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3人寄れば2

クリスティア様の張り切り様は少し引くものがあった。

今回、レイブンと共にクリスティア様の護衛としてザラの家へと来たわけだが…。護衛必要か?とか、このメンバーでいいの?とか、色々突っ込み処が満載だった。

侍女を一人もつれず来てしまったのだ。本来なら、エリーサさんが着いてくるところだが、 副団長が 許すはずもなく、ユリウス様にはがっちり肩を摑まれギリギリと締め付けられたが…もちろん痛くも痒くもなかった…

「頼むよー本当に心から頼むよ…クリスティアが無理しない様によお~く見張っていてね…絶対だよ~カイル本当に頼むよう~あああああ…僕も行きたい行きたいよう。」

そうずうっと言い続けていた。

俺の代わりに、レイブンが任せとけと胸を張っていたが、ユリウス様がペコペコ頭を下げて今度はレイブンにしがみ付いてお願いしていた。心配なら認めなければいいのにと思ったが、口は閉ざしておいた。うんうん…偉いぞお俺。

皆に見送られ着いた先は、つい何ケ月か前に来た場所だった。魔法ってすごいな。

今回はふらつくことも無く、きちんと着けたのだから本当俺偉い。

中を案内されやっと落ち着いたところ、ザラが言い出したことでまたもやクリスティア様のテンションが上がりだす。料理の担当を言い使った為だ。

俺も、それなりに出来るが、何せ男の料理ってやつだ。切る、焼く、塩コショウってやつだな。もしくは、切る、煮る、塩コショウだ。どっちにしても味一択。

取り敢えず、クリスティア様はもともと料理好きで、騎士団にたまに差し入れをしてくれていたのだから安心ではあるが、

「野菜とかいいとして、肉とかどうするよ?買ってくるか?」

そう、レイブンに言われて気がついた。だが、すかさずクリスティア様が答える。

「狩りをしましょう!?」

えええーとレイブンは叫び俺を見る。バカこっち見るなよ。

俺から何も反応が無いと感じた奴は、ボリボリ頭を掻きながらじゃあーと切り出す。

「俺が捕まえてくるわー。捌いて持ってくればいいか?」

と聞くと、心底不思議そうな顔をしたクリスティア様が、

「えっと、一人では心もと無いので、3人でいきましょう?それぞれ得意なやり方で?」

狩に参加希望のようです…だから、俺の方見ないでください。

「あーあ。貴族って狩りとかするんだっけか?これ普通なのか?まあいいや。解体は流石に無理だよな?」

すると、

「いえ、出来ます。師匠と山籠りの時に習いました」

しれっとクリスティア様が答えてしまう。クリスティア様と俺を交互に見ながら、

「これは、この世界の常識なのか?山籠りってさ王妃がすることなのか?」

知らんがな。そう言えば、師匠って団長の師匠だよな?あの強い人…。ああ、解るわー、すごく理解したわー。そういえば、俺が入団した時の試験とか付いてきてたな…あの年齢不詳の人。あん時俺らもサバイバル遣らされたっけ…。

俺が遠い目で物思いにふけって居ると、レイブンはチラチラこちらを伺いつつ、

「じゃ、じゃあ3人で行こうかな?時間と場所決めてさあ。確か連絡用の魔石もらったよな?それ持っていこうぜ?」

めちゃくちゃ気を使ってる…すまない勇者よ。




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