012
『プレイヤーYuuはメタモルスライムを吸収しました。
メタモルスライムからスキル変身Lv.1を取得しました。
メタモルスライムの一部を吸収したため、ドロップはありません。』
アナウンスが響いて大森林の景色が急に切り替わる。
緩やかな渓流に来ていた筈が、草木が多く茂った森林部に成っていた。
おかしいと思って何度も目を擦っても景色は変わらない。
もしかするとメタモルスライムは何か特別なイベントだったのかもしれない。
「そっか、だからスライムがいなかったのか…」
今は、赤、黄、緑、青、ピンク色のスライム達がウヨウヨと彷徨っている。
つか、ピンク色のスライムって何だ?あんな色した奴いたか?
「でも、メタモルスライムさんから変身のスキル貰ったから多分変身…………出来ない?!」
スキルを貰ったら、直ぐに使える?そんな馬鹿な話はございませんと、サポートセンターに言われた気がした。
そう、このゲームスキルレベルが1だと大体のスキルが使い物にならないのだ。
だからこそ、(弱)や(Lv.1)表記のスキルはあるだけマシ位の話である。
「あぁ〜そうだったそうだった。Lv.1だと使えないんだっけ。あれ?でも、探求さんが仕事してくれれば……」
『特性:探求がスキル:変身のスキルレベルをアップしました。
スキル:変身(Lv.1)を(lv.4)にアップさせました。』
ナイス!!何かよく分かんないけどナイスです探求さん!
「スキル:変身!!」
漸く変身できた。ふぅ。どんな姿になっているのかは分からないけど、人間の姿にはなれた。
と、言っても現実とほぼ変わりない姿になる筈なので、特に述べる必要もないだろう。
容貌がスライムじゃなくなっただけマシだ。この姿のせいで何度敵と間違われて攻撃された事か……
メタモルスライムさんの気持ちがよく分かる。スライムだからって誰彼構わず攻撃していい訳じゃないんだからね!
「よし。じゃ、このままステータス見てみようか」
ステータスと呟く。
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プレイヤーネーム『Yuu』+97
種族:ヒューマン【スライム】
Lv.1
ステータス評価:まぁ、石よりは……ね?
頭装備:無し
体装備:無し
右手装備:無し
左手装備:無し
足装備:無し
靴:無し
装飾品:契約の指輪≪エンゲージリング≫
→契約者『古龍:ピオ』
特性:探求(Lv.4)、不死(Lv.1)、サポートセンター(Lv.1)
アクティブ:吸収(Lv.2)、変身(Lv.4)、鑑定(Lv.1)、剣術(Lv.2)、火魔法(Lv.2)、回復魔法(Lv.1)
パッシブ:全属性耐性:極、完全耐性:風、闇
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い、石よりは……って。おい。雑な上に意味わかんねぇよ。何?石よりは強いって?何も嬉しくねぇわ。
取り敢えず自分だけでも戦える位のステータスは欲しいなぁ…
「まぁ、それは無理だから、ピオちゃんとかゴブリン戦隊とかを呼んで戦ってもらうんだけどね」
強くなったかなっていないかでいえば、ゴブリンを吸収したから強くなっている筈だ。実際ステータスの評価は少し変わっている。石よりはって言う残酷な表記だけど。
「まずは出来る様になった装備で、装備品を見繕うかな。確か装備品がドロップするのはボスだけって話だし、此処のボスをとっとと倒してきますか…」
スライムの森のボスはスライムキング。強さでいえば初心者、ユウでも楽々勝てる部類である。
「よっしゃー、いくで!ゴブリン戦隊!周りにいるスライムどもを蹴散らせ!」
レッドスライム、イエロースライム、グリーンスライム、ブルースライム、ピンクスライム。
数にして25体程度。楽々に倒してしまった。
ゴブリンとスライムではランクが違う為にどうしても良い試合ができないのである。それはステータス鑑定でも伺える。
『Yuuがスライムを吸収しました。
Yuuがレッドスライムを吸収しました。Yuuがブルースライムを吸収しました。
Yuuがイエロースライムを吸収しました。
Yuuがグリーンスライムを吸収しました。
Yuuがピンクスライムを吸収しました。
レッドスライムから火魔法(Lv.1)を取得しました。火魔法は統合し、(Lv.3)にアップしました。
イエロースライムから土魔法(Lv.1)を取得しました。
グリーンスライムから樹魔法(Lv.1)を取得しました。
ブルースライムから水魔法(Lv.1)を取得しました。
ピンクスライムから回復魔法(lv.1)を取得しました。回復魔法は統合し(Lv.2)にアップしました。
ドロップ
⚠︎R以下を肥やしにしました。
『Yuu』+97→117
レッドスライム
R INT+25 Lv.1
ブルースライム
SR INT+245 Lv.5
イエロースライム
R INT+25 Lv.1
グリーンスライム
R INT+25 Lv.1
ピンクスライム
R INT+25 Lv.1』
やった!これでスライム戦隊ができた!丁度色も赤、青、黄、緑、ピンクってそれっぽい色ばかりだしね!
でも、このドロップ、高機能なのが、俺の特性不死とリンクしているのか何度死んでも肥やし分を犠牲にすれば生き返る?んだよね。まじ最強!
よし、じゃあ、さっそくだけど、ボス戦へ、レッツゴー!!
ふぅ、その前にひと休憩入れますか。
「ちゅ」
「ん?何をする気だねねず公や」
「ちゅーちゅーちゅぢゅ」
「う、うわぁあ運ぶなぁ!!俺は死んでないってぇーの!!」
「ちゅ!」