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スライムについて勉強しよう

城の中が綺麗になり、呼びに来た侍女達がザラを囲んでクリスティアと楽しそうに話している。僕は、アルフレッド共に茶器やテーブルに残っていた物を片付けていた。彼女達の集まりは、暫く続くだろう。侍女長が気が付くまで。という事で、早々にその場を辞して城内に戻った僕はアルフレッドに、

「『ザラ様の教室』を作ろう。執務室に近いところが良いと思うんだけど、空き部屋は在るかな?」

と聞いた。アルフレッドは頷き「直ぐに用意します。」と言い残し去って行ったので執務室戻り、やることがないので仕事をすることにした。随分溜まってしまったし。内容を確かめ、ひとつづつ片付けていく。これからきっと忙しくなる。趣味の範囲をきっと越えるから、今のうちに片付けておかないと。自然と漏れる笑いに自分でもちょっと引くが嬉しくて仕方ない。思わず、立ち上がり拳を上げて、

「やったー!やったー!」

叫んでしまった。どうやら、ノックを聞き逃してたらしく、ドアから顔を出したアルフレッドと目があった。アルフレッドは、親指を立て大きく頷いてドアを閉め出ていった。急激に恥ずかしくなったが、まぁアルフレッドだし良いか。


『ザラ様の教室』には、学校のような僕たちが座る椅子と机が6組置かれ、前方にはこれまた学校のような教壇に黒板等が備え付けられていた。黒板の前はちょっとしたステージの様になっている。ザラの身長に合わせた結果のようだ。講義は、僕の他に、アルフレッド、カイル、レイブンさんそれから執事のヨミ、宰相候補のアルテアが受けることに成った。何故執事のヨミが出るかは、勿論僕が呼んだからである。と言うのも、彼は超×200%の面倒臭がりでほとんど、自分の仕事をしない。けれど、完璧人間なので1度見ただけで何でも出来る逸材なのだ。彼を使わない手はないのである。

そしてもう一人、宰相候補のアルテアは只今勉強中の身だが、息抜きに呼んでみた。今宰相の代わりはクリスティアが遣っているが、彼女に付いてアルテアは助手のようなこともしている。予定や都合上良いかと思っての事だ。クリスティアには今回は遠慮して貰った。いたくザラを気に入ったクリスティアでは、色々と都合が悪いのでは?という事と、滞り無く行政を回すためだ。授業が終わり、ザラの許しがあればクリスティアの好きに出来る権利を主張しての配分である。勿論、ザラには断る権利もある。しかし、何故かザラは快く引き受けてくれた。人間の観察の為との事。お互い有益であれば何よりだ。

翌日は、城内を案内したり、勇者レイブンさんの話を聞いたりで時間が無くなってしまい、明日から授業を開始することとなった。


そして、今日いよいよ授業の開始である。嫌がるヨミを迎えに行き、アルフレッドに担がせ連れてきた。執事の癖に全然お世話をしないのだからこのくらい良いだろう。それでも、彼を置いて居るのは物知りだからだ。普通なら、とっくにクビだろう。

教室にはもうカイルと、レイブンさんが来ていた。アルテアはまだらしい。きっと、ギリギリまでクリスティアに使われてるのだろう。

カイルはぶつぶつと文句を言っていた。騎士団は、副団長のノエルに任せてある。と言うのも、アルフレッドがほとんど僕の側に居るので仕方ない、彼は本当に真面目で頑張っている。奥さん若いし、可愛いしね。

アルフレッドよ本当、結婚出来なかったら一生面倒見るから許してくれ。老人ホームとかも、建設すべきか?

ザラと一緒にアルテアが教室に入ってきた。ザラが教壇に立ち、アルテアは席に着く。いよいよ授業の始まりだ。






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