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第九話 紅魔館の主

チ「――麦、強いな〜負けちゃったよ。」

麦「いやいや、偶々だよ…」


弾幕ごっこの後のこと。

あの後、少しその場で待っているとどこからともなくチルノが飛んで来たのだ。

死んでも生き返るのは本当なんだな…

すると、霊夢が口を開いた。


霊「さて、チルノは麦に負けたんだから私に着いてきてもらうわよ。」


いきなり身に覚えがない事を言う霊夢。

流石にチルノは抵抗するはず…


チ「…そうだっけ?」

霊「そうよ。」

チ「うーん…?」


嘘の話を吹き込まれるチルノ。


チ「…そうだっけ?」


悩んた末に、チルノは魔理沙に聞くことにしたようだ。


魔「そうだぜ?…そもそも弾幕ごっこで負けたんだから麦の言うことは聞かないと、なあ麦?」

麦「えっ!?」


いきなりこの話をパスされるとは思っていなかった麦は狼狽えた。


魔「そうだよな?」

麦「あ、えっと、その…」

魔「そうだよな?(圧)」

麦「は、はい…」


麦は魔理沙の圧に負け、嘘の話を認めてしまった。

でもこんなことでチルノが騙される訳が…


チ「…うん、麦の言うとおりだね!じゃあついていくことにするよ。」

麦「…え?」


あっさりと騙されてしまうチルノ。

麦はその目を疑うような光景を信じられなかった。


霊「ほら、紅魔館に行くわよ。」

麦「ええ…」


何事もなかったかのように振る舞う霊夢。


霊「…これから紅魔館に行くから大人しくしていてね?」

チ「ええー…」

霊「終わったらアイスあげるから…」

チ「なら…」


遠くでチルノに何か吹き込んでいるようだし…

幻想郷ではこれが普通なのか…


霊「…ほら、そこでボサッと突っ立ってないでついてきて頂戴。」

麦「は、はーい」


そして、霊夢一行は紅魔館へ向かった。


ーーーーーー

少女移動中…

ーーーーーー


程なくして、霊夢一行は紅魔館に降り立った。

私達は今紅魔館の門の前にいるのだが…


?「Zzz…」

麦「…この昼寝してる人って誰ですか?」

霊「こいつは(ほん) 美鈴(めいりん)、この館の門番よ。」

麦「……」


あろうことか紅魔館の門番は昼寝をしていたのだ。


美「Zzz…」


私達が美鈴に近づいても美鈴は起きる気配を見せない。

門番なのに昼寝をしていたら職務放棄と同じじゃあないか…


霊「ねぇ、起きなさい。また咲夜に怒られるわよ。」

美「んん…?咲夜さんもう食べられませんよ〜…ムニャムニャ」

霊「……チルノ?小さい氷、作ってくれる?」

チ「…?いいよ?」


チルノは怪訝そうな顔をしながらも氷塊を作った。

――チルノに作らせた小さな氷塊をどうするつもりなんだろう…

麦はそう思い、その後の霊夢の行動を注視すると…

霊夢は美鈴の服の隙間に氷塊を放り投げた!


美「ひゃわーーっ!!」


流石に氷の冷たさには耐えられなかったらしく、美鈴は飛び起きた。

しばらくはそこら辺を走り回っていたが、少し経つと落ち着いたようだ。


美「――な、何の御用ですか…?」

霊「あんたの主人に用があって来たのよ。」

美「ああ、お嬢様に…って何で服の中に氷を入れたんですか!?いくら何でも酷くないですか!?」

霊「あら、揺らしても起きないから強引に起こしたんでしょ。」


霊夢に悪気はなさそうだ。


霊「…それにあなたのこと、起こさないで咲夜に言いつけても良かったのよ?」

美「ゔっ」


痛い所を衝かれる美鈴。

美鈴は反撃の言葉が見つからず、目を泳がすと霊夢の隣に見知らぬ人――稲見麦を発見した。


美「――そ、それよりも隣にいる少女は誰なんですか?」


――話をずらしたわね…

霊夢は一瞬そう思ったが、流石に麦のことを説明しないわけにはいかないので、仕方なく説明することにした。


霊「こいつは稲見(いなみ) (むぎ)、私の弟子見習いよ。ほら、挨拶して。」

麦「い、稲見麦と言います。よろしくお願いします!」

美「こちらこそ。…それにしても、霊夢さんが弟子を取るなんて以外ですね~」

霊「これにはれっきとした事情があるのよ。」

美「何があったんだろう…」


深く詮索させまいとする霊夢。


魔「…なあ、そろそろレミリアのとこ行った方が良いんじゃないか?」


今まで黙っていた魔理沙が口を出す。

たしかにその通りである。


霊「――そうね。そろそろ行くとするわ。」

魔「じゃあな〜」


霊夢に続いて麦、チルノが門を潜る。

魔理沙もそれに続こうとするが――


魔「――おいおい、何で邪魔するんだ?」


美鈴が魔理沙の前に立ち塞がったのである。


美「門番だから、ですよ。――いつも不法侵入させてますからね、今回は私を倒してから行きなさい!」

魔「へぇ〜…」


美鈴はここから先に魔理沙を通す気はないようだ。


魔「霊夢〜?すまん、私は少し遅れそうだ。先に行っててくれ。」

霊「ハイハイ、魔理沙は別に早く来なくてもいいわよ〜」

魔「…冷たいこと言ってくれるぜ。」


霊夢の返答を聞いた魔理沙は、近くでウォーミングアップをしている美鈴の方を向いた。


魔「――さてと。…待たせたな。」

美「はい。ず〜っと待ってましたよ、あなたを懲らしめる機会が来ることを。」


美鈴は不敵な笑みを浮かべながら、少し離れたところで構えた。


魔「ハハッ、私のことを待っててくれるのは嬉しいが…私とて大人しく懲らしめられる謂れはない。さあ、弾幕ごっこを始めようか!」


盗っ人である魔理沙と門番の美鈴の弾幕ごっこが、今始まる――!


◇◆◇◆◇◆◇


?「――さて、そろそろ美鈴が魔理沙とじゃれ合ってる頃じゃあないかしら?」


そう言うのは紅いソファーに座った吸血鬼。

名前はレミリア・スカーレット…そう本人から聞いた。


◆◆◆◆◆◆◆


――少し時は遡り、紅魔館に入ったところから。


霊夢一行が紅魔館に足を踏み入れると、誰もいなかった空間にいきなりメイド服の人物が現れた。

名は十六夜(いざよい) 咲夜(さくや)というらしく、(うやうや)しく自己紹介をしてくれた。

その後、前方にあった階段を上り、両開きのドアの前まで案内された後、こう言った。


――この先でお嬢様がお待ちです。くれぐれも粗相(そそう)のないように。


そしてドアが開かれると――お嬢様、もといレミリア・スカーレットがソファーに座り、待っていた。

レミリアが座るように指示したので、霊夢他二人は向かい側にあったソファーに座った。

そこからレミリアの自己紹介が始まり、今に至る。


咲「――ええ、そのようです。」


咲夜は私達が気付かぬ間にレミリアの右斜め後ろに立っていた。


レ「元々こうなることは()()()いたけれど…その運命が変わらなくてよかったわ。――あなたのせいで、ね。」


飲んでいたティーカップを置き、そう付け加えた瞬間に、レミリアは紅い瞳で麦を見据えた。

いきなり約三ヶ月以上も休んですみませんでした!

これから頑張ってハイペースで上げて行く…行きたいなあ…(後14話)

とにかく頑張りますのでまだ見てくれている人はまだご愛読お願いします!

物語としてはレミリア・スカーレットが出てきました。

フランドール・スカーレットも後で出ますよ!

次のお話もお願いします!


紅美鈴:紅魔館の門番。

生真面目で温和。

でも昼寝をよくする。

そしてよく咲夜に怒られる。

能力は『気を使う程度の能力』。


十六夜咲夜:紅魔館のメイド長。

完璧で瀟洒な従者。

でもマイペースで天然。

能力は『時間を操る程度の能力』。


レミリア・スカーレット:紅魔館の主。

種族は吸血鬼で、妹がいる。

興味がない相手(人間)には容赦なし。

能力は『運命を操る程度の能力』。

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