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前説

 あるところに、魔族と呼ばれるヒトたちの暮らす国がありました。

 

 『魔族』と聞くと人間たちは凶悪で野蛮なイメージを抱きがちですが、魔族だって自分たちの国の中では平和で文化的な暮らしを営んでいます。


 違う国で暮らしているので文化や思想に違いは見られますが、一個体の生物として見ると、魔族と人間には実はそう違いはありません。

 一つ大きな違いを挙げるとすれば、魔族の方が人間よりも数百年寿命が長いということくらいでしょうか。


 魔族と人間は、もう何千年も敵対関係を続けてきました。

 敵対して、何千年も決着の付かない不毛とも言える戦争を続けてきました。

 しかし先頃、その関係に少しだけ変化が起きました。


 新しい魔族の王様――魔王様が、魔族と人間の戦争を終わらせることを決めたのです。


 もちろん決めたからと言って、すぐに戦争が終わるわけではありません。

 今も国境付近では魔族と人間の睨み合いが続いています。

 けれど大きな戦争は起きなくなったので、城下の暮らしは平和そのものです。


 いつの時代にも言えることですが、平和の裏側には名も無き兵士たちの活躍があります。

 現代の魔王軍の兵隊にはその役割に応じて金属の名が与えられています。


 魔王の身辺警護を主体とした近衛部隊『黒鉄(くろがね)

 強襲部隊『赤銅(しゃくどう)

 遊撃部隊『水銀』

 特殊隠密部隊『玉鋼(たまはがね)


 他にもいつくかの部隊が存在するのですが、その中で一番民間人の暮らしに近い場所にいるのが『鋼鉄』です。お城や駐屯地の警護を主体としています。

 扱いとしては兵士その一、その二といった雰囲気ですが、人々の暮らしを守るのに欠かせない役割であり、皆その役割に誇りを持って仕事をしています。



 これは、そんな鋼鉄の兵士たちから見た魔王城での割と平和な日常のお話です。

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