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雑魚っすね!

8


「3列目準備!撃ち終わったらチーム単位で突撃するぞ!」


「「「「「おう!」」」」」

魔物が近付いてくる。30m・・・10m・・・5m


「ぶっ放せ!」

水晶のバリアを壊さない様に威力を抑えて技を発動しているが、物凄い威力の衝撃の奔流が魔物を飲み込んでいった。


「とりあえず、試し打ちは十分だな。魔物の気配はほぼなくなったから、これから掃討戦になるのでチーム単位で動いてくれ。1体だけ毛色の違う奴がいるから、見つけたらこちらに回してくれ!」


「「「「「りょ」」」」」

騎乗しレッド隊を先頭に中心に向かって疾走する。

途中100体程の小規模な魔物の群れが所々で居たが、雲の旅団の進行を遅らせる事すらできずに消えていった。3時間程行くと遠くに小さな祠が見えてきた。

俺は速度を落としながら手を挙げ止まる様に指示を出した。しばらく周りで待機していると中から魔物が整然と出てきた。その数約1000体ほどであろうか。そして最後にひと際大きなグレーターデーモンが姿を現した。

「オマエタチハナニモノダ。ワレラノシンコウヲサマタゲルソノチカラ。ワレラガアルジノイッテイタエイユウトヤラカ」


「へぇ、知ってるのか?ところでお前たちの主って誰だ?」


「コタエルヒツヨウハナイ。オマエタチハココデシヌカラダ」


「お前にそれが出来るとは思えないけど?」


「ナラバシヌガイイ」


(散開!あいつの範囲魔法に巻き込まれるな!)

((((りょ))))

雲の旅団が一斉に散開すると同時に、集合していた場所に巨大な炎の渦が出来た。


「雑魚だな!」


「雑魚っすね!」


(予定通り各隊はチーム単位で切り崩しを頼む!ウィンドとフリーダムは俺達のサポートに付いてくれ!)

(((((りょ)))))

俺達のLv上げの対象であったグレーターデーモンが俺達を止められるはずがなかった。ましてや、その配下の魔物など造作もない。あっという間にグレーターデーモンを残し全滅させる。


「で、言い残すことは?」


「ワレラニイノチゴイヲスルシュウカンハナイ。キサマタチハコノサキジゴクヲミルダロウ」


「見ねーよ!」

そう言い、首を刎ねた。

魔物の気配はすべて消えたので、モッチョ氏に連絡を入れる。


(もしもし、モッチョ氏聞こえる?)

(はいはい、聞こえますよ)

(終わったから、みんなでこっち来てくれる?)

(随分早かったですね。分かりました、道を塞ぎつつそちらへ向かいます)

(俺達は祠の中を確認してるから)

(かしこまりました)


「よし、祠の調査を始める。スカウト組は周囲を警戒、フリーダム隊とウィンド隊はついて来てくれ」


「「「「「りょ」」」」」


祠の中に入ると強烈な異臭が漂った。中には大人5人程度が横一列に歩ける通路が緩やかな勾配で地下へ続いていた。1kmほど進むと大きな広場へ到着した。東京ドーム位の広さがあった。中ほどに進むと異臭の原因が判明した。


「ひどいなこれは・・・・」


「ウップ・・・・」

マルコが嘔吐していた。それもそのはず、人肉が散乱していた。ここは魔物の食堂だったようだ。周囲に檻があり確認すると人間がうつろな目でこちらを見ていた。見た目の年齢は7~8歳ほどだろうか100人すべて子供だった。


「おい!助けに来たぞ」

声を掛けるが反応が薄かった。

「アー、ウーーー」


「兄貴・・・これは・・・」


「多分・・・魔族が食料として飼っている人間だろうな・・・。まともな教育など受けてていないから感情の欠如というか、言葉が話せないのだろう」

皆が黙ってしまった。


(モッチョ氏、聞こえる?)

(はいはい。感度良好です)

(ちょっと、問題発生なんだ。想像通りと言うか予想通りの展開でね)

(どのような?)

(魔物の食料用に連れてこられた人間が多数いるんだ。出来れば、この子達だけでもグラスに移送できないかな?)

(なんと酷い・・・・・分かりました各国の首脳へホットラインを繋ぎ至急対応します)

(頼むわ、スカウト組にそちらに連れて行くように頼むから、道塞ぐの待っててね)

(承知しました!)


「さて、どうやって移送するかだよな・・・・連れてこられた檻には車輪が付いているけど砂丘を移動するには無理があるな・・・・」

檻の下に板を取り付け何とか運んでもらうしかないか。

ひとまずウッドと一緒に檻の改造を始めた。


「みんなは奥から魔物が来るかもしれないから警戒を頼む!」


「しばらく来ないんじゃない?」


「ミリア、よく考えてみてくれ。俺達が葬った魔物の数を」


「!!!、そうね。それだけの魔物の胃袋を満たすには足りないわね・・・」


「そうだ、絶えず後方からの支援が来ているはずなんだ」


「分かったわ。ウィンド隊、警戒を厳としなさい!」


「「「「りょ」」」」

案の定、1時間もすると奥から補給部隊がやって来たが、各隊が瞬殺していた。今回運ばれてきた食料は牛や豚であった。その後も補給部隊がやって来たがすべて瞬殺していった。1時間おきに補給部隊が来るようだ。

3度目の補給部隊を瞬殺したころに檻の改造が終わった。


(1番隊から5番隊は中に来てくれ。救出した人の移送を頼む)

(((((了解)))))

スカウト組も入ってくるなり嘔吐するものが続出した。

時間も無いので、すぐに1番隊から5番隊の馬に5つの檻を固定した。


「それじゃ、みんな頼むぞ」


「「「「「了解」」」」」

モッチョ氏のもとへ救出した人の移送部隊が出発した。


のんびり書いていきます。


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