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英雄が通う学園に、村人Aが征く  作者: たてみん
第9章:芸術の秋。色づく秋。
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116.姫様から姫騎士にジョブチェンジ

放課後にクラスの女子メンバーで遊びに行くのは、以前執事喫茶に行って以来ですね。

今回はあの時に居た女子2人とその他に3人、私を含めて計6人です。

身体を動かしたりって話していたので、喫茶店でお茶って訳では無いと思いますがどこに行くんでしょうか。


「あの、今日は何をするんですか?」

「うーんそうね。実はあんまし決めてないんだけど、ストレス発散ならこの前行ったあれかな」

「うんうん。学生割りもあるし良いんじゃない?」

「姫様は運動神経も良いから多分初めてでも大丈夫でしょ」


えっと、あれとかこれとかでよく分からないのですが。

少なくとも彼女達は一度行った事があるらしいのでお任せしても大丈夫でしょう。

そうして辿り着いたそこは総合アミューズメント施設。

1階はクレーンゲームを始めとした家族向けゲームやグッズ販売があって、2階が筐体ゲームセンター。

他にもボウリングやビリヤード、カラオケ、ダーツなんかも出来るはずです。


「身体を動かすということはボウリングですか?」

「残念はずれ~。去年ここの最上階に新しい施設が出来たんですよ」

「出来た当初は凄い行列で2時間待ちとかだったけど、今はだいぶ落ち着いてるからほぼ待たずに行けると思うよ」


結局何をするのかは分からないままエレベータに乗り込みました。

案内板を見れば最上階は「ARバトルフィールド」って書いてありますね。

ふむふむ。最近ではVRゲームも流行ってますが同時にAR、つまり専用のデバイスを装着することで現実世界であたかも異世界に行った気分になれるゲームも流行っています。

今回はそのARでバトルをしようってことですね。

最上階に到着してみれば広いフロアが6つに区切られていて、そのうちの3カ所では大学生くらいの人達がAR装置を装着して何もないところに手を振っています。

これだけ見ると良く分かりませんが、天井付近に備え付けられているディスプレイに実際にプレイヤー達が見ている映像が映し出されているお陰で、ゴブリンっぽい魔物の群れと戦っていたり、巨大モンスターと戦っている事が分かります。

ただその、言っては何ですが動きがその……


「受付済ませてきたよ~。いやぁ空いててよかったね!」

「すみません、お任せしてしまって」

「どういたしまして。じゃあ私達は4番フィールドですから行きましょう」

「はい」


皆でぞろそろと移動して、その場に待ち構えていたスタッフの人から装備の使い方の説明と諸注意を受けました。

何でも興奮しすぎてゲームが終わっても暴れてしまうケースや、敵にばかり集中して味方にぶつかってしまうケースが多いようです。

まあ確かに、慣れない内は集団戦闘って難しいですよね。


「それで姫様はジョブ何にしますか?」

「ジョブ?」


どうやらこのゲーム、特定の職業ジョブに就くことで戦闘スタイルが変わるみたいです。

その60種類ほどあるジョブを見てみると、一番オーソドックスな片手剣士から始まり、聖騎士や剣聖などの明らかに強そうなジョブもありました。

ジョブにはそれぞれジョブポイントが振られていて敵に倒されるとそのポイント分がチームの総合ライフから引かれて、ライフがゼロになるとゲームオーバーになるようです。

つまりジョブポイントの低い片手剣士で多少やられても気にしない立ち回りをするか、高ポイントの剣聖で無双できる代わりに死んだら終わりになるのを覚悟するかを考える必要もあるみたいです。

なるほど、なかなかに考えられていますね。

ちなみに剣士以外にも弓士や魔法使い、神官などもあるみたいです。

その中でもひと際私の目を惹いたものがありました。


『姫騎士』


夢の中で出てきたシロノは多分これに近いと思います。

最初の頃こそ防御と回復の魔法が使える程度でしたが、終盤には自ら剣を取ってキヒトの隣に立っていましたし。


「あの、私これでも良いでしょうか」

「さすが姫様。良いんじゃないかな」

「そうですね。姫騎士は右手に細剣を持って、左手をパーで突き出せばシールド、グーで突き出せばフォースアタックっていう遠距離攻撃が出来るオールラウンダーです。

左手のスキルは魔力を消費するので連発は出来ませんし、初心者向けではありませんが、姫様器用ですし慣れれば行けると思います」


皆の了承も得て、私は姫騎士を選択。ってジョブポイント20って片手剣士の10倍でした。

これは負けられませんね!


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