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困ったときのモッチョ様

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 カイとシリカの住む場所から俺達の宿屋に到着したあと、すぐにモッチョ氏を呼んでラウンジへ向かった。


「ふぅ、いかがされました?」

 良い感じで汗ばみながらモッチョ氏が走ってくる。


「モッチョ氏。地方都市では見なかったけど、首都ではスラムがあんのね」


「首都には人が集まりますので、どうしても貧富の差が地方都市と比べ大きくなってしまいます」

 それにしても、俺がプレイヤーだったころはNPCなんてそんなに出てこなかったけどな。小さな村なんて5人しか居ないとかあったし。でも今は小さな村にも100人以上のNPC・・じゃなくて人が居るからな。あれだな、キャラ表示制限ということで脳内完結させておこう。


「今日、親子を助けた。それも製作の才能がありそうなんだ」


「左様ですか。して、如何されるおつもりですか?」


「俺が雇うから、ファング系の職人として世話をしてもらっていいか?」


「承知しました」

 即答かい!


「え、いいの?」


「もちろん、レッド殿が見込んだ方ですので問題ないかと?」

 俺の事信用し過ぎじゃね?まぁいいか。


「じゃぁ明日、モッチョ氏に合わせるから時間作ってくれる?」


「もちろんです」


「あとさ、色々と構想があってね、信頼できる人が沢山ほしいの。で、スラムにいる子供や、その親とかを雇ってほしいんだよね。もちろん子供は学校を作って勉強してもらう。無償でね」


「ほほう・・・」


「今現在でのファングブランドの売り上げでランド首都のスラムに居る子供を何とかできないか?」


「配下の者に調べさせましょう。回答は少しお待ちいただけますか?」


「もちろんだよ。頼りにしているよ」


「ファング殿は、どれほど先をみていらっしゃるのか」


「えっーとね、10年先程度かな」


「ということは・・・10年後のこの世界に変革が訪れるということですか?」


「変革って言いすぎじゃん?」


「私の考えを変革した人が良く言います」


「そう?」


「そうです。では出来る限りのことを致しましょう。学校の件はもちろんランドだけではありませんよね?」


「あれ、バレた?俺は救えるものは救いたいんだ。子供は国の、いや世界の未来だからな」

 

「わかりました。早急に試算し動きたいと思います」


「うん、宜しくね。あと転職の件はどうなった?」


「申請が受理され、3日後に冒険者ギルド転職の間で行います」


「ありがとう。それまで時間あるからウッドと商品作っとくよ。で、レアは売れた?」


「もちろんです、しかも高額で売れましたよ。意外と需要がありそうなので数量を多めに作っていただいて宜しいですか?」


「それだと、助かるわ。Lv上げに沢山作って、分解して素材とゴミに分別してたから無駄にならずに済むし」


「・・・・分解して素材とゴミに分別って・・・」


「だって足がつくじゃん?」


「でしたら、私どもの方で預かって厳重に保管いたしますので以降納品して下さいますか?」


「いいよ」


「で、明日お会いする方は、どのような人で?」


「うんとね、アクセを独学で作る人」

 そう言ってカイから買い取った品を見せる。


「・・・独学でここまで?師事したら伸びそうですね」


「でしょ?アクセだからルークの方で雇ってもらいたいんだよ。俺が暇な時に変装して教えるからいいだろ?」


「ファング殿がよろしければ異論はありません」


「学校はすぐに準備できそうか?」


「廃屋をリフォームすればひと月掛かりませんね」


「早いね!カイは魔力の素質があるから冒険者でもいいかな」


「ファング殿が言うのであれば、勇者になりそうですな」


「勇者は無いな」


「なぜです?」


「だって勇者は勇気ある者だろ?だったら冒険者はみんな勇者になるはずじゃん?でも勇者として名が残る者って何だ?ただ強い奴に挑んで運よく生き残っただけじゃん?」


「ですな」


「勇者になんかならなくても良いから、楽しく生きてほしい。どちらかといえば、みんなには何かを成し遂げた英雄になって欲しいんだ。何だっていいんだよ。旨いレシピを考えたり、発明したり、家族を守ったり、とにかく何でもいい」


「そうすると、ファング殿はブランドを作った英雄ですな」


「それ言ったら、ブランド案をくれたモッチョ氏も英雄じゃん」

 2人で大笑いした。


 一呼吸おいて辺りに人の気配が無いか確認する。


「俺はいつか中央にある大陸に行く」

 真面目な顔でモッチョ氏に耳打ちする。モッチョ氏が驚愕の顔で俺を見る。


「誰にも言うなよ?」

 頷くモッチョ氏


「俺たちが居たグラスは共和国だったよな?」


「ですね」


「ランド、ガイア、メルム、バンドーは王国でしょ?どんな王様か知ってる?」


「詳しくは分かりませんが、8英雄の末裔ということらしいです」

 何それ、知らないんだけど。そんな英雄設定知りませんよっていうか無かったよ。


「へー、4人が国を興して、残りの4人はどうしたの?」


「グラスを興すのに尽力したと言われています」

 8人だろ・・・ちょうどフルPTの人数だな。んー今考えてもしょうがないな。


「その8英雄の話、詳しく調べてくれる?」


「わかりました。出来る限り調べておきましょう」


「頼み事ばかりで悪いね」


「いえいえ、この程度の事問題ありません」


「じゃ、明日準備が出来たら呼びに来てね」


「かしこまりました」


のんびり書いていきます。

誤字脱字、読みにくい部分多々ありますが読んでいただいている方に感謝です。

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