淑女
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(ナー爺、聞こえるか?)
(なんじゃアース?)
(私にも届いているよアースおじさん)
(ククク、この会話機能は生きているみたいだな)
(のようだのぅ。して何用じゃ?)
(ククク、特にこれというわけではないんだ。ただ次の相手はアユだろ。あいつら、本来のアユを知らねーから驚くよな)
(そうじゃのぅ、今のアユは本来のアユではないからのぅ)
(今のアユ姉ってどんな感じなの?)
(ククク、メーティス、驚くなよ?正反対だ。淑女というやつだ)
(あらら、それは驚くと思うなぁ~。でもそんなアユ姉も見たいけど、私は私の知っているアユ姉が好き)
(ククク、まぁ、すぐに会えるさ。旅団を止められる奴は居ねーだろ)
(分からんぞ、ディーかベルには苦戦するじゃろうて)
(ククク、かもしれないな。それよりも、あいつらを見ていると昔を思い出さないか?)
(そうじゃのぅ、皆で走った道じゃ。我らの先頭をルシフェル様とベルが、後ろにはアユがおった)
(ククク、シルヴィア様が封印の為途中で抜けた後、不安だったよなぁ)
(そうじゃのぅ、だが・・・)
(ククク、そう、ルシフェル様はそんな俺達の不安を消し飛ばしてくれた。でも今のアイツらは不安に押しつぶされそうになっている)
(わしらは何も出来ん)
(ククク、だな。それは俺達の為でもあるし旅団の為でもある。それにルシフェル様との約束だ)
(そろそろ8000階に到着だよ)
(ククク、さて見せてもらおうか、雲の旅団の実力をな)
「みんな・・・・」
サーラが扉に手をかけ皆を見渡す。雲の旅団の視線はサーラに集まっていた。
「いくよ!」
サーラが扉を開けると、リティスとアークを先頭にタンク部隊が突入していく。
アスタロト戦と同様、アンラ・マンユとの戦いは一昼夜続いた。
「・・・ここは、一体どこじゃ」
アンラ・マンユが辺りを見渡す。
「アンラ・マンユ女王、ここは<深淵の地下迷宮>になります」
サーラが答える。
「そなたは、旅団の・・・、わらわは何故ここに?宮殿でお茶をしていたのだが。誰ぞおらぬのか?」
アンラ・マンユは付き人を呼ぶが、もちろん返事などない。
「ククク、俺もこんな感じだったのかよ。意外と恥ずかしいな」
アスタロトが少し照れながらナーガに話す。
「皆一緒じゃよ」
「ククク、そうか。そろそろアユにも目ざめてもらわないとな。アンラ・マンユ!いや、アユ!そろそろ目を醒ませ!」
アスタロトがアンラ・マンユに大声で叫んだ。
「ん?そなたもここに居たのか。しかしわらわはアンラ・マンユであってアユではないぞ?耄碌したかアースよ・・・」
アンラ・マンユは自身が発した言葉に違和感を覚えた。
「アース・・・わらわは何故アスタロトをアースと呼ぶ?それに、何故か心地いい・・・」
「アユよ、思い出せぬか?ほら、メーティスも一緒じゃよ」
ナーガが声を掛ける。
「アユ姉!久しぶり」
メーティスも声を掛けた。
「ナー爺にメーティス・・・?なぜ知っているの・・・なぜこうも幸せな気持ちになるの。わらわは・・・」
アンラ・マンユは両手で顔を覆っていた。
「あーはっは!思い出したよ、アース、ナー爺、メーティス。なんでこんな格好しているのかしらねぇあたしは。恥ずかしいったらありゃしない」
そういうとアンラ・マンユは手を広げ頭上に向けた。すると瞬時に体を包む薄いベールが法衣へと変化する。装備からするとヒーラーの様だ。
「すまないねぇ、旅団の皆には迷惑をかけちゃってさぁ。これも試練だと思って我慢してくれ」
アンラ・マンユの変わりように旅団員は少し引いていた、がそれも最初だけで逆に接しやすくなったという。
「私の可愛いメーティス、こっちへおいで」
アンラ・マンユはメーティスを思いっきり抱きしめた。
「アユ姉、ちょっと苦しい・・・」
アンラ・マンユの豊満な胸にメーティスが生き埋めになる。
「おや、ごめんね、でも大きくなったねメーティス。アトランティスで別れた時はまだこのくらいだったのに。こんなにも成長してお姉さんは嬉しいぞ」
「うん、あたしもアユ姉に会えてうれしい。でも私はただの記憶なの・・それに・・この体だって・・・」
「メーティス、あなたはあなたよ。私にはちゃんとメーティスを感じることが出来るもの。ネモは私達と一緒に来たかったはず。でも、あなたの事を諦めることが出来なかった。ルシフェル様に頼めば簡単だったけど、それでは人族の進化は無いわ。だからネモは知識を使い、自らの手であなたを救う方法を探したの。その結果があなたよ。ネモは成し遂げたのよ、メーティスを救うことをね」
「アユ姉・・・ありがとう」
「ほれ、旅団の皆が待っておるじゃろう。昔話はあとにするんじゃ」
ナーガがアンラ・マンユとメーティスに声を掛ける。
「ナーガ王よ、お気になさらず。私達もここで少し休みを取りますので。よーし、みんな!今日はここでキャンプにしましょう。出発は明後日、本日のみ酒も解禁とします。ですが飲みすぎ注意で!」
サーラの酒解禁を受けて旅団員が盛り上がった。
のんびり書いていきます。




