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5  魔法

 脛をさすりながら俺はイブキに魔法について教わった。

 まず魔法を使うには様々な物に宿っている<マナ>と呼ばれるエネルギーを消費することで発動するらしい。また魔法には序列があり、初級・下級・中級・上級・超級と五段階あり右に行くほど強くまた習得が難しくなる。

 

 


「お前が使ったはど火を出す魔法と翻訳の魔法の程度なんだ?」

「火を出したのは中級で翻訳は初級と上級ね」

「初級と上級?なぜ同じ魔法でそこまでの差が?」

「あんたに使ったからよ。本来は初級の魔法」

「どうして俺に使うだけで初級から上級になるんだ?」

「それは・・・」



 理由を詳しく聞いてみるとこういうことらしい。初級の魔法は体にあるマナだけを使う。なんでも自分の体のマナを使うのが一番簡単らしい。翻訳の魔法を自分にかけるのであれば自分のマナだけを使えばいいだけだが、他人に使うとなると難度が上がる。なぜかというと自分以外の生き物のマナを引き出す、もしくは自分のマナを注入したりするのはかなり複雑で難しいため、俺にかけた翻訳の魔法は上級という扱いになる。



 次に火をだした魔法――――名前はファイヤーボールというらしい。それが、どうして中級かというと、まず初級の魔法で自分の体内のマナを消費し、小さな炎を生み出す――――ファイアと呼ばれる魔法を使う。その後、空中にある風のマナを取り込ませ火を大きくさせる。空中に存在するマナや物に宿るマナを扱う場合、生き物のマナを扱うほどの難度ではないが、それなりの技術が必要なため下級という扱いらしい。それら下級、初級の魔法を兼ね合わせ使う魔法は中級魔法というランク付けをされるようだ。



 まとめると

・初級魔法は自分の体にあるマナだけを使う魔法

・下級魔法は空中や物に宿るマナを取り出し使う魔法

・中級魔法は初級と下級を兼ね合わせた魔法

・上級魔法は生き物の持っているマナを使ったり、生き物にマナを注入したりする魔法



「じゃあ超級魔法はどういう魔法なんだ?」

「超級は残念ながらよくわかってないの。使える人間がほとんどいないのよ。1000年前の資料に一人使ったとされるだけで、もはや存在するかどうかすら疑われてるわ」



 超級魔法についてはよくわからなかったが、存在すら疑われるものを気にする必要はないだろう。使えないものより使えるものに時間を割いた方がいいに決まっている。



「それぞれの魔法を覚えるのにかかる期間はどのくらいなんだ?」

「上級とか中級になると一つの魔法を覚えるのにかなりの時間がかかるし、そもそも才能の問題で誰でも覚える事ができるわけではないのよね。まぁ私は才能があるから上級魔法も覚えることができたんだけどね」

「ソウカ、ソウカ、ソレハ、スゴイナ」



 脛に激痛がはしる



「あんた私の扱いに慣れてきたわね・・・」

「有り難いお言葉だが・・・脛蹴る必要ありました?」



 魔法使いというのは体を鍛えていないイメージが強かったのだが、この女の蹴りでその考えは変わりつつある。



「でもまぁ上級・中級は期間もかかりすぎちゃうけど、下級は一か月ちょっと、初級なら2週間程度で大体の魔法が覚えることができるわよ」

「そんな短期間で覚えれるのか」

「そこらへんはコツさえ掴めばいいだけだからね。でも覚えれる魔法はしょぼい物ばっかりよ」



 その後、俺はいくつかの初級、下級の魔法の特徴を教えてもらった。正直、下級や初級と定義される魔法だったのであまり期待していなかった。



 だが・・・



「こんな魔法たちが下級、初級だと?!」



 この世界の常識を覆すようなものばかりだった。




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