ケチじゃありませんよね?
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「1番隊と2番隊は装備を受け取って設定をしてくれ。俺とウッドの製作したオリジナルだ。ピーキーで、かなり扱いづらいと思うけど慣れてくれ」
「「「「!!!!!!」」」」
「えーっとだな、他の隊には自慢するなよ?」
「「「「はい!!!」」」」
「初めてだと思うがOBP1機能が付いている。この扱いに慣れつつ下層に向かってもらう」
皆が俺に注目していた。
「この先何があるか分からないから人馬最大戦力で進む。スカウト組には馬が居ないがそのうち用意できると思う、ような気がする感じがしたりする」
自分で言っていてイミフだった。
(レオ、ウォーホースってどのくらい用意できる?)
(我が眷属は5000を超えたゆえ、いくらでも可能だと思います)
(ここに呼べたりする?)
(無論、可能です)
「うん、呼べるって言うから、全員分呼んじゃおうか」
一旦広場に戻ってスカウト組を全員集めた。
「全員整列してくれー。自分の前に来た馬と契約するように!今後一緒に戦闘する相棒となるから無理させるなよ!」
「「「「はい!」」」」
「頑張ってLv上げると空飛べるようになるから!」
「「「「!!!」」」」
皆の顔つきが変わった。まぁ空飛べるようになれば便利だし、そりゃやる気になるわな。全員の契約と説明が終わり、今度こそ下層攻略へ出発することにした。
そのあと、160階層までは今までと同じく問題なく攻略できたが161階層からは大型の魔物が出てくるようになった。大型というのはドラゴンだった。ドラゴンの吐くブレス攻撃が厄介だった。
「今までと戦法を変えないと効率が悪くなるので、DPSはドラゴンを落としてから雑魚処理を頼む!タンクはいつも通りすべての注意を引き付けて後衛とタンクの間に魔物が来るように位置取りをしろ!タンクの腕の見せ所だぞ!後衛がダメージを受けたら恥だと思えよ!」
「「「「はい!」」」」
数回の戦闘の後には効率よく魔物を狩ることが出来た。
170階層も問題なく攻略できた。
「やっと180階層だな。多分この階層に水晶のロッドがあるはずだよねシズク?」
「うん、もう少し下の階かな。すぐ近くに見える」
シズクの言葉を信じ進んで行き、187階層で大きな扉の前に到着した。シズクに確認すると水晶のロッドは間違いなくこの先らしい。
「今回はここで引き返し、万全を期し全員で臨みたいと思うが反対の意見あるか?」
皆が首を振るので、引き返し140階に戻ることにした。下層攻略に出発してから140階に戻るまで4日程かかった。
140階に到着すると、スカウト組が出迎えてくれた。彼らも全員がLv100に到達しウォーホースとの連携にも慣れたころだった。しかし下層での戦闘でウォーホースは使えそうもなかった。時間が足りず馬のLvが50程度だったからだ。しかし1番隊と2番隊のウォーホースはLv90に到達していたので何とか使えそうだったのが救いだった。
「よし決めた。やはり万全を期すために一旦ダンジョンから出よう。その後スカウト組の装備更新が終わり次第、順次ダンジョンを攻略し、今回は地下160階の広場に集合することにしよう」
「「「「はい」」」」
「160階以降で馬のLv上げを行い、全員の馬のLvが90を超えたら187階を目指す。それでいいか?」
「「「「はい」」」」
「これ以降合流するまでチーム単位での行動をしてくれ。以上、行動開始!」
「「「「りょ」」」」
アジトに戻ると、シリカ、ボッシ、カインとモッチョ商会の面々が待っていた。食料の仕入れや、備品、ポーション類を沢山アイテムボックスへ入れた。スカウト組も装備更新を行い、準備が整ったチームから出発していく。
「モッチョ氏、みんなありがと。これでスカウト組の装備更新は無くなるので、シリカ、ボッシ、カインは本業に専念できるぞ」
「だがなぁ、高みを知ってしまったら、通常の製作なんてものは目を瞑っても出来るくらいつまらないぜ!なぁシリカ、カイン?」
シリカとカインが頷く。
「ですが、仕事は仕事ですのでお願いしますよ、ボッシさん?」
「勿論ですよ、モッチョさん。俺を拾ってくれた商会には感謝してもしきれないからな!」
「レッドさん、これを」
シリカがポーチを渡してきた。俺に?と不思議に思っていると。
「リーズさんにお渡し願えますか?それは、ティアさんの避難場所として現在使われているポーチと同型で安全性を大幅にアップさせたものですので」
「あんた、見どころあるわよ!マスター、シリカに臨時ボーナスあげなさいよぉ」
うわ、めんどくさいのが騒ぎ出しやがった・・・・
「ティア、シリカの雇い主はモッチョ氏だから、それはモッチョ氏に頼んだ方がよくない?」
「それもそうね、モッチョ~、シリカに臨時ボーナスあげてよぉ~」
「そうですね!シリカにはボーナスあげませんとね」
「さすが、モッチョ!話が分かるわぁ。うちのマスターは意外にケチだしぃ~」
「は?マーベアに5000億あげましたけど!それってケチじゃありませんよね?」
「え~でもさぁ、あたしには何もくれないじゃない?そういうところが・・・ヒィィ」
どうやら顔に出てしまっていたようだ。
「ハイ!マスターは太っ腹です!間違いありません」
「シリカ!これはちゃんとリーズに渡しておくよ。残っているのは俺達だけみたいだから出発するわ。全員揃って秘密基地に戻るよ!」
「「「「いってらっしゃい」」」」
リーズにポーチを渡し出発した。
のんびり書いていきます。




