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淑女

14


(ナー爺、聞こえるか?)


(なんじゃアース?)


(私にも届いているよアースおじさん)


(ククク、この会話機能は生きているみたいだな)


(のようだのぅ。して何用じゃ?)


(ククク、特にこれというわけではないんだ。ただ次の相手はアユだろ。あいつら、本来のアユを知らねーから驚くよな)


(そうじゃのぅ、今のアユは本来のアユではないからのぅ)


(今のアユ姉ってどんな感じなの?)


(ククク、メーティス、驚くなよ?正反対だ。淑女というやつだ)


(あらら、それは驚くと思うなぁ~。でもそんなアユ姉も見たいけど、私は私の知っているアユ姉が好き)


(ククク、まぁ、すぐに会えるさ。旅団を止められる奴は居ねーだろ)


(分からんぞ、ディーかベルには苦戦するじゃろうて)


(ククク、かもしれないな。それよりも、あいつらを見ていると昔を思い出さないか?)


(そうじゃのぅ、皆で走った道じゃ。我らの先頭をルシフェル様とベルが、後ろにはアユがおった)


(ククク、シルヴィア様が封印の為途中で抜けた後、不安だったよなぁ)


(そうじゃのぅ、だが・・・)


(ククク、そう、ルシフェル様はそんな俺達の不安を消し飛ばしてくれた。でも今のアイツらは不安に押しつぶされそうになっている)


(わしらは何も出来ん)


(ククク、だな。それは俺達の為でもあるし旅団の為でもある。それにルシフェル様との約束だ)


(そろそろ8000階に到着だよ)


(ククク、さて見せてもらおうか、雲の旅団の実力をな)


「みんな・・・・」

 サーラが扉に手をかけ皆を見渡す。雲の旅団の視線はサーラに集まっていた。


「いくよ!」

 サーラが扉を開けると、リティスとアークを先頭にタンク部隊が突入していく。


 アスタロト戦と同様、アンラ・マンユとの戦いは一昼夜続いた。


「・・・ここは、一体どこじゃ」

 アンラ・マンユが辺りを見渡す。


「アンラ・マンユ女王、ここは<深淵の地下迷宮>になります」

 サーラが答える。


「そなたは、旅団の・・・、わらわは何故ここに?宮殿でお茶をしていたのだが。誰ぞおらぬのか?」

 アンラ・マンユは付き人を呼ぶが、もちろん返事などない。


「ククク、俺もこんな感じだったのかよ。意外と恥ずかしいな」

 アスタロトが少し照れながらナーガに話す。


「皆一緒じゃよ」


「ククク、そうか。そろそろアユにも目ざめてもらわないとな。アンラ・マンユ!いや、アユ!そろそろ目を醒ませ!」

 アスタロトがアンラ・マンユに大声で叫んだ。


「ん?そなたもここに居たのか。しかしわらわはアンラ・マンユであってアユではないぞ?耄碌したかアースよ・・・」

 アンラ・マンユは自身が発した言葉に違和感を覚えた。


「アース・・・わらわは何故アスタロトをアースと呼ぶ?それに、何故か心地いい・・・」


「アユよ、思い出せぬか?ほら、メーティスも一緒じゃよ」

 ナーガが声を掛ける。


「アユ姉!久しぶり」

 メーティスも声を掛けた。


「ナー爺にメーティス・・・?なぜ知っているの・・・なぜこうも幸せな気持ちになるの。わらわは・・・」

 アンラ・マンユは両手で顔を覆っていた。


「あーはっは!思い出したよ、アース、ナー爺、メーティス。なんでこんな格好しているのかしらねぇあたしは。恥ずかしいったらありゃしない」

 そういうとアンラ・マンユは手を広げ頭上に向けた。すると瞬時に体を包む薄いベールが法衣へと変化する。装備からするとヒーラーの様だ。


「すまないねぇ、旅団の皆には迷惑をかけちゃってさぁ。これも試練だと思って我慢してくれ」

 アンラ・マンユの変わりように旅団員は少し引いていた、がそれも最初だけで逆に接しやすくなったという。


「私の可愛いメーティス、こっちへおいで」

 アンラ・マンユはメーティスを思いっきり抱きしめた。


「アユ姉、ちょっと苦しい・・・」

 アンラ・マンユの豊満な胸にメーティスが生き埋めになる。


「おや、ごめんね、でも大きくなったねメーティス。アトランティスで別れた時はまだこのくらいだったのに。こんなにも成長してお姉さんは嬉しいぞ」


「うん、あたしもアユ姉に会えてうれしい。でも私はただの記憶なの・・それに・・この体だって・・・」


「メーティス、あなたはあなたよ。私にはちゃんとメーティスを感じることが出来るもの。ネモは私達と一緒に来たかったはず。でも、あなたの事を諦めることが出来なかった。ルシフェル様に頼めば簡単だったけど、それでは人族の進化は無いわ。だからネモは知識を使い、自らの手であなたを救う方法を探したの。その結果があなたよ。ネモは成し遂げたのよ、メーティスを救うことをね」


「アユ姉・・・ありがとう」


「ほれ、旅団の皆が待っておるじゃろう。昔話はあとにするんじゃ」

 ナーガがアンラ・マンユとメーティスに声を掛ける。


「ナーガ王よ、お気になさらず。私達もここで少し休みを取りますので。よーし、みんな!今日はここでキャンプにしましょう。出発は明後日、本日のみ酒も解禁とします。ですが飲みすぎ注意で!」

 サーラの酒解禁を受けて旅団員が盛り上がった。




のんびり書いていきます。

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