森
俺はフラフラと町を歩いていた。行くあてもない
何をすればいいのだろうか。
そんなことを考えながら、飯を食った。リリアさんの金で。
...リリアさん?
もう一度会いたい。
まだこの町にいるはずだ。
そう思い、俺は町中を探した。
結果は、見つからなかった。だが、情報は得た。
ギルド曰く、それらしき人物が依頼を受けたそうだ。場所は、ここから南西の森。討伐依頼だ。
対象は、咆哮狼5匹。
声がでかいだけの狼らしい。
危険なのは承知の上だ。俺は森に出向いた。
しばらく歩いて、森に着いた。怖い。死ぬかもしれない。が、行こう。
咆哮狼が出現したのは、一キロ奥の、木が少なくなるポイントだ。
一キロか、すぐだな。と思い、魔物に見つからないようにゆっくり歩いていった。
たまに見つかった。死ぬかと思った。が、テニス部パワーで剣を振り、追い払った。弱い魔物だったらしい。一匹だったしな。
すると。
「きゃぁぁぁぁぁ!!!!!」
甲高い悲鳴が聞こえた。そこには、一人の少女が座り込んでいて、何かに怯えていた。やばい!
あの子は武器を持っていない。迷い混んでしまったのだろう。
俺が走り出ようとしたその時、左から右へと
閃光が走った。直後、
「大丈夫!?」
聞いたことのある声だ。
「リリアさん!」
そう叫んで近くに寄ろうとしたとき、少女とリリアさんが目の前から消えた。
「は?」
見ると、二人とも上空に連れていかれていた。
鳥系の魔物のようだ。
まずい!なのに!足がすくんで動けない...!
俺は、情けなく怯えていた。すると、リリアさんが叩き落とされて来た。
「ぐはっ!」
血反吐を吐きながら、傷を押さえている。それを見た瞬間、俺のなかで何かが動いた。
瞬間、俺はあり得ない高さまで飛んでいた
鳥獣の目の前にまで飛んでいた。
が、俺は吹き飛ばされた。アイツはそのまま逃げていってしまった。
身体中が痛い。木に背中を打ってしまった。
その間、リリアさんは治癒魔法を使ったようだ。
俺にも使ってくれた。
「ありがとう...ございます。」
「どうしてここにいるの」
ちょっと強めに言われた
俺は全て説明した。
俺に『扉』がないこと、リリアさんを探し回っていたこと。
「はぁ!?『扉』がない!?」
リリアさんは困惑していたが、直後に
「なら、尚更こんなとこ来ちゃダメよ。あの子は私が助けるから。カナタは町に戻って。」
「嫌です」
間髪入れず言った。
「助けたいんです。俺も。あの子を。」
「.....そう。」
そういえば俺は一瞬あり得ないスピードと跳躍を見せた。なんだあれは。火事場の馬鹿力ってヤツか
鳥獣の巣はすぐみつかった。隠蔽が下手くそなんだろう。
「やぁっ!」
凛々しい声を放ったリリアさんは、鳥獣をバッタバッタとなぎ倒していった。
.....俺の出る幕は無かった。
と、油断したその時。
後ろからぶたれた。始めここに来たときと同じ感じだ。
ゴブリンか。痛いよ。
そんなに威力がなかったので、すぐに振り替えれた。
俺は反撃を入れた。
が、
弾かれた。いとも容易く。そしておれは腹に一発食らい、木に打ち付けられた。
すると、リリアさんが助けてくれた。
情けない男だ俺は。
「大丈夫?」
「は、はい。ありがとうございます。」
あの一瞬で少女は助けられたらしい。
先程の動きから、リリアさんはゴブリン程度平気だろうと思ったらしいが、俺がボコられたのを見て助けてくれたらしい。情けない。
俺たちはゆっくり町へと戻っていった。
今日で一気に投稿してますが、そういう気分なんです。