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策士再び

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昼過ぎ、甲板に出るとモッチョ氏が居たので話しかけた。


「昨夜は大変だったよ。モッチョ氏も部屋で大変だったでしょ?」


「何かあったんで?」

オイオイ、あの揺れに気が付かないだとぉ・・・・


「いやね、舵が壊れて沈没寸前だったんだけど・・・」


「それは大変でしたなワハハッ」


「えぇ大変だったよ、ハハハ・・・」

逆にモッチョ氏が大物だって思えるよ・・・


「私は、レッドさんと知り合ってから自分の心配をしたことがありませんです、はい」

いや、心配しろし。


「あぁそう?それは俺にとって良いことって捉えても?」


「もちろんです。私とティアさんが居れば、それはもう大船に乗ったつもりでいてください」


「はぁ、そうですか」

いささか不安ではある。


「おや、そろそろ島に到着しますね。何やら商売の気配がビンビンきてますよ!」

いや、無人島みたいだし、商売のかけらも感じないんだけど・・・


「上陸したら、それほど大きな島ではないようなので島内を探索しましょう」

どうやら船の修理には2~3日かかるみたいだ。


「このまま探索すると夜になってしまうから明日早朝からにしないか?」


「そうですね、今日は浜辺でバーベキューでもしましょう」

島に到着して、さっそくバーベキューの準備に取り掛かった。

俺は海仕様に着替え準備をする。この時のために準備した秘密兵器があった。それは鋼鉄製のインナーパンツとサーフパンツ、あとサングラスだ。悟りを会得した俺だが万が一も考えられる。女子は男子がどこを見ているのか分かるスーパースキルを持っているのでサングラスも必須だった。これが今考えられる完璧な海仕様だ。


「俺様、無敵なり!」


「え、何が無敵なのよ?」

サーラが話しかけてきた。


「いや、独り言だよ、気にすんな」

ちらっとサーラを見ると

輝いているよ!!!!安定のスク水、サイコーッス。

他の女子も見てみると・・・安定のスク水。みんな良いっす!サングラスサイコー――!

どうやら悟りを開いた俺に鋼鉄製インナーパンツは必要なかったようだな。


「フッ心配し過ぎか」


「何が心配なのよ?」

ミリアかお前には分からんだろうよ、と振り返ると

ドーーーーン!峰〇二子ばりの完璧ボディーに申し訳なさそうにしか付いていない布・・・

ほぼ、裸じゃん・・・と同時に下半身から痛みが!

イカンイカンイカン悟りじゃ悟りじゃ、って無理無理無理

俺は急いで海に入り座禅を組む。違うことを考えよう。そうだ今回これで鋼鉄製のアンダーウエアの欠点も見えてきた。少しクッション材を増やさないと俺自身が危険だ。そうだこの調子だ、これで平常心を取り戻すんだ。


「レッド、どうしたの急に。早く戻って準備しようよ」

そうだ悟りマスターの俺には越えられない壁などないのだ。

チラっとミリアを見る。


「お、お前、それ水着が、す、透けてるぞ」

大事な部分にだけシルクが張り付けているだけだったので、海水で透けていた。


「あぁこれね、うちに伝わる男を落とす水着なのよ。どう、効いた?」

そう来たか・・・それならこちらも。

サングラスの透過率を最大まで絞って淵から見える景色だけしか見えないようにする。


「その程度で俺が怯むとでも?まさかリティスに何か言われてやってるのか?」


「ドキッ、そんなことありませんわよ」

どうやら策士再びらしいな。まぁいいだろう今日はこれで通すしかないな。


一方女子組は

「フェミリアさんは失敗のようね。次シャルロッタさん行けますか?」


「はい・・・でもこれ水着じゃなくて紐では・・・?」


「深く考えてはダメよ。作戦は覚えていますね?」


「はい、レッドさんを追い抜いてからワザと転び膝と手を地面につけたまま振り返り雌豹のポーズですね」


「よろしい、では第2作戦開始」


「はい」


色々あったが俺の秘密兵器のサングラスの前に女子組の作戦など効くはずもなかったのだ。

夕食後、月明かりの中ベンチに座り寛ぎみんなと談笑していると。

「あれ、兄貴。昼間は気が付かなかったっすけど、月明かりを反射する石がいっぱいあるっすよ」

俺は石を一つ取り鑑定してみた。


「ウッド、良く見つけたな。これ、魔力コンバーターの原石だよ」

とりあえず持っていて損はないものなのでみんなで採集を始めた。

集めたものを片っ端からインゴットに変えていき、みんなが寝た後も一人採集を続け集めまくった。これがあればOB機能改良にも使えそうだし用途は沢山ある。


朝になるまで採集しまくったおかげでアイテムボックスが満タンになったので、モッチョ氏に半分預けることにした。

「モッチョ氏、それ少しカインに送ってあげるといいかもよ」


「分かりました。この島を出ることが出来たら送ることにしましょう」


「そだね。その前に今日は探検だね」


「ですね。ワクワクしますよ」


この島には何があるのか楽しみだ。



その夜、ジブリール行の船に乗り込む冒険者と思われる集団がいた。

「何事も無いといいのだけれど・・・・」


「嬢、心配しすぎですよ」


「そうね、あの人なら・・・」

船が静かに出港していく。


のんびり書いていきます。


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