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あ、ごめん。なに?

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ナーガと共に城の会議室と思われる大きな部屋に入った。中には大理石で作られた巨大な長テーブルがあり片側に20人、合わせて40人が向かい合って座ることが出来た。あぶれた者はテーブルの後ろに席が用意されていたので、そちらに座った。

「先程は予期せぬことが起こったが、ここであれば大丈夫であろう。互いの今後について話そうではないか」


「その前に一つ良いか。ほんとにさっきの魔族は関係ないんだな?それと心当たりはあるか?」

俺は再度ナーガに聞いた。


「本当に関係ないし、われらの眷属ではない。あれが誰の眷属かと言われれば多分ベリアルじゃろうて。だが、それが誰の指示なのかは現在不明だから、勝手な真似は出来んと思うが?」

ナーガの言う通り、ベリアルの指示か、あの魔族の独断かは現在不明だ。俺としては、これを口実にベリアルを攻略してやろうかと思ったが、ナーガが以外にも冷静な判断をしていたのに驚き、とりあえず様子見することにした。


「りょうかい。今は大人しくするよ」

それを聞いたナーガは安堵し、モッチョ氏、ユリア国家元首と今後について協議を始めた。

え、俺?もちろん興味が無いので、PT会話でカインと色々と研究成果や転移の件など活発に議論していましたよ。


「では、そのように頼むぞ。して、赤い・・・もとい、レッドと申したか」

サーラが肘で俺をつつくので、カインとの会話を切り上げ、ふと顔あげるとナーガが俺に話しかけていた。


「あ、ごめん。なに?」


「まったく・・・大事な会議だというのにの・・・これも赤いアクマの余裕というものか・・・。おっと、そうじゃ、貴殿の仲間はどうしておるのじゃ?」


「ん?ここにいるじゃん」

俺は周りを見渡し答えた。


「そうではない。お主と肩を並べた黒いアクマと黄色いアクマなどじゃよ」

あぁ、暗黒騎士bigJunさんと拳聖のHigeさんの事かな。


「あぁ、俺の昔の仲間はみんな旅立ったよ。俺だけがこの世界に残されたみたいだね」


「お主も我らと同じくここに残されたのか。今のお主の仲間は、更に強さを感じるが一体何をしたんじゃ?アクマの域を超えておるぞ」


「だから、俺達はアクマじゃないっての。軍事に関しては教えないよ。ただ、今世界は変革しようとしている。ナーガも乗り遅れると大変だぞ、と忠告はしておくよ」


「おっと、それは協定違反になるぞ?そうであろうモッチョ大統領よ」

何言ってんだコイツと思いモッチョ氏をみると、ギッシュスマイルを返してきた。


「レッド殿、話を聞いておりましたか?ナーガ国との国防に関して、殴り込み隊とナーガ軍を併合し共同であたることになったのです。当面ナーガ国はカインさんの結界と旅団員の輪番で防衛することにし、その間にナーガ国の選抜部隊をフィフスへ送り、<深淵の地下迷宮>で鍛えることになりました」

まぁ、あそこなら低Lvから高Lvまで対応できるから効率が良いわな・・・


「まぁ、モッチョ氏が決めたのなら教えるけど、今後開発されるものに関しては別途協定を結ぶようにお願いするよ」

教えても作れるとは思えないから教えてあげることにした。これから旅団がアストレムルの治安維持部隊として世界を飛び回るかもしれないので、現時点での軍事機密は教えても問題ないだろうとのモッチョ氏の判断だろうと理解した。


「うむ、何とかシステムは理解したが、レッドよ、そなたは何を目指しておるのじゃ?」

俺が、OBPの仕組みを説明するとナーガは何とか理解し、その力を持って何を成すのか聞いてきた。


「ん、最強?」

もちろん冒険者やってたら最強目指すでしょ!と当たり前のように答えた。


「そなたは既に最強であろうが。更にその先を目指すというのか?」

ナーガも分かってないな。伸びしろがあるなら突き詰めるのがMMOプレイヤーでしょうよ。MMOに限らずRPGをやってもステータスMAXの為に何とかの実を集めるでしょうが!最終的にステ1の差で負けることもあるのだから。


「まぁね。それとみんなで楽しく生きていくために邪魔する奴らをすべてなぎ倒すための力が欲しい。勘違いしてほしくないんだけど、誰かを支配したいわけじゃないんだ。冒険者としてお金を稼いで、そのお金でみんなと楽しく生活したい。きちんと税金も払うし、お金が無くなれば冒険者として働くし、新しい世界をみんなで見たいのさ。冒険者だから自給自足で生きていけるけど、それだと寂しいだろ?世界のみんなと繋がりつつ、法律を守るなかで自由に生きていきたいのさ」

冒険者に決まった国はない。西に新しいダンジョンが見つかれば西の国へ、東に新たな鉱脈が見つかれば東の国へといった感じだ。


「うむ、世界征服が望みでは無い様だの。安心したぞ」

世界征服はしないけど、いつかは自分の理想を叶えた国に定着したいと思ってる。俺のいた国は離婚しても母親が子供の親権を取るのに有利だった。裁判を起こしても勝てない。会いたくても会えない気持ちが他人には分からないだろう。せめて調停員や裁判官が決めるのではなく、子供がどちらの親とも会いたいと思ったのなら、それが出来るような国にしたい。俺が望むのはそれくらいだろうか。他の事は誰が決めても同じだろう。甘いと言われても良い。俺の周りにはそれを実現してくれる仲間が集まって来ている。俺一人では出来なくてもみんなで作り上げればいいのだ。


のんびり書いていきます。

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