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「マザー、現状が知りたい。教えてくれるか?」


「おかえりなさい、冒険者さん。現状、都市内の機能復旧を行っております。他に質問はありますか」

 あ、そういうこと。察して答えてはくれないわけね。質問を変えるしかないか。


「都市内が水で満たされた理由が知りたい」


「6023年前にすべての冒険者の反応が消失したため都市のすべての機能を停止させました。その結果、排水機能が停止したため海水で満たされたと思われます。現時点、都市機能に異常は見当たりません」


「では、現時点でマザーが確認している冒険者とは何人いる?」


「現在確認している冒険者は1名です」

 ということは・・・


「それは、誰だ?」


「あなたです」


「もし俺がこの都市を出ると、再び都市機能は停止するのか?」


「はい、冒険者、又はアトランティスの血を引く者がこの都市を出て1ヶ月でスリープモードに移行します」

 毎月ここに来なければならないとなると面倒だな。うっかり忘れたら全員水死だもんな・・。それにアトランティスの血を引く者って誰だよ。


「では、ここにいる俺の仲間たちを冒険者として登録することは可能か?」


「現状不可です」


「何故だ?」


「あなたと同じく、世界に認められた証が無ければなりません」

 それは、真龍の鱗ってことか・・・・。どのみち真龍に会うつもりだったから良いか。しばらくここに滞在し、準備をして真龍様に会いに行くか。


「わかったよ。で、船は使えるのか?」

 真龍に会うには船が無いと無理だからな。馬では飛んでいけない場所、海底にあるのだ。潜水機能付きの船でなければ行くことは出来ないのだ。


「現在、生命維持機能最優先で復旧中につき使用不可になります。優先順位を変更しますか?」

 悩む・・・2か月後には、この場所で6カ国協議が行われるし・・・・


「その場合、都市内の機能復旧にはどれだけ時間がかかるんだ?」


「船の復旧に3ヶ月、都市内の復旧に1ヶ月となります」

 はい、船の復旧後回し決定ですな。ここで4ヶ月足止めね。


「都市内の復旧最優先で頼む」


「では、このまま都市機能復旧を進めます。船の使用であれば、クラン所有の船をご検討されては如何でしょうか」


「その方法があったよな。で、鍵は開いているのか?」


「5大クラン専用エリアへのゲートルームは開放済です。入口へ戻り受付に依頼して下さい」

 

 ここ海底神殿都市には5大クラン専用エリアへの扉がある。5大クラン専用エリアとは、このMMO最盛期にクラン所属の冒険者の貢献ポイントを計算し上位5つのクランに専用エリアを与えるイベントがあったのだ。通常のクランにも専用エリアが与えられるが、この5大クランのエリアは規模が違った。通常クランの専用エリアは甲子園程の広さだが、5大クランのエリアは、一つが北海道並の大きさなのだ。あの時はきつかったYOな。みんな寝ないで頑張ったもん。


 俺達はマザールームを後にして受付がある入口に戻った。


「クランのゲートルームへ行きたい」


―クラン員認証、右手の通路をお進みください。


 右手側の壁に通路が開いた。通路を進むと5つの扉がある部屋に到着すると通路正面に位置する扉が光り輝く。扉の前に立つと扉が開き中の光景が見えた。そこには以前と変わらない俺達の専用エリアがあった。


「ようこそ、俺の・・いや、俺達の国へ」

 俺はみんなを連れて中に入った。まず目についたのがクランハウスだろう。黄金の四角錘が見えた。地上部分は100階まであり、地面の下にも同じ四角錘が100階ある。地上部分の面積は東京ドーム10個分の広さと言えば大きさが分かるだろう。


「ここがレッ君の・・・凄い」

 シズクが驚き呟く。シズクだけではなく全員が驚いていた。クランハウス以外にも広大な土地には防衛拠点が20か所ほどあった。すべてを回っていたら時間がかかるので後回しだ。


「まずはクランハウスへ行こうか」

 そう言って進もうとすると前方に人影が現れた。


ここにいる人と言えば、あいつらしかいないよな。まぁ人って言えるか分からないけどね。


のんびり書いていきます。

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