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号外

3


翌日、モッチョ氏一行が五カ国首脳会議の為バンドーへ旅立っていった。それとすれ違いでフリーダム、ウィンドの面々がやって来た。


「まさか、モッチョが大統領だったとはね。レッドも大変だった様ね」


「俺の方はそうでもないよ。それよりもミリア達には沢山動いてもらって悪いな、こんど埋め合わせするよ!」


「じゃぁまず私とデートしなさい!今日はあれだから明日よ!」


「フェミリア様、それではみんなとの約束が・・・・順番はじゃんけんでと決めたはずでは?」


「うるさい、シャルロッタ!私が一番よ。2番目以降じゃんけんで決めなさいよ」


「その前に、レッド様にお返事を聞かれませんと・・・」


「そうね。で、レッド返事は?」


「うーん、出発まで色々とやる事あるからなぁ・・・全員とはデート出来ないから今回は無しで良いかな?」

言った瞬間空気が重くなった。


「・・・・あれだけ頑張ったのに・・・」

ミリアが酷く落ち込んでいた。そんなミリアをやさしく抱きしめる。


「いつもありがとう。これからも宜しく頼むよ」


「もう・・・いつもそんなので胡麻化すんだから。でもいいわ、今回はこれで我慢してあげる。次はちゃんとね?」

上目遣いで見つめてくる。


「お、おぉぅ。ちゃんとデートしような!」

その後ウィンド隊全員とのハグを終わらせて、出発までの時間を共有することになった。


ミリア達が到着した翌日には雲の旅団のスカウト組もグラス首都に集合していたので、事前予告なしで会いに行ってきた。俺達を見た時の驚きは、1番隊は少なく37番隊へ行くほど大きくなっていった。ただ驚かせに行ったわけではなく、みんなの装備の最終確認をウッドと一緒に行っていたのだ。


半月が経過したある日、街で号外が配られていたので内容を確認すると5カ国首脳会談の内容と共同声明が書かれていた。簡単に言うと、この世界は神龍が作り出したインスタンスエリアで本当の世界は別にあるという事。外には未だ戦い続けている仲間がいるかもしれない事。雲の旅団と有志の冒険者が外の世界に行くことだった。6000年前は誰もが知っていた真実が忘れ去られ、今、再び誰もが知る事となった。幸いだったのは、多少の動揺で済んだことだった。その後ひとまず迎賓館に戻ることにした。


迎賓館に戻ると、モッチョ氏が戻って来ていた。


「レッド殿!今後の事で少しお話があるので、皆さんを連れて会議室へ来ていただけますか?」


「良いけど、300人連れてくるの?」


「あ、いえ、レッド殿の隊とフリーダム、ウィンド隊だけで良いのですが・・・」


「了解、部屋に戻ってみんな連れてくるよ」

一旦部屋に戻り、全員を連れて会議室に向かった。会議室には大きな長テーブルがあり対面する形で座った。正面にはモッチョ氏とライラさん、フレサンジュさんが座っていた。俺達が席に着くとモッチョ氏が立ち上がった。


「皆様、お忙しい中ありがとうございます。これから今後の予定を話し合いたいと思います。まず最初に出発日ですが当初の予定通り私の任期が終わる翌日で変更はありません」


「ですが、任期が終わった後も私が再度大統領になることになりました。金色の英雄だけでは面目が立たないとの事かと思います。本当にくだらないことです・・・」

珍しくモッチョ氏が悲痛な顔をしていた。


「まぁ、良いんじゃないの?だって国の運営ってそういうのも大事なんじゃない。舐められたら終わりでしょ」


「レッド殿がそう言ってくれると助かります。そこで私が大統領として出発するので大々的に壮行パレードを行うことになりました。これには各国首脳が集まる予定です」


「どこでやるんだい?」


「はい、シズク様の協力を得て中央大陸のアストレムルへの出入り口の位置を調べたところ、最短距離で行ける場所が首都南東に位置する港町バンチだったのです。ですのでグラス首都で壮行パレードを行います」


「了解だ。行くのは、俺達雲の旅団332名とモッチョ商会約300名だけか?」


「ちょっと!マスターひどくない?あたしとビャクエンが頭数に入ってないわよぉ!ねぇビャクエン?」


「ティア殿、その通り!少しひどいと思いますじゃ」


「あ!ごめん忘れてたわ。お前たち最近影が薄かったからさ」


「はぁぁ?ひどすぎよぉ!モッチョからも何か言ってよぉ!」


「ティアさんもビャクエンさんも大丈夫ですよ。レッド殿はそんな人ではありませんからね。あと先程のレッド殿の質問の答えですが、有志の冒険者と言うか軍属ですね・・・各国から50名、計250名が帯同します。名目は私の護衛ですが、あちらでの国土回復の際の先兵でしょう。ただの足手まといだと思うのですが、国の面目と言うやつです」


「いいんじゃね?俺達は国とかに興味ないし、迷惑をかけてこなければ問題なし。逆に絡んできたら容赦はしないけどな!」


「さすがにレッド殿に絡む馬鹿な国はもうありません。その辺は心配しないで下さい。首脳会談でもマーベア王が口酸っぱく言っていましたので」


「へぇ、マーベアがね。なんて言ってたのか気になるな」


「そこは、ご想像にお任せしますよ」

モッチョ氏が笑顔でウインクした。今度マーベアにあったら聞いてみよう。


その後、パレードでの並び順や時間など詳細な打ち合わせを行った。


のんびり書いていきます。

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