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Gloom an Eccdentric 1
ラグナロクを支える一本の世界樹、ユグドラシル。
その枝は全世界に広がり、幹は天を突き抜けてそびえ立ち、天上の妖精の国アールヴヘイムを支ええいる。
大木は三本の長く伸びた根によって支えられ、一本の根は霧の巨人達が棲むヨトゥンヘイムに伸び、根の先端に知恵の巨人ミーミルが守る叡智の泉が湧き出ており、根はこの水を吸収する。
もう一本の根は死者の国ニヴルヘイム伸びて、フヴェルゲルミルの泉に達している。そこには恐ろしい龍ニーズホッグが巣食い、絶えずその根を齧り続けている。
最後の一本は天界アースガルズへと伸び、過去・現在・未来の3女神ノルンたち、ウルズ・ヴェルザンディ・スクルドらが守護している、あらゆる物を清める泉ウルザンヴルンへとつながっている。
その中の一本、死者の国ニヴルヘイムのフヴェルゲルミルに伸びる根に、誰にも存在を知られることなくただひっそりと暮らす女がいた。
名はイヴ。
かつて絶滅したといわれる魔女の生き残りだった。