表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/23

001

★☆★☆






【Elder Masic Online】

通称【EMO】はその名の通り古くから運営していることが売りのMMORPG。


9年以上前からあるゲームで、"ゲーム史上最も自由度の高いゲーム"と謳われ今も人気を保ち続け、先週の大会の後の全世界同時接続数は1臆2000万を超えた。その影響かサーバーが落ち、数時間のメンテナンスをとったくらいだ。


 このゲームは膨大なオープンリソースの量が、各媒体の領域を喰い高スペックを要求させる為、スマホでプレイする人はほぼいない。けれども、Steamや携帯ゲーム機、各種OSにも対応している為プレイは可能。


 特に今話題となっているのは、VRバージョンとなって配信される事だ。

発売元のソニーレイン社が開発した自立AIと、現実世界をベースにしたリアリティ重視のグラフィック、大規模なサーバーによる仮想現実を生み出した。剣と魔法のファンタジーという世界観だが、まるで昔から存在していたかの様な馴染みをプレイヤーに与える完成度らしい。


 コンセプトは多様性と馴染み。プレイヤーは身体特徴や事前に問われ、アンケートから割り当てられるキャラクターを使用することになる。


 そのキャラクターはプレイヤーに合った形に姿を変える為"馴染み"やすい。そして、"多様性"これはキャラクターが何になるのか分からないという事だ。その辺の石から、人間、魔物、魔王の様なラスボスまで何にでもなれるのだ。そこからどうプレイしていくのかはその人次第。


 もし、その辺の石になってしまったなら石から始めなければならないし、リセットするにしても再設定に時間がかかる。



 と、いう訳でそんな"ハズレ"を引いてしまったらほぼ終わりのゲーム。そんなゲームで俺は……………


「なぜ……スライムなんだ」


そう、見事ハズレキャラであるスライムを引いてしまったのである。




********


プレイヤーネーム『Yuu』

種族:スライム

Lv.1

ステータス評価:史上最弱

スキル:吸収

スキルポイント:100

性格:打たれ強い



********




☆☆☆☆★★★★

002







 俺、結城悠里がゲームをプレイしたきっかけは友人に誘われたから。それ迄俺はゲームというゲームをプレイしたことが一度もなかった。カセットタイプのゲームから家庭用ゲーム機まで名前は知っている物は多かったが、それも人と会話して知った程度。だから、俺がゲームをやることになるなんて思いもしなかったのだ。


 では何故そんな俺がゲームをプレイするんだと息巻いてるのか。それは………俺が好意を寄せている先輩がそのゲームをプレイしていると友人から聞いたからだ。


 俺は大学生だから実家の仕送りで生活している身。普段は贅沢はできないのだが、アルバイトもしている為資金は十分に蓄えてある。使い所がないお金はいくらかあるのだ。


そんな俺が初めてプレイするゲーム。【Elder Masic Onlie】は古くからあるゲームで俺も名前だけなら知っていた。

ゲームを殆どしない俺でも知っているのだ。初めてプレイするには適しているだろうと安心していたのが運の尽き。


「(もっと色々調べてれば良かったな)」


 ぽよんぽよんとはねる液体状の麗しいジェル。くりくりとした二つの目玉。何処からどう見てもスライムである。何度でも言おう、スライムである。


 因みにこのゲームで一番選ばれる事が多いキャラクターは勇者や騎士だ。大体がプレイしやすい様に弱いキャラに選ばれる事があってもボーナスや特典が付いてくる物だが………もし、俺みたいな弱キャラに当たってしまっても救済処置があるはずだ。そう思い辺り、何かないのかと探してみるも…


「えっと、スキルポイントが多いくらいしかないのか……」


 メニュー表示してみても簡略化されたステータス(しかも史上最弱とある。運営に見放されてるぞ俺)と無駄に多いスキルポイント、あとはスキル:吸収と性格:打たれ強いとあるだけだ。


 あぁ、終わった………俺の初ゲーム、終わったよ。







ぽちゃん


『プレイヤーYuuが死亡しました。死亡時のバットステータスが加算されます。死亡回数が加算されます。



 引き続きゲームをお楽しみください』


 炭酸水の炭酸が弾ける様な音が周囲でして、フワッとした感覚と共にアナウンスが耳に響いた。


 え??!死んだ??ナンデ??!


終わったって、そういう意味で終わったって言った訳じゃないんですけど!!


『プレイヤーYuuは、スキル:探求を手に入ました。残りスキルポイント99

『プレイヤーYuuはスキル:探求を使用しました

『プレイヤーYuuの死亡理由を表示します。


 え?あ、ありがとうございます。なんだかアナウンスも手厚くなってる気がする…あ、憐れまれてなんかないんだからね!


『死亡理由ーーー湖に落下。高高度による落下による衝撃でダメージ。後に水圧で死亡。


アドバイスーーーLvを上げて体力をつけましょう。崖や湖や池、川などには気をつけましょう。ただでさえ弱いので




………………うん、最後の一言はいらんよね。

つか、何もしてないのに死んだぞ?湖に落下って、これまた同じ事繰り返すんじゃないだろうな………嫌な予感が……



ぽちゃん


『プレイヤーYuuが死亡しました。死亡時のバットステータスが加算されます。死亡回数が加算されます。


死亡理由:湖に落下』



ま、まじか………また死んだぞ……このゲームは死亡時のに数分の間待ち時間がある。


『復活まで10:00………9.……8


や、やばいまた死ぬ……何か、何かないのか………


『スキル探求により、落下耐性(弱)を自動的に取得しました。残りスキルポイント:98



は??何それ……てかスキル探求って何ぞ?攻略サイトに載ってるかな……


『スキル探求ーーーあらゆる分野に置いて助言や手助けを行うW○ki的な存在。


あー、それも説明してくれるのね。どうもです。そろそろ復活するな。多分、今回は大丈夫だろう。



ころころころころ ぽちゃん


ぷかぷかぷかぷか


 浮いてる。よかった、死んでない!死んでないぞー!!よし、やっとゲームをプレイできる。


ちゅー



お、はつかねずみだ。スライムの俺に倒せるかな……あれ?俺に乗ってどうするつもりだ!!!おい!聞いているのかねず公!!「発車だちゅー」じゃねぇー!!降りろねず公!!!






------------------------------------ー-


ちょっと待って下さい!<(o.o)ノガシ

そこの

主人公乙wwと思った方

スライム雑魚wwと思った方

ひゃっふぅ〜!ねず公最高!!(つД`)ノと感じた君の事です。

よろしければ、そんな方からの感想 レビュー ブグマ 評価待ってます。作者は豆腐メンタルなのであまり石を投げないで下さいね(T-T)



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ