再び蚊帳の外
『こ、こほん。さ、さてと終始よ、他に欲しいスキルとかはないか?何でもいいぞ。』
さっきの名残なのか顔が赤いままビスがそう聞いてきた。
「うーんと、当面の資金と最低限の装備、あとは荷物を持つ用のバックか何かが欲しい。」
『まぁ当面の資金と装備はあげるといいたいんだけどね。その前に荷物についてだけどね。スキルがあるんだ。世界創造って言うスキルなんだけどこれは世界を作ってその中にものを入れたり生き物を入れたりできるスキルなんだ。その状態で保存したい物なら無の世界か始まる前の世界もしくは終わった後の世界を作ればいい。そこはまだ時間の概念がないんだよ。だから劣化することがないんだ。』
「それって俺が世界を作れるってことか?好きに?」
だとしたらとんでもない。これはもはや【神】と呼ばれる存在と同じところに立っているということだからだ。
『そう。そのとおりだよ。』
それは……
「それっていいのか?そんなスキルを与えて。」
『まぁ。下位の劣化版にアイテムボックスって言うスキルがあるけど不便だからね。使えても大体50キロくらいしか持てないし。アイテムボックスは小さな小さな無の世界を創り出すスキルなんだ。』
『世界創造……便利……好きな世界を作れるから好きな動物とか必要な動物とか植物を管理できる。』
マキナがそう言ってきた
「マキナも持ってるのか?」
『うん。私も持ってるけど他に持ってるやつは少ない。』
「じゃあ何で?」
『凄いからだよ。このスキルがあれば好きな世界を創り出してその世界の神になれるからさ。』
「でも動物がいないと無理だろ?世界が回るわけがない。」
『そこは神だからね、既にある世界から無理やり連れてきたり。それこそ明確なイメージさえあれば生き物すら創れるからね。』
「そんなことも出来るのか……」
『うん。だからこのスキルは私が信用する者のみにしか与えていないんだ。興味が無いっていう人もいるね。アレッタがそうだよ。』
「俺は?」
『信用してるよ。それに創ってそのまま放置するからダメなのであって放置しないなら別にいいんだけどね。』
「うん。約束する。絶対そんなことはしないと。」
『なら安心だ。』
『大丈夫そうですね。』
『やっぱり他のバカ(神)とは違う……ちゃんとしてる。』
ビス、アレッタ、マキナの3人がそう言ってくれた。マキナはさらっと毒を吐いたな。
『さて、じゃあまず今の君の力を出してみようか。』
「だす?」
『見やすくするのさ。頭の中で自分の能力を見るって思ってみて。』
「……」
思ってみると目の前に蒼く薄く光る板が現れた。
『おっ、でたね。普通の人は自分のしか見れないよ。まぁ。見せようと思えば見せれるけどね。私たちぐらいになると相手の意思と関係なく見ることが出来るよ。』
「そうなのか。やっぱりビス達って凄いんだな。」
『えっヘン!』
『凄いんだぞー』
そう言ってビスとマキナは胸を張った。アレッタさんはありがとうと声をかけてくれた。
胸を張ると分かるが美女化したビスの上半身の上の方とマキナの上の方とじゃ、絶望的なまでの差がある。
ビスはメロン……いや、これはスイカか?
マキナは……草原か、野原だな。
……望みは薄そうだ……
『別に私も成長できる。それに胸なんて脂肪タンク。ない方がいい。』
「いや、別にそんなこと思って」
『男のチラ見は女のガン見』
「ごめんなさい。許してください。」
『じゃあ胡座をかいて』
「こうか?」
『そう、そのままジッとしてて。』
そう言うとマキナはおれの胡座の中にストンと腰を降ろした。
『これで許す』
『ず!ズルイぞぉ!』
『ビス様は大きくて無理』
『小さくなればよかろう!』
『もう埋まってるから無理』
『うぬぬぅぅぅ!』
そうマキナが言うとビスがまた反論し口喧嘩が始まるのであった。
そうしてまた蚊帳の外にされるのであった
皆さんはスイカと平野、どっちが好きですか?
筆者はどっちもいけるクチです。
意見、感想、加えて欲しいチートスキル、
どしどし送ってください。
まってます。