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カインに相談

56


「ゴミはお前だろが!」

俺は防御を司る王冠を部位破壊する。これで一定以下のダメージ無効が無くなったのでスカウト組でも攻撃が通る様になった。


後方では、ベイロン達の治癒も終わり戦線に復帰するところであった。


「あれが団長の戦い・・・凄い・・互角、いや圧している。私達も団長たちを援護しますよ」

ベイロンが隊員に言うと、シズクが首を振る。


「今、レッ君怒っているから、援護しなくても大丈夫。大人しく見学していた方がいい」

シズクの言葉にベイロンが項垂れた。


「私の不甲斐なさに団長が怒っていると・・・・」


「違う。ベイロンに傷をつけたことを怒っている。レッ君は仕事のミスなどで怒ったりしない。大事な家族に怪我を負わせたことに怒っている」

それを聞いたベイロンは涙した。マリルやローラン、ホラントも同じだった。


「私は幸せですね。仲間と団長にこんなにも大事にされているなんて」

ベイロンは旅団に入って本当に良かったと心から思った。


そんな間にも戦闘は続いていた。


「だいぶ顔色が悪くなってきたようだが大丈夫かい、ガープさんよぉ!」

ガープに挑発を入れる。そろそろモーション無しの全体攻撃が来るはずだった。

(そろそろ範囲攻撃がくるからタンク部隊の後ろに下がってくれ)

(((((了解)))))

サーラ達が下がった瞬間、ガープの範囲攻撃が発動したがダメージを負うことは無かった。


「なぜだ。お前はなぜ私の攻撃が読めるのだ」

ガープがレッドに問いかける。


「そんなこと、何回も周回しているからに決まっているからだろが!」

俺は範囲攻撃の後の硬直を見逃さず、治癒を司るマントを部位破壊した。これでガープの持つ治癒機能を奪うことが出来た。


「私はお前など知らぬ・・・一体・・・」

ガープにはナーガ達の様に自我が芽生えていないようだ。それならば尚更戦いやすいのは言うまでも無かった。自我が芽生えなければ多少のランダムはあるが攻撃パターンは一緒だからだ。


「さあ、第二形態に移行の時間だぞ、ガープ!」

するとガープの体中の皮膚が裂け始め、中から黒い翼をもつ天使が現れた。天使とは名ばかりで、顔は蝙蝠で口は耳まで裂け舌は長く先端が2つに割れていた。


「ウガァァ、私にこの姿をとらせるとは見事。しかしこれで終わりだ!」

だが俺には弱者の戯言にしか聞こえなかった。


(兄貴、俺にもやってみたいことがあるっす)

ウッドが提案してきたのでやらせることにした。

(オーケー、奴の攻撃は俺が完封するから好きにやってみろ)

(分かったっす)

(なら私もやりたいことがあるの)

今度はサーラだ。続いてルル、ミリア、クラリスと提案してきたのでまとめて許可を出す。

(俺が合図を出すから、それに合わせられるものは好きなだけやっていいぞ!)

(((((了解)))))


ガープの動きが以前とは段違いに上がった。スピード、パワーとも以前より3倍は上がっていた。しかし、それでも俺の敵では無かった。KanaBonさんの作ってくれた創世級の装備様様だった。

(KanaBonさんに感謝だな)

(レッ君、まさか浮気・・・)

(レッド、そのKana何とかって誰よ?)

(レッにゃん、誰にゃ?)

(レッドさん、それは聞き捨てなりませんわよ)

今戦闘中だってのに、女子組の関心はKanaBonさんに集中したようだ。

(今は戦闘中だから、終わったら説明するから戦闘に集中してくれ)


「これで終わりだ。すべてを破壊しろ、メテオライト!」

ガープが極大隕石魔法メテオライトを唱えた。先ほどベイロン達に放った魔法の数倍の大きさの隕石が俺達を襲うはずだった。しかしリーズたち魔法部隊がこれを先読みしてメテオライトと同威力の魔法を放ち対消滅させたのだ。


「なっ!?」

ガープが言葉を失ったと同時にみんなに合図を出した。


「いくっスよ、左手にホーリーライト、右手にミラージュダガー、合成多段技ホーリーストームダガー」


「ルル、私に合わせて!影分身、絶技:影無」

サーラとルルは合体技を繰り出す様だ。

「分かったにゃ、左手にアルテミスの弓、右手にインドラの矢、合成技:乱れ撃ちイルナス」

サーラが影分身し、ルルの撃ち込んだ矢を更に拳で撃ち込むことによって、更に内部まで喰い込み爆裂させた。

「クラリス!私達も行くわよ」

次はミリアとクラリスの様だ。

「分かった、飛ぶわよ。スキル、トタンスポートランス」

クラリスに合わせミリアも飛び上がる。クラリスの投げた槍に飛び乗りガープへ突き進む。槍の速度を抜刀術に乗せるようだ。

「一刀流奥義:断絶」

ミリアの放つ奥義は比較的弱い部類に入るが、槍の速度と相まって2倍以上の威力が出ていた。二人の技が合わさることによって燃費効率の良い戦闘が出来た。


ここまで来るとガープもすでにこと切れる寸前だった。しかし俺の気が収まらない。このまま倒しても再度復活するのなら異次元に隔絶した方が今後の為だな。

「本当は消滅させたいが、復活すると面倒なんでね。お前には良い場所を用意してやるよ。究極魔法:グラビティ(ミニマム)、皇騎士秘奥義:ディメンションソード(次元斬)」

左手に纏わせたグラビティ魔法を右手の剣の刀身をなぞる様に這わせる。


「しばらく大人しくしているんだな!次元牢」

ガープの薄皮一枚を斬る様に袈裟斬りする。そしてグラビティ魔法で圧縮されたガープは次元斬によって出来た空間の亀裂に吸い込まれていった。


「ナゼ、貴様にそれほどの事が出来るのだ・・・・。それではまるであの方ではないか・・・」


これでガープが力を取り戻すまで、自力による異次元からの脱出は不可能だろう。ざっと100年は安泰かな。その間にカインに相談して異次元から力を吸い取る画期的な何かを考えてもらおう。そうすれば今後のエネルギー問題も解決でき、魔力を吸い取ることで自力での脱出がずっと不可能になるという一石二鳥。そして魔力の無い人間にもその力を分け与えることが出来れば夢の無限エネルギーの誕生だ。


のんびり書いていきます。

土、日(11/9.10)は投稿をお休みします。

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