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先生読めません

スライムについて書いてありますが、勝手な解釈なので気にしないでください。

黒板に向かったザラが、白いチョークで大きなスライムを描いた。それは、黒板の半分を占めており、イビツだった。ウム。と考え込むとそれを消し、チョークを魔法で浮かせるとくるりと回転させ同じようにスライムを描いたが、今度の円はとても綺麗だった。満足げである。昨日、教室の使い方をレクチャーした時物珍しそうにしていたが、大丈夫のようだ。ノートとペンを取り出し僕も同じように書いていく。

ヨミは机に突っ伏している。レイブンさんはノートを書くこと無く頬杖を付いて眺めているだけだった。アルフレッドに至っては、椅子に座ることもなく僕の後方に控えている。何かあれば直ぐ動くためだそうだ。カイルは上司が立って居るので、座り辛いらしく、椅子に座ったは良いもののそわそわしている。普通に授業を受けているのは、僕とアルテアだけだったが、困ったことが起きた。なんと魔王の書いた文字が読めないのだ。仕切りに、『ヘェー。あ、そうなんだ!』とレイブンさんは肘を付いたままで言ってるところをみると読めてるらしい。思わず僕は『はい!』と手を挙げた。

「ん?どうした?」

ザラが授業を止められ、不思議そうに此方を見ている。

「先生字が読めません!」

そう答えると、自分の書いた黒板を見つめると悲しい顔をした。

「すまん。字が汚かったか?」

しょんぼりしながら書いた字を消していく。

「いえ。何語なのかわかりません」

そういうと、

「ん?何語?えっとこれって人語じゃないのか?」

と、お互いはてなマークが飛ぶ。

「多分、大陸の北の方の言語だよ。」

レイブンさんが答えてくれた。北の地は、厳しい土地柄余り国交がない。言語も古いと聞いていた。古代語に近いそうだけど。

「そうか、ここら辺の言葉は…」

ザラが首を傾げている、

「森の入り口の看板で使ってたものが良いかと」

とカイルが提案した。看板てなんだ?だが、ザラには通じたらしく大きく頷き、黒板に文字を書きはじめた。言語が違うのに何故言葉が通じたのか不思議でならない。

「いろんな言葉は知識としてあるが、どこで何が使われてるかがわかってなかったな。これからは気を付けよう。」

そう自分に言い聞かせるザラは可愛いかった。こちらの方が分からなくてすみません、だった。

今度はよく知った文字で安心した。しかし、看板とは何だろう。少々気になるが、勉強に集中しなくては。


『スライムの種類・特徴』

スライムは今のところ固有種が数体確認されています。色で言えば、青、赤、緑、黄色、オレンジ、銀色です。あと何体か在ります。また、姿形も多様です。元々無形ですが、液体化しているものもあります。しかし、無形といっても、自身の体積以上の事はできません。無から有ははあり得ません。しかし、それは、体積内であれば自由だと言うことにもなります。また、数体が集まり体積を増やす事例もあります。この場合個々の意識は一体化するので大きなスライムとなり、それ自体で一体ということになります。


「はい。ここまでで質問在りますか?」

ザラは僕たちを見渡してそう訪ねた。

僕ははーいと元気に手を挙げた。

「色の違いは何ですか?」

するとザラは笑いながら、

「よくある質問ですね。」

そう言いまた黒板に向かい書き始める。


『色と環境』

スライムの種類・色の違いは、生きている環境=食物の違いです。

一般的な青=肉食です。彼らは強塩基性を持ち、溶ける物を食料とします。ただし、塩基性で溶けないものは別です。人間は塩基性で溶けるので、彼らにとって、食料とみなされます。


そう、書いていくと今度はレイブンさんが手を挙げた。

「肉食?なんか植物も食べてない?」

そう、不思議そうに聞きました。

「ふむ、たんぱく質を含む物を溶かすんだが、確かにそう言うことも在るかもしれないが?」

「強アルカリ性って事だよな?武器とか、腐蝕したりするんじゃないの?」

詳しくザラも分かっていない様な言い方だが、仮説として答えてくれた。

「人が武器と認識した時点で、魔力が出ていると思うな。それが武器をコーティングしてるんだと思う。特に勇者ともなれば、魔力の流れとか見えているんだろう?」

おっ。とレイブンさんが声を上げにっこりと微笑んで、

「流石魔王様。良く分かってるね?」

答えた。レイブンさんが教えてくれた勇者の事を思い出して納得する。








本当にすみません。

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