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温泉旅行その4

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宿屋に戻り、夕食を済ませて部屋へ戻った。

「結構面白かったよな?」


「「「「うん」」」」


「ミンクちゃんと、(小文字)また行きたいっす」

まぁ、好感触だな・・モッチョ氏に遊園地計画を提案しよう。

さて、ウッドと大浴場でも行ってこようかなと思っていたら


「レッドさん、今日は負けませんわよ」

卓球か、望むところだ。

「リティス、やる気だな。俺に勝てるかな?」


「レッド、そこで提案があるの。あなたに勝てたらお願いを一つ聞いてくれる?」

ん?


「サーラさん・・・それは全員で一つ、それとも勝てた人が一つのどっちですかね?」


「もちろん勝てた人がよ」

負けられない理由が出来た・・・・これは負けたら絶対いけない気がしてきた。


「じゃぁ、トーナメント式にする?俺シードで・・・」

体力温存案を提案するが・・・


「それは不公平ですわ。昨日の特訓が無駄になってしまいます。もう一つ提案があるのですが宜しいですか?」

頷く・・・しかないよな。


「ウッドに勝てることが出来た人がレッドさんへの挑戦権を得ることが出来るで、どうですか?これであれば足きりが出来ます」

でた・・・策士月花ちゃん・・・

ウッドに勝てなければ俺に挑戦も出来ないか・・・条件は俺に有利だな。


「ウッドがそんなに出来ないって言うんじゃないかな・・・」

俺も引き下がるわけにはいかない。ウッドをチラ見。


「あらぁ、そんなことは無いわよね、ウッドちゃん?」


「リ、リティ姉・・・の、望むところっすよ」

駄目だ、蛇に睨まれた蛙状態だ・・・よし活を入れねば。

(ウッド、分かっていると思うけど、無様な勝負をしたらミンクちゃんに言うからな?)

(・・・・燃えてきたっす!)

良し、これで女子組の体力を少しでも削れることだろう。


その後すぐに第2回温泉卓球大会が開催されることになった。

まず実力上位と思われるサーラからリティス、ルル、シズク、月花、リーズの順らしい。


「うっしゃーー!余裕っす」

ウッドの快進撃が続いた。

なんせレッド特性ラケットを使っているのだからね・・・(笑)

月花よ、本当の策士は俺だったな!わーはっはっは

ウッドの全勝で終わった。


「いやー残念。かなり上手くなったようだけどね。対戦したかったなぁー残念」

そうとなれば、馬脚を現す前にサッサと撤収しなければ。

ウッドに目配せする。


「あら、ウッドちゃん・・・よく見るとラケットが私達の物と違うものを使っているようね?」

ギクッ・・・まずいぞ。


「本当ですね・・・これはどういうことなの?」

月花とリティスに気付かれた・・・オワタ


「い、いやぁ・・これは・・・ねぇ兄貴?」

こ、こいつ俺に振りやがった・・・・


「あ、あぁそれね、ウッドが作ってくれって言うから作ったんだよ。普通のラケットだよ?」


「レッ君ずるい。私にも作って」

上目遣いで言われると、可愛すぎて断れないだろ・・・


「お、おぅ、いいぞ」


「私にも作ってにゃ」

「レッドさん私にも宜しくお願いしますわ」

「じゃ私にも宜しくねレッド」

「レッドさん私にも」

「私も欲しいです」

しょうがない・・・サクッと全員分作った。


「ウッドちゃん、さっきの不正には目を瞑るから、ここから再度勝負しましょうね?」

ウッドが俺を見てくるが応えられる状況じゃなかった。


「リティ姉・・・分かったっす。最初からやるっす・・」

ウッドが息をしていません・・・誰か助けてあげて!


「じゃぁ私から行くよ!」

サーラから試合が始まった。

(ウッド頼むぞ。俺じゃなくミンクちゃんの為に)

(わかってるっす。男には負けられない勝負があるっす)

その勝負は今じゃないと思うけど・・・まぁいいや。


ウッドの善戦により女子組が敗退していった。ウッドはずっと俺と勝負をしていたので一日の長があったようだ。

残すところリーズのみだ。これは負けないだろうと思っていたら、まさかの敗退・・・なんで?意外なダークホースが誕生した。

(お、お、お前、まさか妹だからって・・・)

(いや、違いますって。なんかすごいっす)

まぁ、良いだろう。俺が引導を渡してやろうではないか。


「では、始めようか」


「レッドさん、宜しくお願いします」

卓球の福原〇ちゃんの子供時代の様に台から頭と手だけが見える。うむ、負ける気がしないな。さてはウッドの奴、油断したな。


・・・オカシイ。押されている。素人には絶大な効果を発揮するナンチャッテ回転サーブをいとも容易く返してくる。作戦を変えて、速球サーブを打っても難なく返してきた。


なぜだ!


様子見で1セット目を落としたのが裏目に出た。3セットマッチの2セット先取で勝ちルールではなく5セットマッチにすれば結果は違っていただろう。


時すでに時間切れ・・・


「負けました・・・」


「うれしい、レッドさんに勝てました」

なぜだ、こんなにも上達するとは・・・


「すごく強くなったな。理由を教えてくれるかい?」


「はい、卓球と魔術が似ていることに気が付いたんです。魔術って空間と魔力量とか計算することが沢山あって、卓球も球の回転量や角度など計算すると、どのように返すのが効果的か分かるようになったんですよ」

そういうことね・・・こりゃ勝てないわ。俺は勘でやってるだけだからな。


「さてと、約束だ。お願いは何にする?」


「えーっと・・・私と・・・」


「私と?」


「いえ、私達を幸せにして下さい!」

何て健気なんだよ・・・リーズ。自分ではなく全員を取るなんて・・・リーズが仲間で本当に良かったと思う。


「当たり前だ!俺はこのチーム全員を幸せにする。死ぬまで一緒にいることをここに誓うぞ」

俺はリーズの頬にキスをした。


「なんで?・・・うれしい」

うれし泣きだろうか。


「俺に勝った勝利の女神様にキスを献上したのさ」


「・・・・有難うございます」

俺はリーズをお姫様抱っこしたまま部屋に戻った。みんなもかなり消耗したようで部屋で休むことにした。


「今日は内風呂で済ますか」


「そっすね」


「ちょーーとお待ちになってくださいますか。レッドさん、大浴場の方が広くて良いと思いますけど?」


「リティスも元気だな。部屋に風呂が付いてるし一回ぐらい使わないと勿体ないだろ?」


「それもそうですが・・・・」


「風呂に入りながらお酒も飲みたいし、今日は内風呂決定」


「・・・・わかりましたわ」

女子組が一気にどんよりした空気になったが気のせいだろう。


「ウッド、いこうぜ」


「うっす」


明日はガイアの首都に戻って製作だ。

ボッシを鍛えまくって、後々俺が楽できるように成長してもらうか。


のんびり書いていきます。

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