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英雄が通う学園に、村人Aが征く  作者: たてみん
第12章:望んでいた日常
184/208

184.ウィンドウショッピング

すみませんm(_ _)m

183話を飛ばして投稿していました。

既にこちらを読んだ方は一応そちらも確認くださいm(_ _)m

モーニングというかブランチ?人によっては『あひるご飯』なんて呼び方をするけど、早めに昼食を食べた俺達はようやく当初の予定だったデパートへと足を踏み入れていた。

今日は鞄やアクセサリーといった小物、洋服なんかを見て回る予定だ。

曰くウィンドウショッピングって奴だな。

1階にあるトンヴィとかチーコとか俺でも知っているブランドショップを無視して上の階へ。


「姫乃はブランドものとか気にならないのか?」

「別に。学生の身では金額的に手が出ないっていうのもありますけど、そもそもそれ単体で見た時に何がどう良いのか分からなくて」

「まあなぁ」


生地の丈夫さとか触り心地とか縫製に至るまで確かに値段が高い分しっかりしている、気がしなくもない。

つまりそこまで明確な差は間近で見て触ってみても分からないのだ。

例えば倍長持ちしますよと言われても金額が10倍では決してお徳とは思えない。

かと言ってデザインもブランド物の鞄は一目でそのブランドだと分かるようになっているけど、あれは客にブランドの宣伝をさせている以外の何かなのだろうか。


「なので身の丈にあったもの、という表現は好きではないですが、私的にはこっちの無銘良質店とかユニーク0の物の方が気になりますね」

「こういう大衆向けの量販店のものでも着こなしに拘れば『え、どこのブランドもの?』とか聞かれるくらいお洒落に見えるしな」

「はい。トータルの金額を聞いて『安すぎ!』って驚かれたらちょっと嬉しいです」


ブランドものを指して「それ格好いい」って言われたら単にそのブランドが良いからって話になるが、こっちで同じことを言われたら自分の着こなしのセンスを褒められたことになるだろう。

まあ時々ブランドものを着ていても残念な見た目の人とかも居るのでブランドものだから絶対なんてことはないんだけど。


「一会くんは自分で着るとしたら何色が好きとかありますか?」

「色か。自分で選ぶなら黒、紺、緑、後はオレンジというか柿色くらいかな」

「柿色ですか。確かに一会くんにちょっと渋めのそう言った色は似合いそうですね」

「そういう姫乃は?」

「私は白とかベージュ、桜色なんかの淡い系が多いです」


汚れが目立つのが困りものですと苦笑いの姫乃。

でもお淑やかなお嬢様と言えば確かに淡い色合いが多そうなイメージだし勿論姫乃にも似合うと思う。

ちなみに今着ているコートもベージュかアイボリーかってくらいの淡く色付いたものだ。


「今度お揃いのデザインの洋服とかも買ってみましょうか」

「それ人前で着ると恥ずかしい奴だな」

「じゃあ部屋着で」

「それならまぁ誰に見られる訳でも無いしいいか」


庸一たちに知られたらバカップル呼ばわりされるのは間違いないだろうな。

なんて想像していた俺の視界の端で犬を連れ歩く親子の姿が目に入った。

デパートとは言ってもペットショップもあるし何よりさっきのは盲導犬だ。

そういう特別な事情があればよほど清潔感を求められる場所じゃなければ断られることは無い。


「一会くん。今度はあっちのお店も見てみましょう」

「あいよ」


若干上の空で姫乃について行けば、そこは女性の園だった。

いわゆるランジェリーショップという奴だ。

店員も女性なら俺以外の客もみんな女性。当たり前か。

さっきからチラチラと俺の方に視線が飛んできて若干居心地が悪い。


「俺は外で待ってた方が良いか?」

「大丈夫じゃないですか?別に男子禁制とは書いてありませんし」

「まあそうだけどな」

「それにほら。彼女同伴なら誰も文句言ったりしませんよ。

もちろん私よりも下着に興味を持たれると私が怒りますけど」

「いやその心配はないから」


年頃の男子とはいえ、下着に興奮する趣味は無い。

下着姿の姫乃には興奮するけど。例えばこっちのピンクのとか似合いそうって今想像するのは色々まずいな。


「じー……」

「はっ!?」

「一会くんのエッチ。

まあ良いですけど。そっちのピンクのですか」

「なぜ分かったかな」


ちらっと視線を送っただけなのに正確に言い当てられてしまった。

やっぱこういう時の女性は視線に敏感だな。



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