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ティアは鍵

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「どうすれば良いっすかね・・・・」


「私は皆で行くべきだと思います」


「私もクラリスの意見に賛成だわ」


「でも、サーラさん達が動ければいいのですが・・・」


「月花の言う通りっすね・・・・」


「ウッドさん!大変です。ティアさんがティアさんが!」

モッチョさんがティアを抱えて神樹まで走ってきた。


「今度は何すか?」


「見て下さい。ティアさんが輝きだしてきたんです」

ティアを金色の光が包んでいた。


サーラ、リティス、シズク、リーズがボレアレスの呼びかけにより部屋から出てきた。


「・・・・レッドが・・私を必要・・と・・して・い・る」

「・・・レッドさ・・んが・・よ・・ん・・で・・」

「レッ君を助ける」

「・・・レッドさん・・・を・・救わないと・・」

シズク以外全員駄目そうっすね。


「シズクさん!アクアから話は聞きました。シズクさんも?」


「フェニから聞いた。私と月花での呼びかけが必要。それと雲の旅団全員の力も」


「急がば回れっすね。サーラさんとリティ姉、リーズの回復を待つっすよ。失敗は許されないじゃなくって許さないっす!」


状態の酷かったサーラ、リティ姉、リズが完全に回復するまでに1週間かかったっす。


「みんな、ごめん。あたし女子組筆頭として失格だったね」


「サーラさん、それなら序列最下位で良いのではなくて?」


「それがいい。それならリティスも同列最下位。私単独1位になる」


「えっと、それじゃ私も同列最下位なの?」

サーラ、リティ姉、リズは最下位らしいっす。


「あら、私はずっとレッドさんの為に動いていたもの。私が単独1位じゃなくて?」


「フェミリア様、私も1位ということで!」


「「「シャル!そこはウィンド隊全員だろが!」」」


「じゃぁ、私もそこに入れてもらおうかしら」


「クラリスは表だから駄目よ・・私達、」


「はいはい、ミリアさんそこまでにするっす」

ここにルルがいないのは残念っすね。でも何とかしないとっす。

レッド隊6名、クラリス、ミリア隊16名、モッチョさんとティアっすね。


「では、モノケロスに飛ぶっすよ。モッチョさんは俺に掴まるっす」

全員が飛ぶのを確認して飛んだ。


モノケロスの神樹の上には魔力の渦があり、全員が到着するのを待っていたかのように渦からボレアレスが出てきた。

すると、ボレアレスが魔力の渦に向けて羽ばたき始めた。


「何をしているっすか・・・」

少しずつ魔力が払われていった。全て魔力が払われると金色に輝く・・・翼に覆われた繭みたいなものが出現した。


「ティアを神樹の上へ」


「ティアさんに何か危険な事をさせるのですか?」

モッチョが恐る恐る確認する。


「案ずるな。ティアは鍵」

モッチョが神樹の上へティアを寝かせる。


「我が眷属よ、顕現し主に力を」

全員のウォーホースが各々主の後ろについた。


「シズクよ、そなたには我が主に呼びかける事をしていただきたい。危険だが巫女であるそなたにしか出来ない事だ」


「平気。レッ君の為なら何でも出来る」


「その心意気見事。月花よ、そなたにはシズクの回復を頼みたい。霊体となったシズクを回復するのだ。出来るか?」


「出来なきゃ、シズクさんもレッドさんも帰ってこないんですよね。だったらやるに決まっています!」


「俺達は何をするっすか?」


「他の者は繭に向かって魔力を流し続け暴走した魔力を抑え込まねばならん。我が主の力は皆も知っておる通り強大だが出来るか?」


「「「もちろんよ!!!!」」」


「シズクよ、皆の準備は整った。あとはそなたの巫女の力に頼るほかなし。上手くいっても何かしらの後遺症が残るやもしれぬぞ・・・」


「何度も言わせないで。レッ君の為なら死ねる」

シズクの巫女の舞が始まった。

全員が見惚れてしまうくらい綺麗な舞であった。地面の上で舞っていたのだが空中で舞っているかのように錯覚するくらいだった。


「すごいっすよ・・・・シズクさん・・」


初めは気が付かないほどの冷気の流れが、今ではシズクの周りに近寄れないほどのブリザードの壁を作った。


「大丈夫なんすか?」


「巫女は命を懸ける覚悟で臨んでいる」


「・・・・そっすよね」


シズクが両膝をつき祈りを捧げると冷気がシズクに襲い掛かる。

巨大な氷の中にシズクが祈りの姿勢で凍り付いていた。


「次は私の番です!セブンフルリカバリー!」

月花がシズクに向けて魔力を流し始めた。右手の指先からは淡い緑と青の回復系の魔力、左手の指からは5色の魔力が放出されていた。10本の指先からシズクの状態に合わせて7色の魔力を送っていた。少しでも配分を間違えるとシズクが死んでしまうので繊細なコントロールが必要だった。


「見事。嵐が来る・・・準備を」


「みんな、シズクと月花だけに任せてられないっす!そろそろ来るッスよ・・・・今っす!」

ウッドの合図で全員の魔力が全方位から繭に放出されるのと同時に繭から強烈な嵐が吹き荒れた。


「みんな魔力を合わせないと、そこから崩れていくっす。考えないで感じるっす!」

多少魔力嵐を抑えたようだったが、それでも台風並みの魔力風が漏れ出てきていた。


シズクを回復している月花にも影響が出ていた。


―――まずいっす。こんな時兄貴なら・・・


のんびり書いていきます

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