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真夜中の初戦闘

黒いもやに包まれたゲートをくぐると、そこは立派な城内、それも謁見の間とも言える大広間だった


「地下一階と言っていたと思うけれど、随分明るいのね」


「はい、王妃様。設置型の照明用マジックアイテムが、天井に使われているためでございます」


上を見上げると、間接照明の優しい光を放つマジックアイテム


「なんと言うか、オシャレね」


床や周りを見てもゴミや埃など見当たらず、壁際には自己主張しすぎない程度の調度品。これ、下手したら私のいた世界のレベルに近いわね




・・しばらく周りを眺めていると、この部屋に気配が集まってくる


ちょっと長居しすぎたわね



「鏡。集まってきたのは皆敵と見なしても良いの?」


「はい、王妃様。この城に住まう魔物の一部隊だと思われます」



そんな話をしていると、扉の前にまで反応が来ていた



移動速度なども特に変わらないため、こういった探知魔法は持っていないのだろう。まぁ、そのお陰でこうやってのんびりしていられるのだけれど


私は気配を消し、死角になる扉の真上に張り付く



ガチャッ



扉が開き、魔物たちが姿を表す



一匹、二匹・・!?


魔物の影に見えたが、それとは違う・・薄緑色の影の視線がこちらを捉えた!



すぐさま下に降り立ち、影の魔物のコアにあたる部分を殴りつける


霧散する影を横目で見ながら、驚きに固まる魔道士風の魔物の横から襲い掛かる6本腕の骸骨へと意識を向ける


口から何か吐き出しそうな予感がしたので、魔力で作ったダガーを頭蓋骨へ投擲とうてき。当たる寸前で起爆


爆発に気を捕られている隙に素早く近付き、無防備な骨盤に向けて風を纏わせた蹴りを放つ


骨盤を抜かれた骸骨は、上半身を下に落としつつ手にした剣を振り回そうとするが、短転移にて移動した私を捉えることは出来ない



後ろから頭蓋骨を掴み、爆発系の魔法を中に叩き込む


ポンという音の後に、バラバラになった頭蓋骨。同時に体のパーツも意思もなくバラバラに崩れ落ちる


次のターゲットである魔道士を見ようと視線を上げると、氷の大魔法が無詠唱で展開されていたらしい。巨大な氷柱つららが数十本こちらを向いている


刹那、氷柱が私の身体を貫こうとする


この氷柱は視覚誘導型なのか、魔道士の視界に私が入っている限り簡単には逃してくれないようだ

急所部分は最低限守りながら、隙間を縫うように動く。しかし、どうしても当たってしまうものがある。腕や足に擦り傷が増えていく



細かく避けながら、大きめの氷柱が魔道士と私の間に刺さるよう移動する





ズサッ



目的の氷柱が刺さり、魔道士の視界から私が消えた瞬間、



構えて



放つ





スパンッ






氷柱の奥にいたはずの私を探しているのか、私の後ろにいる魔道士の頭は視線の先を凝視しながら下に落ちた





ふぅ。ちょっと腕が鈍ったわね


ふぅ、危なかった。王妃様、ボロボロでしたね。手に汗握っちゃいました



鏡、コンパクトに手が生えていたら怖いわよ?

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