第二十四話 お面騒動
麦「――ふぁぁ…」
眼鏡かけなきゃ…
いつもの通り、寝ぼけながら眼鏡をかけようとする麦。
しかし、眼鏡をかけようとしたときに違和感を覚えた。
――眼鏡がかけられない。
しかも、顔を何かに覆われている気がする…
ほぼ開いていなかったまぶたを持ち上げると、視界が狭いことに気がついた。
まるで穴から覗いているかのように。
麦「どうなってるんだ…?」
麦はどうなっているか調べるために、霊夢を起こそうとすると――
麦「…?これって…鬼面…?」
霊夢が、鬼面を着けていた。
麦は少しおかしいな、と思いながらも霊夢の体を揺すった。
麦「霊夢さん…起きてください…!」
霊「うーん…今眠たいんだから起こさないで…」
麦「そんなこと言ってる場合じゃないです!起きてください!」
霊「もう、うるさいわね!」
霊夢が体を勢いよく起こした。
霊「麦は私をいたわることも出来ないの!?」
麦「あ…いや…」
起きた途端、麦を責め立てる霊夢。
――なんかいつもと雰囲気が違う…?
霊「少し静かに…あら?……麦、顔に何で希望の面着けてるの?」
麦「はい?希望の面?」
霊「もしかして、あの付喪神から奪ってきたの!?」
あらぬ疑いをかけられる麦。
やはりさっきから霊夢の様子がおかしい。
こんなにも人を責め立てる人ではないのに…
麦「ち、ちょっと待ってください、霊夢さんもお面着けてるんですけど…」
霊「……あら?確かに…なんでかしら…」
一旦落ち着いたようだ。
麦「このお面は…」
このお面の正体を霊夢に聞こうとしたところ――
?「グスッ……グスッ…」
麦「…?」
誰かのすすり泣く声が聞こえた。
麦「誰でしょうか…」
霊「…ちょうどいいわ。麦、見に行ってきて。」
麦「えぇ…まあ、行ってきます。」
一人で行くのは少し不安だが、諦めて行くことにした。
声の聞こえる方へ進むと――
?「うぅ…どうして…」
泣き崩れている女性が居た。
能面をおでこに斜めに着けている。
麦「あのー…どうかしましたか…?」
?「うぅ…グスッ……」
話しかけてみたが、聞こえていないのか返事は帰って来ない。
麦は勇気を振り絞って、女性の肩を触りながら、声をかけてみた。
麦「大丈夫ですか?」
?「……大丈夫じゃない…」
麦「どうしたんですか?」
?「能面を…ほとんど…失くしてしまって…グスッ…」
麦「能面…?もしかして、今私が着けてるお面のこと?」
女性は、顔を上げて麦の顔を見た。
?「…あ、それです…」
麦「そう?じゃあ、これ、返すね。」
?「あ…でも…」
何か後ろめたいことでもあるのだろうか?
?「前に、あなたの持ってる"希望の面"を失くしたことがあって…その時に、他の感情が暴走してしまったんです…」
麦「…つまり、今お面を返すとそうなる可能性が高い、って言うこと?」
?「はい…それに…正直、その希望の面ってダサいですし…」
麦「…?」
最後の言葉はよく聞こえなかったが、これからの方針は決まった。
麦「…とりあえず、あなたの持っていたお面を探せばいいのね。」
?「良いんですか…?」
麦「もちろん。困っている人を助けるのが私の役目ですからね。」
?「…ありがとう…ううっ…」
そこまで言うと、彼女はまた泣き出してしまった。
麦「ええ!?なんでまた泣くの!?」
?「だ、だって…グスッ…」
…これは苦労しそうだ。
麦は内心、そう思った。
定時に小説をあげられなくてごめんなさい!
さて、能面を着けた女性…誰だか流石にわかりますよね?
次回もよろしくお願いします!




