表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
いじめっ子がストーカーになったので、異世界へ逃げました  作者: 野うさぎ
第1章 幼稚園の頃から始まる惨劇
9/15

第8話 憎しみがぶつかり合った戦い

 私も、戦わないと・・・・!


 誰にも言えないけど、私が原因で起こったことだから・・・!


 だけど、恐怖のあまり、足が動かなかった。


「バンピーロ、お願い・・・。


帰ってきて・・・・」


 バンピーロは、銃で何か所も撃たれて、怪我をしていた。

 それでも、生きているのは、吸血鬼であるおかげだと思う。


「セオリちゃん、僕は絶対に助かるから、この場を離れてよ」


 バンピーロは足を負傷して、今にも動けそうになかった。


「うちの言ったことを、お忘れで?


顔を知られた以上は、逃がさないって」


「逃げられないことなんて、承知の上だよ。


逃げられないなら、逃がしてくれないなら、戦うまでよ!」


 私は槍を抱えて、元いじめっ子のリーダーに戦闘をしかけた。


「うちは、あんたらを、世界を、許さない!」


「全部、ぜーんぶ、自業自得よ!


話を聞いた限りね!」


「うちは、理屈屋なんて嫌い!」


「私は、いつまでも過去のことばかりにこだわって、自分のことよりも、いない人のことばかり気にして、仲間の命でさえも、罪悪感を持たない君が嫌いだよ!」


 私は、負けずと言い返す。

 二度と、あの時のように我慢したりしない。


 私は、逃げることだけじゃない。

 戦う手段もある。


 私は銃での攻撃を槍で跳ね返し、ナイフも槍の刃先で折った。


「高かったナイフを、どうしてくれるの?」


「こっちこそ、大切な友達をどうしてくれるのよ?」


 私は過去にやってきたこともそうだけど、大切な人を傷つけたことを許せそうになかった。


「くっそ、強いなあ。


お前ええええ!」


「当り前よ。


ただ、守られているだけの私じゃないもの」


「佐藤は、どこだああああああ!」


「佐藤、佐藤って言うけど、過去のいない人のことなんて、諦めるのね。


どんなに探しても、どんな世界にも、手がかり一切ない人のことなんて、見つけようがないわよ・・・。


そう、私のパパと同じようにね・・・」


「うるさい!


うるさい!


佐藤が、佐藤をいじめることこそが、うちの生きがいなんだ!


佐藤のいない世界なんて、死んでるも同然だ!」


「なら、君は人としてとっくに死んでいるわね」


「お前に、何がわかるんだああ!


幼稚園の頃の快楽は、今でも忘れない!


うちは、そのためのストーカーになって、友達も犠牲にしてきた!


佐藤は、ここにいるとうちの直感が語っているんだ!」


「その佐藤って人は、本当にここにいるの?


いないんじゃない?


君の勘違いなだけで」


 私と元いじめっ子リーダーは、今は槍と銃での戦いだ。


 銃の玉が飛ぶたびに、槍で跳ね返し、元いじめっ子に全部当てていた。

 血だらけになりながらも、銃を撃ち続けるその姿は、まるで人間とは思えなかった。


 普通の人間なら、死んでいるはずだけど、なぜ生きていられるの?

感想、評価、いいね、ブックマーク等お願いします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ