肉食ね!
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王宮前広場に降り立った。
「さてと、シズク見えるか?」
「うん、あそこ」
シズクが指さす方を確認する。そこには魔法障壁が張られ頑丈に作られた塔が見えた。塔に入る通路は王宮の中からしか入れないようだ。
「あれじゃ、ルルも馬を呼び出せないか・・・ならやることは一つだな!」
「そっすね、ぶっ壊すっす。そうすればルルも自力で出てこられるっす」
ウッドがスラッシャー号を呼び出す。ウッドが命令を伝えようとすると俺達を囲むように王宮騎士団が現れた。ざっと500人は居るようだ。
「われら王宮騎士団。貴様ら何者だ!いかな理由があろうともここを通すわけにはいかない!」
「俺はレッド、雲の旅団の団長だ!お前たちはオクタガーディアンか?もしそうなら容赦はしないぞ」
「何のことだ、我らは王族を守護するために存在する。引かねば実力で排除する!」
めんどくさいな・・・・
(一般人ぽいから殺すのは可哀想だな。みんなどうする?)
(それなら私達ウィンド隊で足止めしますわ)
(やってくれるかミリア、殺さないようにだぞ?)
(もちろんですわ)
(危なくなったら、皆殺しで構わないからな。頼むぞ、みんな!)
(((はい)))
ウィンド隊が4チームに分かれて道を作ってくれた。
(よし、俺達は城に突入する!)
(((りょ)))
ここはミリアに任せて王宮に突撃することにした。
「レッド達は行ったわね・・・・各チーム125人程相手にするけど大丈夫よね?」
「フェミリア様、我らウィンド隊に腑抜けはございません。そうであろうみんな!」
「「「「応」」」」
「そうよねシャルロッタ・・・手加減っていうのがねぇ・・・殺しちゃえば一番楽なのにね」
「しかし、レッドさんが殺すなと」
「それね。あの人はいつも簡単に言うのよね。でも、そこが素敵よっ!」
ミリアのソニックブレードが開戦の合図となった。
「そうですね!あの人と居るとドキドキが止まりませんね。みんな死ぬことは許さないぞ!」
「まだまだ死ねませんって!レッドさんとデートしてもらっていませんからね!」
「あら、シドニーはデートだけで良いんですの?私は嫌よ!一夜を共にするまではねっ!」
「ブリタ!レッドさんと一夜を共にするのは私が先だぞ!」
オリガが攻撃を受けつつ叫んだ。
「あらあら、うちの女子達は肉食ね!ふふふ」
「そうですね、フェミリア様」
「シャルロッタ、あなたも肉食なのかしら?」
「フェミリア様ほどではないですが、皆と同じくらいには」
「楽しいわね」
「えぇ楽しいです」
一方レッド達は。
「まず最初にルルを救出するぞ!」
「「「りょ」」」
王宮の西側の塔を目指し走る。時折黒装束のオクタガーディアンらしき連中がいたが、こちらに気が付く前にウッドが始末する。
「やるなウッド!」
「いつまでも兄貴に守られてばっかりだとミンクちゃんに恥ずかしいっすよ」
「だな!」
その瞬間!通路の死角から飛び出す者が居た。
「これ以上は行かせるわけにはいきませんじゃ」
「ずいぶん遅かったじゃないかビャクエン!この前の続きと行こうか!」
「ほほぅ、まさかあれで生き返るとは・・・しかしルーテシア様に会わせるわけにはいきませんのじゃ」
「だったら力づくってかっ!」
ビャクエンに攻撃を入れた。
「くっ!重い一撃じゃの・・・お主いったい・・・」
「レッドだけど?ルルを取り戻しに来ただけだよ!みんなは手を出さないでくれよ!」
続けざまに攻撃を入れる。以前と違いビャクエンは防御のみで一切攻撃できないように攻撃を続けた。
「どうしたビャクエン攻撃してこないのか?このままだと死ぬかもよ?」
「えぇい!うるさいわ」
苦し紛れに反撃をしてきた。
「そんな攻撃が俺に通用するわけねーだろが!」
棒術の一撃を受け流し、拳で殴り飛ばした。
「この短期間で、一体どうして・・・」
「見ているんだろ、シャギア!ルルを助けたらお前のところに行ってやるよ!」
ビャクエンに止めを刺しに走りこむ。
(シズク!)
(うん)
剣先がビャクエンの眉間を貫く瞬間、俺とビャクエンが魔法障壁で包まれた。
「どうだ、これで自由に話せるんじゃないのか」
「気づいておったのか、かたじけない・・・儂はシャギアに操られておって何も出来ない状態じゃったのじゃ」
「お前には気配が無かったからな。気配を完全に消すには魔法も使わない限り無理だし、それにお前は魔法を使えないだろ?で、どうやったらお前を自由に出来るんだ?」
「体と頭に埋め込まれている物を取り出せれば可能かもしれんが詳しいことは何もわからんのじゃ」
(シズク、月花!診てくれるか?他のみんなは周りを警戒してくれ)
(((りょ)))
のんびり書いていきます




