神の御遣い始めます。
俺の名前は安藤雪斑。愛知県に在る高校に通っている。
友達が居ない訳でも無いし、虐められている訳でも無いし、特筆する程得意な事が有る訳でも無い。
付き合った事も有るし、童貞でも無いが、妬まれる程の美人と付き合った訳でも自分がイケメンな訳でも無い。
運動部に所属はしているが、エースや頼られる程上手くは無いし、部長・副部長を任じられる程リーダーシップも無い。
趣味は読書。本の種類は広く浅く読んでいる。
他人と大きく変わっている事は無い。
少し物覚えが良い位だろうか。
そして、何故俺がこんな事を考えているかと言うと……
「やあ、雪斑君。僕はゼウス。神々の王さ!」
神々の王と名乗る、爽やかじゃない美男子が目の前に居るからだ。
新手の宗教勧誘だろうか?それにしては、手が込み過ぎている気もするが。
やはり夢だろうか。それが一番可能性が高いのだと思うが。
何より目の前の男が胡散臭いと言う所が、夢だと言う考えを強めている訳だが。
「中々辛辣な意見をありがとう。雪斑君。だけどね、これは本当の事だよ。因みに死因は突発性の心臓発作だよ」
「マジ……ですか……」
「と言う訳で、君を生き返らせる代わりに君にはやってもらう事が有る」
「何ですか?」
「君には僕の御遣いをしてもらう」
「パシリですか?」
「まあ、イメージ的にはね。具体的に説明していくと、先ず君には異世界に行ってもらうんだ。そこで僕の指示に従って、問題を解決していってもらうよ」
「問題を解決した後の報酬は有るんですか?」
「有るよ。QPを問題内容によってあげるんだ。そのポイントで、アイテムやスキル、施設が買えるよ」
「施設って、何ですか?」
「君とこれから出来る家族専用の世界を一つ創るんだけど、そこに家を建てたり、仕事場を創ったり、増築したり、する時にポイントを使うんだ」
「分かりました」
「まあ、内容はこんな感じだよ。取り敢えず、最初に大きな目標と小さな目標を幾つか載せておくよ」
〈♪〉
メインクエスト
呪い子(実害無しの忌み子)の保護。※アルビノ、オッドアイ、黒髪黒瞳、等
生活水準の向上。※病気の予防、食事内容の改善、等
サブクエスト
街に行こう。
魔物を倒そう。
……etc
成る程、これか。
「これは、常に確認出来るんですか?」
「うん。システムって、口に出すか念じると見れるよ」
システム
〈♪〉
名前
ユキムラ
年齢
□□
性別
男性
種族
人族/天使
階級
熾天使 大いなる光
レベル
一
ユニークスキル
天使化 大罪開放 残り未開放
スキル
完全隠蔽 天使創造(零/一)
称号
神の御遣い 内なる光を持ちし導き手
欄外
クエスト
真界移動
収納空間
多分、この真界移動がさっきの俺と家族用の世界だろうな。
「分かりました」
「じゃあ、髪や目の色はどうする?」
「自由に変えれると言う事ですか?」
「そうだよ」
「では、髪は銀色、目は緋色でお願いします」
「顔立ちはそのまま?」
「出来ればお願いします」
「最後に三つまでお願いを叶えてあげるよ」
「なら、妹と友達にお別れの挨拶をしても良いですか?」
「全部含めて二つ扱いにしておくね。後一つはどうする?」
「もし一緒に来たいと言った人が居たら、一緒に行っても良いですか?」
「うん、良いよ。じゃあ、先ずは妹さんからだね」
「ああ、優か?」
「雪にぃ?雪にぃなの!?」
「そうだぞ」
「死んじゃったって、聞いて……心……細くて……こわかったんだよ?お父さんもお母さんも死んじゃたのに、雪にぃが死んじゃったら私、どうすれば良いのか分かんなくって!どうすれば良いの?雪にぃ。教えてよ……」
「もし、優が良ければさ。こっちに来るか?」
「そう言えば、雪にぃはどこに居るの?」
「異世界かな」
「異世界?良く分かんないけど、雪にぃと居られるなら何でも良いよ!」
「了解」
因みに、他の友達は行かない。幼馴染みは絶対に行く!だそうだ。
「あ、後、ユキムラ君に、初任給」
〈♪〉
二万QPを譲渡されました。
「それで、武器や防具を入手したり、スキルを手に入れたりしてね。最後に、君専属の部下である天使階級の天使を創ろうか」
〈♪〉
名前
未設定
年齢
□□
性別
未設定
種族
天使
ユニークスキル
スキル
未設定(三個まで)
その他
名前は、ガブリエル。性別は、女性。スキルは、弓術と情報改竄と保管。
その他は、ボクっ娘。百六十二センチ。Aカップ。
天使創造っと。
〈♪〉
〈創造完了しました。何時でも召喚できます〉
名前
ガブリエル
年齢
□□
性別
女性
種族
天使
階級
天使 予言天使
ユニークスキル
清らかなる水の聖女
スキル
聖弓術 情報改竄 保管
清らかなる水の聖女
信頼されやすくなる。中等回復系魔法が無詠唱、魔力消費無しで使える。
ファ!?
絶対、最下級天使のステータスじゃ、無いでしょう!
「終わった、みたいだね。じゃあ、行ってらっしゃい」
はぁっ!??
どうも、ちょこれいとです。
今回はこの様な稚作を読んでくださり、ありがとうございます!
学生ですので、あまり更新速度は期待出来ませんが、宜しければ暇潰しに見てください。
指摘コメントを待っており(? 待ってていいのか?)ます。