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迷いの森

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「おはよう、みんな準備が終わったら東門集合。忘れ物の無いように!」


「「「はい」」」


 全員の装備や忘れ物が無いか再度チェックし東門から出発する。5分ほど歩き、門から少し離れたところで周囲を確認してから馬を召喚し<迷いの森>へ向かった。


(いやホント早いわ、馬サイコー。自転車欲しいとか思ってたけど馬でいいわ)

 と心の中で、はしゃいでいた。

(・・・・)

 ん?もしや心の声ってボレアレスにも聞こえるん?

(あれ、聞こえちゃった?)

(えぇ、ジテンシャとは?)

(あ~、あれね・・・何でもないから気にしないで。ボレアレスサイコー)

(・・・・・)

 何となく腑に落ちていない感じのようだが、これ以上何か話すのは良くないと俺の本能が告げていた。


 そうこうしているうちにダンジョンが近づいてきたので、周囲を確認し馬から降りて徒歩で向かう。ここのダンジョンも入り口付近に野営場があったので目立ちたくはなかったのだ。

 明日からここで野営するようになるので下見も欠かせない。<壺>もそうだったが、10PTほどが常時いる感じだ。比率は素材目当てとLv上げ目的で大体2:8。Lv上げが圧倒的に多いようだ。野営場の下見をしつつダンジョン入り口に向かった。このダンジョンも4人向けなので、いつものように


「リティ、準備は良いか?」


「はい、レッドさん」

 と言って、俺の腕を抱え込む。いや、ほんとに気持ちいいから!じゃなくて雰囲気悪くなるから、と思っていると今日は違った。なんと女子組全員が俺にしがみつくという。


「動けないっしょ」


「だって初めてだから怖くて」

 サーラさん・・

「不安にゃ」

 そんな顔してないじゃない

「レッ君怖い」

 シズクが言うとほんとにそう思ってしまうな。

「シズクさん私が付いていますので」

 月花さん、それでなぜ俺に抱きつく?

「わたしも・・・」

 リーズは遠慮がちに俺の服の裾を掴んでいた。


「今日は、リーズの魔法が大活躍するんじゃないか?」


「え!私ですか?」


「そうだよ。植物系が多いから、よく燃えるんじゃないか」


「!!!、そうかもです。私頑張ります」


「おぉ、頑張ってくれよ」

 頭を撫でてやると同時に妬みの眼差しも貰ったようで複雑な顔をしていた。そんなやり取りをしながらダンジョンに入る。


問題なく8人で入れたようだ。


 ダンジョン内は簡単に言うと森の迷路で、全体的に明るく目印となる太陽が無く方向感覚を狂わされる。だが、メニュー画面でMAP確認すれば迷うことはなかった。


 少し進むと、ウッドとルルが魔物を察知した。

(3体みたいっす、にゃ)


魔物はこちらに気づいていない。どうやらキノコ系の魔物のようだ。


(あいつがまき散らす胞子をなるべく吸い込まないようにしてくれ。呼吸器から吸収される毒だから注意しろ。ばく露限界を超えると万能薬かシズク、月花のお世話になることになる)


(フォーメーションは2-2-3-1でタンク、近接、ヒール・キャスター、レンジ)


(((りょ)))


(ルル、釣ってくれ)

 1体に命中し魔物がこちらに気が付いたがルルのコンボが決まり1体が落ちる。こちらへ向かってくる残りの2体を俺とリティで受ける、と同時にリーズの範囲魔法ファイアストームで燃やす。ホント良く燃えた。まぁ格下だからね。


「いいね!安全に魔物を狩ってLv上げ。」


「兄貴、安全っすけど出番なかったっす」


「レッド私も」

 近接さんは出番なかったようです。


「適材適所!そのうち出番はあるって!」


「ほんとに?」

 このダンジョン知らないから断言は出来ないけど、あるっしょ・・・多分。


「ボス戦で凄く活躍できるかと・・・」

 ボスが何か知りませんが一応言ってみた。


「兄貴がそういうなら信じるっす」


「そうね」


 その後3グループキノコ狩りをすると、前方にサボテンが4本道を塞いでいた。


(あれは間違いなく針を飛ばしてくるので俺とリティの後ろに隠れているように。必ずサボテンと自分の射線上に俺かリティを置く位置取りだぞ)


((りょ))


(作戦はさっきと同じでルルが釣る。やってくれ)

 1体に攻撃が入り、4体がこちらに向かってくる。ルルのコンボが決まり1体が落ちる。


 残り3体の攻撃を受ける、と同時にリーズの範囲魔法ファイアストームが入り燃えた。

盛大に燃え落ちた。格下だからね。あれ?デジャヴ・・・


「兄貴ぃ?」

「レッド?」


「いや、だから、ボスだって言ってるじゃん。それに次は4人で攻略なんだから出番ありますって。」

 安全に狩れるんだから不満言わないでほしいわ。


 それから3グループサボテン狩って、8グループキノコサボテン混合狩ってボス部屋へ到着。


「あいつがボスっぽいな」

 妖花族だと思う。強大なバラがあった?というか置いてある。


「きれいね」

「そうにゃ、きれいにゃ」

 女子組は口々に言っていた。


「お前ら油断し過ぎだぞ!」

 ほっぺをつねって回る。


「「「!!!」」」


「お前らバラの匂いで精神干渉されてたぞ。意識を強く持て。きれいな花には棘があるんだよ」


「「「はい」」」

 これで良し、気合が入ったようだ。


「次精神干渉されてるやつが居たら殴るからな!」


「!!!!」

 中にはそれもいいかもって顔をしている子もいたが・・・


「地中から棘の鞭攻撃もあるから地面も注意しろよ。必ず攻撃の前兆が現れるから見落とすなよ」


「「りょ」」


「フォーメーションは2-3-3でルルが近接のサポートも兼ねてくれ」


「わかったにゃ、万能薬も準備オッケーにゃ」


「それじゃ、いくぞ!」


「「「りょ」」」

 ボス戦が始まった。


のんびり書いていきます。

読んでいただいている方に感謝。

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