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東方無月才花譚~A Flower of Malevolence Planted in Another World~  作者: たると林檎
異変の始まりは幻想郷の端っこから
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第六話 善意と善意

霊「――全く、最近は弾幕ごっこで境内を荒らさないと思ってたらこの有り様よ…」

二人「ごめんなさい…」


只今、俺こと稲見麦と霧雨魔理沙は、博麗霊夢に怒られていた。

境内を荒らしたのは不可抗力ではあるが、荒らしたのは事実、ということでさっきまで境内の整地をさせられていた。

…正直ヘトヘトである。


霊「…ま、いいわ。ちゃんと整地してくれたし。」(慰謝料ももらったしね。)

魔「私のお金…」

麦「す、すみません…」

魔「や、いいんだよ。麦には助けてもらった恩があるからな。」

麦「ありがとうございます…」


この恩もいつか返さないとな…


霊「で?あなた…麦だっけ?私に用があるって魔理沙から聞いたんだけど、何の用?」


そうだ、私は異変解決をしなければならないんだった。

俺は用件を率直に伝える。


麦「私はここに異変を解決しに来ました!私も異変解決を手伝わせてください!」

霊「いやよ。」

麦「…え?」

霊「聞こえなかった?…いやって言ったのよ。」


俺は目の前が一瞬真っ暗になった。


麦「どうして…」

霊「だって、あなたのような素人(しろうと)が異変解決なんか出来るわけがないじゃない。」

麦「……」


ぐうの音も出ない。

霊夢の意見は至極真っ当である。

このまま諦めるしかないのか…

その時だった。


魔「――おいおい、いいじゃあないか。麦が入っても。」


魔理沙が味方をしてくれたのだ。


霊「…どういう風の吹き回しなわけ?」

魔「どういう風の吹き回しだろうな?」


魔理沙は麦をちらりと見ると片目でウィンクした。

これも恩返し…?


魔「あいつは初めての弾幕ごっこで私と互角なんだぜ。霊夢が鍛えればもっと強くなると思うけどなあ。」

霊「どうせ手加減してたんでしょう?…それに修行とかはやってられないわ。魔理沙がもらってったら?」

魔「いやいや、霊夢が修行をつけるから効果があるんだぜ。…それにあいつ…麦は私のマスタースパークを受け止めやがった。しかも撃ち返してきたんだぜ。麦は絶対に強くなる。」

霊「なんですって…?」

魔「ん?よく聞こえなかったか?じゃあもう一度…」

霊「いえ、違うわ。…()()()()()()()()()()()()()()、ですって?」

魔「…そうだが?」


霊夢は麦の異質さに気が付いたようだ。

魔理沙のマスタースパークは流石の霊夢でも受け止めるのは厳しい魔法。

…それほどの威力なのである。

しかも魔理沙は…


霊「マスタースパークを撃ち返した…って言ったかしら?」

魔「そうだぜ。…おーい麦、マスタースパーク、撃てるかー?」


魔理沙から声がかかった。

これが最後になるであろうアピールチャンス、無駄にはできない。


麦「撃てまーす!」


麦は大きな声で返した。

…両手を重ね合わせる。

そして高らかに宣言する!


麦「複符『マスタースパーク』!!」


魔法陣が浮かび上がり――

麦は空に向かってマスタースパークを撃った。

その光景を目の当たりにした霊夢。

流石に彼女も根負けしたようで――


霊「…流石に負けね。こんなものを見せられたら私が監視するしかないじゃない。」

魔「だろ。……ありがとな、我儘(わがまま)、聞いてくれて。」

霊「…本当はあの子に危険な目にあってほしくなかったのにね」


マスタースパークを撃ち終わった麦が近づいてくる。

霊夢はそんな彼女にこう言った。


霊「しょうがないわね…いいわ。あなたを弟子見習いにしてあげる。」

麦「本当ですか!?ありがとうございます!」

魔「やったな、麦。」

麦「はい!魔理沙さん!」


俺はこの日から霊夢の弟子になり、博麗神社で住むことになった。

…もちろん布団とかが足りないため、俺が買ってくることになった。

え?お金はどこにあったのかって?

…お金はリュックサックの中に入っていた革袋の中にいっぱい入っていた。

霊夢はそれを知ると、一日一回、一銭でいいからお賽銭箱に入れてほしいと言ってきた。

…ちゃんと理由も聞かせてもらったので一応承諾はした。


麦「それでは、買い物に行ってきます。」

霊「妖怪に気をつけるのよ。」

麦「はい!」


麦の後ろ姿がどんどん遠ざかっていく。

完全に見えなくなったところで霊夢が口を開いた。


霊「ねえ、魔理沙。私、麦と()()()()に何か関係があると思うんだけど…」

魔「ん?そうか?あいつが黒幕とかそんな感じはなさそうだけどな…」

霊「麦の来たタイミングが丁度すぎる。何かあるって、私の勘が言ってるわ。」

魔「巫女の勘、ってやつか。…どーなるんだろうな。今回の異変は。」

霊「さあね…」


霊夢はいつもの縁側(えんがわ)に腰掛けた。

…なんだか今回の異変は嫌な予感がするのだ。

いつもよりも大事(おおごと)になる予感が…

――いや、どんな異変でもこの博麗の巫女、博麗霊夢が解決する。

幻想郷を救ってみせる。


霊夢は空を仰ぎながらそう、決意した。

今回は麦が博麗の巫女の弟子になりました。

正直、今回のサブタイトルは悩みました。

その結果があのタイトルです。

これで第一章、《異変の始まりは幻想郷の端っこから》が終わりました。

まだまだ続きますのでどうかよろしくお願いします!


登場人物紹介

博麗霊夢:喜怒哀楽が激しく、単純で表裏がない。

何故か人間も妖怪も惹きつける魅力がある。

努力は嫌い。

能力は『空を飛ぶ程度の能力』と『霊力を操る程度の能力』と『博麗の巫女としての能力』。

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