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第二十話 聖白蓮

霊「……」

白「あら、だんまりですか?」

霊「今から殺されるやつにかける言葉はないわ。」

白「つれないですね。――では、一つ話をしましょう。」

霊「……」


霊夢は何を言われようとも、聖のことを殺すつもりだったが――


白「私は、私じゃありません。」

霊「は…?」

白「私は、()()()()()()…と言えば分かりますよね?」

霊「――!」


つまり、聖の人格は――


白「ええ、ありますよ?このペンダントの中に。」


そう言って、胸元からペンダントを出した。


霊「聖の胸元で、何か光ったと思ったら…!」

白「このペンダントだった、というわけですね。」

霊「……」


ならば――なおさら、聖を簡単に殺すわけにはいかなくなった。

今、異変を起こしているのは聖のもう一つの意識であって、元の聖は何もしていない。

そんな聖を殺してしまったら…言わずもがな、結果は目に見えている。

それに――もしかしたら、聖を助けられるかもしれないのだ。


白「形勢逆転、ですね。」

霊「……!」


霊夢は下手に聖を殺せなくなった。

聖はこれが目的だったのだろう、聖の行動から余裕が見て取れる。

霊夢は不利だと悟ったので、聖から距離を取ろうとした瞬間――


命蓮寺を渦巻いていた負のオーラが、消えた。


白「――!?」


それに驚いたのは聖だった。

それもそうだろう。

ぽっと出の霊夢の弟子に鎮められるとは思わないからだ。


霊「これで同等ね。――いや、こっちの方が有利かしら?」

白「……!」


白蓮を煽り返す霊夢。


霊「…ここからは私が頑張る番ね。」


麦から応援の声が聞こえた――気がした。


◇◆◇◆◇◆◇


麦「…落ち着いた?」

紫苑「う、うん…」


泣き喚いていた紫苑を落ち着かせていた麦。


紫苑「――ぁ」

麦「…?どうしたの?」


紫苑が少し声を漏らしたので、問いかけると――


紫苑「不幸が来るよ、君…!」

麦「え?」


そう言うが、何も起こらない。


麦「…?」

紫苑「あれ、どうして…」

麦「……もしかして、それが紫苑さんの能力ですか?」

紫苑「あ、はい。」

麦「大丈夫ですよ。私はあなたの能力を無効化出来るので。」

紫苑「え…?」


紫苑は麦の言っていることが信じられなかった。

でも、もし言っていることが本当なら――


紫苑「…いつでも、会っていいの…?」

麦「いいですよ。いつでも相談に乗りますから。」


紫苑は、そう言われただけで、また泣き出しそうになった。


紫苑「ありがとう…」

麦「…どういたしまして。」


麦と紫苑は、また熱い抱擁をしようとしたが――


麦「ああっ!」

紫苑「わっ!」


思い出した!

まだ霊夢さんは聖と戦っている!


麦「…ごめん、私はもう行かなきゃ。」

紫苑「…?」


紫苑は急な展開について行けないようだ。


麦「そこで待ってて!」

紫苑「わ、わかった…」


紫苑を和室に置いて、麦は霊夢のところへと向かった。


ーーーーーー

少女移動中…

ーーーーーー


麦「――霊夢さーん、大丈夫で…」

霊「ふぅ、一時はどうなるかと思ったわ。」

白「…やはり駄目でしたか。」

麦「……」


あれ?普通に勝ってね?

私の心配はいずこへ…


霊「…ああ、麦、丁度いいところに。頼みがあるの。」

麦「はい、なんでしょう?」

霊「聖の能力をその手袋でなんとか出来る?…少なくとも、一つは誰かから授けられたものよ。」

麦「…はい。分かりました。」


麦はそう言われたので、白蓮の能力を奪おうとしたが――


白「…私から情報を引きずり出す前に終わらせるんですか?」


と、言われた。

つまりこれは――


霊「取引…!」

白「ええ、そうです。私は負けたのですから、私の上司のことを吐かせることも可能でしょう?」

麦「どうします…?」

霊「……」


麦は霊夢に問いかける。

――これから先、異変の黒幕に対しての情報を喋ってくれるやつが現れるかは(さだ)かではない。

それに、聖が暴れないように麦の能力で能力を封印すればいい話だ。


霊「…とりあえず、聖の能力を使えなくして。能力の回収はあとでね。」

麦「分かりました。」


麦は『エラーを起こす程度の能力』を使い、できる白蓮の能力を使えなくした。


白「…交渉は成立ですね。」

霊「さっさと吐きなさい、あなたの上司についてね。」

白「はいはい。――それでは、私の上司についてです。私の上司は黒髪で白と赤の入り混じった服を着ていて…名前は…月陰(つきかげ) 契子(けいこ)でしたかね…その側近に狐人がいます。名前は(かたく)なに教えてくれませんでした。」

霊「月陰、契子…」

白「まあ、話せるのはこれくらいですね。あとは頑張ってください。」

麦「うどんげとは大違いだ…」


白蓮は(いさぎよ)く話してくれたのに…


霊「麦、聞きたいことは聞けたわ。後のことは頼んたわよ。」

麦「はい。」


麦はそう言って、白蓮から能力を奪う。

キラキラ光るものが手袋から出た後、白蓮は眠りについてしまった。

そして、胸元にあったペンダントも、砕け散った。



今回も遅れてごめんなさい!

でも、失踪だけは絶対にしませんので安心してください。

次回のお話もよろしくお願いします!


聖白蓮:月陰契子の部下。

聖のもう一つの人格は闇の魔法を使うことが可能。

授けられた能力は『反対の性質を持つ程度の能力』。

この能力を持つものの主人格の能力と性格をある程度反転した人格を作り出す。

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