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新世界復活戦!世界に変化をもたらそう!  作者: 小泉 夢はそれになることだよ!!!
第3章 ギルド/日記編

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20 心の内を打ち明けたあとのすべて 海辺編

チチチチチ……

あつい……!


夏って言ったら、普通の若者みたいに青春を楽しむべきじゃない…?


昔、夏休みに学校の補習に行ってた頃、クラスの男子も女子も、放課後いっしょに海へ夕日を見に行ったり、休日に海へ遊びに行ったりしてたんだ。

インスタのストーリーにアップされるのを見て、自分だけまるで別の世界にいるみたいに感じた…


私もアニメイベントに行きたかったけど、一緒に行く人がいないし、変なやつって思われそうで結局行けなかったし…


でも、外に出ようと思うと……太陽が強すぎて、ちょっと日に当たっただけで、出かける気が失せて、家に戻ってエアコンを浴びたくなる……

多分それも、全部自分の問題なんだけどね。


「はぁ……こんな炎天下の夏、何すればいいんだろ…」


そう思ってたら、雪娜は何してるかな、って気になった。


そのとき、玄関のチャイムが鳴った。


でも、あまりに暑くて、本当に動きたくなかった。

それでもなんとなく立ち上がって、玄関まで行ってドアを開けた。


ドアを開けると——そこには林奧がいた。


彼は嬉しそうに林月を見つめている。


「ん?こんな時間にどうしたの…俺(私)のとこ来るなんて…」


林月は少し不思議そうに林奧を見た。


「え?遊びに誘おうと思って!私たちもう友達でしょ?だから一緒に遊びに行けるじゃん!!」


林奧は嬉しそうに言った。


「はぁ…?」


林月はますます戸惑った。


「はぁ、って…私たち友達じゃないの…?」


林奧はちょっと驚いた様子だった。


「いや別に…たださ…もう小学生でもないんだし、“遊びに行こう”って他人の家に行くって、なんか…普通じゃなくない?もちろん私もまだ十七だけど…でもどこ行けばいいの?虫取り?木登りゲーム?」


「それでこそお前の発想の方が子供っぽいでしょ。だいたい誰がそんな“決まり”作ったんだよ?今は夏だぜ!青春っぽいことしないと!って思わない?」


林奧はニコニコしながら言った。


その言葉を聞いた林月は、一瞬ビックリして林奧を見た。

このガキ、さっき自分が思ってたこととまったく一緒じゃねえか…


「じゃあさ、海に行こうよ!泳ぐの得意じゃないけど、なんかアニメの青春シーンって、海じゃん!!」


林奧の目はキラキラ輝いていた。


林月はそんな彼を見て、驚いた顔で肩をポンと叩いた。


「ふん…じゃあ、言うなら行くか!!」


彼は笑いながら答えた。


「ねえねえ、雪娜も一緒に行こうよ?女の子がいないと海でもなんかつまんないし、ね?」


林月が振り返って問いかけた。


「うーん…私も行きたいんだけど、あとで仕事(用事)があるから無理かな…ごめんね…」


雪娜はちょっと困った顔でそう答えた。


「じゃあさ、私の用事が終わったら、後から合流しない?それでもいい?」


林月は少し期待を込めて言った。


「ちぇ…やっぱりつまんないな…じゃあそれで…」


林月は淡々と言った。


「ほんとに…女の子がいないと、海に行く意味って何だろね…」


「気にすんなよ、だって俺がいるじゃん。ははは…」


林奧は帽子をくいっと直して、さわやかに笑った。


林月は不思議そうな顔で彼を見つめた。


「あ、そうだ…私の階級で海に行ったら、すぐ誰かに絡まれるんじゃない?覚えてる?私はゼロ階級なんだよ!!」


林月は眉をひそめて問い詰めた。


「お、おお…それはそうだけど、でもこの海、街の海岸じゃないし、あそこの人たちは階級で絡んだりしないと思うよ。しかも俺がいるし!もしお前に下の階級の奴がちょっかい出そうとしたら、俺が守ってやるから!!」


林奧は相変わらず自信満々に笑っていた。


林月は淡々と彼を見つめていた。


——そうだ、この男は平民階級なんだ。英雄や王族の一つ下の階級に過ぎない。


じゃあ、その上にいる「神」っていったいどんな階級なんだ?今まで一度も見たことないけど……作者、設定を書くの忘れたのか?


「そうだ!林奧、本当に僕(私)だけと海に行くつもり?妹とか姉とか誘わないの?女の子がいないと、青春感ゼロじゃん……」


「うーん……それは仕方ないんだよ。一部の理由で、妹が外出に対して少し恐怖感を持っているからね。それから姉は、能力や体質の関係で、強い日差しを浴びたり海に落ちたりすると、能力が使えなくなるし、翼まで壊れてしまうとかで……」


「は?何その鬼設定……」


「うーん……それで、確かあいつ、その辺に住んでいたはずなんだ。だから一緒に来られるかもしれない……」


林月がそう言うと、林奧はそのまま森の方向へ歩き出した。


「おいおい……どこ行くんだよ?こんな暑いのに、森なんか来て、大丈夫なのか……」


「もし本当に暑さに弱かったら、そもそも海になんて行かないでしょ?海の方がもっと暑いんだから。バカ……」


林月は苛立ち気味に言った。


彼が森の脇に辿り着くと、その時、金色のカブトムシが空を飛んでいた——


「ん?あれって……金色のカブトムシ!?おいおい!林奧、能力で捕まえてくれ!!」


林奧はすぐに手を伸ばし、糸を発射してその昆虫を狙った。


「本当に……私たち、こんなことしに来たのかよ……」


林奧は呆れたように言いながら、結局その虫は飛び去ってしまった。


「もう……林奧、何やってんのよ……


違うでしょ!私、虫捕りに来たんじゃないんだから!!」


林月は少し崩れ気味に言った。


「まったく……」


林奧は帽子を深くかぶり、俯いた。


林月は森の反対側へ向かって歩いた。見上げると——陽光が葉の隙間から差し込み、木々の葉がきらめき、とても美しい光景だった。


そして恐らく木々と草の関係で、この場所は涼しくて心地よかった——


「ティナカ、たしかその名前で合ってるよね……ティナカ?あのね、いる?」


林月は木のそばで呼びかけた。


しかし、しばらく待っても誰も現れなかった。


そのとき、林奧の横に黄色い光が現れ、光が収まるとそこには小さな精霊が現れた。


「わっ……これは何だ、精霊か?」


林奧は驚いて見つめた。


「まったく、林月……何かと思えば、起きたばかりなんだけど」


ティナカは目をこすりながら言った。


「え、林月、この子知ってるの?」


林奧は驚いてそう言った。


「うん、そう。彼女が次に探してた候補の一人なんだ。ねえティナカ、海に行ってみない?」


林月がそう誘った。


「え!?海!?いいね、それ楽しそう!うん、行く行く!!ちょっとお姉ちゃんに一言言ってくるね!」


そう言ってティナカはふわりと飛び上がった。


「家族がいるって思ってなかったけど、なんだかいいね……」


林月はつぶやいた。


林奧はその言葉を聞いて、林月を静かに見つめていた。


その後、ティナカも一行に加わった。


——せっかく森まで来たし、悪霊族のあの少女にも会いに行こうか……


そう考えて、林月はさらに森の奥深くへと歩を進めた。


「ねえ、林月?どこ行くの?」


林奧が尋ねた。


「ん?あ、ちょっと思い出したんだよ。他に一人、候補がいたからね!せっかくだし会っておこうかなって」


林月は言った。


奥へ進むにつれて、木の幹には様々な罵詈雑言の落書きが現れてきた。


しかし、前に訪れたときとは違い、空は曇っておらず、今回は太陽の光が森全体を包み込んでいて、雰囲気が大きく変わっていた。


そして林月の目の前に現れたのは、新しく建てられた木造の小さな小屋だった。


——あれ?これ新築?確か前は見たことなかったし、以前の家は火事で焼け落ちたはずだし……


林月はその扉をノックした。


「……失礼だけど、誰を探してるの?」


林奧が聞いた。


その直後、ティナカが林奧の耳元に飛び寄り、以前に起きた出来事や温かい話をそっと語りかけた。


「ん……何よ、まだ寝てるのに……今って時間早すぎじゃない?」


そう言うと同時に、ドアが開いた。


そこに現れたのは——以前に出会った悪霊族の少女、夜咒だった。


林月は手を差し出して彼女に問いかけた。


「海に行くけど、一緒に来ない?」


林月は笑顔でそう言った。


少女は驚いた表情で差し出された手を見つめ、そして——


「ごめんなさい……私の体質上、長時間太陽の光を浴びることができません。だから皆さんと一緒に行くことはできないの……」


夜咒は少し寂しそうな声で答えた。


「うん……そうか、仕方ないね。


あ、それとちょっと聞きたいことがあるんだけど。あの力のことなんだけど、しばらく使えなかったはずなのに、最近また使えるようになった気がするし、攻撃にも使えるみたいな……」


林月は自分の手を見つめながら言った。


夜咒は林月をじっと見つめた。以前、自分の中にあった黒い物質が林月のそばに移動したことを思い出していた。


そしてふと林月の質問を思い出し、問い返した。


「それと……あなた、太陽が苦手なはずなのに、最初に出会ったとき、確か道端の日差しの下にいましたよね?」


林月は質問してきた。


夜咒は少し動揺して答えた。


「えっ!?それって、私が道で血を吐いたあの時のこと……?あれはね、本当は誰かを一人殺して、その日の太陽の下で自殺しようと思っていたの。でもあなたに出会って、すべての予定が狂っちゃったの……」


夜咒はそう言って、林月をじっと見つめた。


林月は少し驚いた表情で、前を見つめていた……


——殺人……自殺……もしあの時俺がそこにいなかったら……まぁ、もうどうでもいいか……気にしないようにしよう……


ティナカは林月の方を見て、微笑みながら言った。


「ほら、すごく特別でしょ?あの子……」


「ん?誰のこと……あっ!?確かに、あれは仮の姿じゃなくて、本当の彼だ。初めて彼と出会った時から感じてたんだ。自分を犠牲にして人を救おうとするバカなのに、自分自身は泥沼から抜け出せないんだよね……」

林奧がそう言った……


その後、林月たちはバスに乗って海辺へ向かうことにした……


「え?バスで行くの?アニメみたいに直接ワープするとかじゃないんだ……」

林月が言った……


「もう……一体何言ってるんだよ」

林奧が返す。


その時、林奧が手に持っていたのは、氷がたくさん入ったバケツと数本の飲み物だった……


「それ、何なの???」

ティナカが尋ねた。


林奧はバケツを持ち上げ……


「これだよ、飲み物を冷やすやつ。どうかした?」

と答えた。


「ううん、別に……ちょっと気になっただけ…」

ティナカが答えた。


しばらくすると、バスがやってきた。


林奧と林月たちは二人掛けのシートに座った。


外から太陽の光が差し込み、バス全体がまぶしい黄色い光に包まれていた……


熱気が一気に林月たちに襲いかかる……


「うわ……暑すぎるよ、林奧、エアコンは……?」

林月が叫んだ。


「エアコン?壊れてるんだよ、ここ……」

林奧が答えた。


林月はエアコンの吹き出し口の辺りを見て、確かにまったく風が出ていないのを確認した。


「ったく……林奧、なんでそんなクソみたいなバス選ぶんだよ」

林月が呆れて言った。


「えーっと……それ、俺のせいじゃないし……」

林奧がつぶやいた。


あ、そういえば精霊はどこいったんだ……?


林月はティナカの方を見ると、彼女はバケツのそばで休んでいた。


氷のそばに寄り添っているせいか、全身がとても涼しそうだった。


「ちょ、ズルいよ……不公平だよ、ティナカ、なんであなた……」

林月は嫉妬交じりに言った。


ティナカは林月を見つめ、不思議そうに尋ねた。


「ん?君もやってみる?」


「え?なにそれ?」

林月が疑問そうに言った。


そのときティナカは指を一本立てて言った。


「小さくなりたい?小さくなるなら、私が助けてあげるよ!」


「え、本当?じゃあお願いする!」

林月が言い終わると──ティナカの能力で、二人とも小さくなった。


林月も縮んで、バケツのそばに寄り添った。


「ちょ、ちょっと……何だよそれ、もういいや……」

林奧は縮んだ二人を見て呆れたように言った。


そばにいるのはティナカ、その身長も今はティナカと同じくらい小さくなっていた。


林月は初めてこんなに近くでティナカを見つめた。


バケツの脇に滴る水滴がティナカの身体と服を濡らし、太陽の光と水の屈折が相まって、視界には美しい光景が広がっていた……


「ん?どうしたの?林月、顔になにかついてる?なんでずっと私を見てるの……もう……」

ティナカがやさしく言った。


「いや、別に……ただ、こういう景色ってすごく特別だなって思って。それに、こんなに近くで君を見るの、初めてだから……」

林月は緊張しながら答えた。


「へぇ?そうなんだ。もう、緊張なんかしないでよ、ははは……

でもね、私も姉以外の人と遊びに行くのが初めてなんだよ。林月、君って本当に特別な人だね!!」

ティナカが笑顔で言った。


「え?特別?でも、どう特別なんだろう……」

林月は戸惑いながら言った。


「うぅ……急に聞かれても、私もどう言えばいいかわからないよ……

たぶん性格かな?どんな時も君はいい奴だし、素直にそう思うよ。ほんとにさ、はは……」

ティナカは照れたように笑った。


「なんだよ、それ……」

林月は苦笑した。


うん……この感じは本当に特別だ。今まで感じたことのない感覚だ。

特別なことじゃなくて、ただの普通の雑談なのに、

でもこれが今まで自分が考えもしなかったことなんだ……


自分が誰かの役に立っているかどうかはわからないけど、

今回こそは絶対に変わりたい。天がこのチャンスをくれたんだから、

しっかりと大切にしなきゃ!!


どれくらい経ったのかわからないけど、林奧は林月とティナカの二人を見た。

二人ともいつの間にか眠ってしまっていた……


彼らの寝顔を見て、少し前に林月が語ったあの話を思い出す。

その時、彼はようやく心に溜まっていた古い物語を吐き出せた感情だった……


本当に……これから何が起きても、この得難い友情は大切にしよう……


「パタ……」


バスが停まり、林奧たちも降りた。


降りた瞬間、空に太陽がまばゆく輝き始めた。


目の前には果てしなく広がる海と海辺が広がっている。


「暑いけど、やっと着いたね!!」林月は元の大きさに戻りながら言った。


林月たちは海辺の店で冷たいアイスを買い始めた。


そして林月が棚の最後のアイスを取ろうとした時、隣の小さな女の子に取られてしまった……


「ええっ……俺が見てたんだけど……」林月が言うと、相手は7、8歳くらいの女の子だった。


「ごめんね、どうぞ」

「本当にもう」林月はそう言いながら前に進もうとしたが、横で一人の少女がじっと彼を見ていた……


うん……あの子、俺を見ているのかな?


林月が近づこうとした時、林奧に止められた。


「おいおい、行こうよ、林月。外の方でかき氷も売ってるし、そんな小さいこと気にしなくていいよ」

林奧は店の外の小屋を指差した。


林月は林奧の指す方向を見て、一行はその方向へ向かった。


目の前には年月を感じさせる小さな木造の小屋があった。

隣には旗も立っていて、かき氷や冷たいものと書かれている。


しかし肝心の中は誰もおらず、扉も鍵がかかっていた……


「ん……これ、どういうことだよ、林奧……」林月が林奧に言った。


「うーん……多分……まだ開いてないんじゃないかな。

だってまだ昼過ぎだし、海に遊びに来る人は午後からが多いからね」

林奧が答えた。


「なるほど、悪かったよ、勘違いしてた、ははは……」

林月が笑った。


その直後、小屋の扉が内側から開いた。


そこから現れたのは、黒い短髪で少し日焼けした肌の少女だった。


林月は彼女を見て、さっき店の中でじっと見ていた少女だと思い出した。


「やあやあ……こんにちは、私は霧島。この店の店主だよ」

霧島はそう言った。


「え?それで?何でそんなこと言うんだ?」林月は尋ねた。


霧島は前に歩み出て、にっこり笑いながら言った。

「そう?初めて来たの?前は見かけなかったけど、うちでバイトする気はある?無料で雇ってあげるよ!」


「ははは……そんな冗談はよくないよ、なんで無料で働かなきゃならないんだよ……」

林月はそう言った。


霧島は林月の手を掴もうとしたが、林月は振り返って去って行った。


霧島は去る林月を見つめ、何か言いたげだったが、結局何も言えなかった……


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