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そして勇者は旅立った

夢を見た


それはある青年目線の夢だった


ニポーンと言う国から強制転移された彼は、召喚された国の王宮へと連行され、遠く離れた地に現れた魔王を倒すよう強要された




快諾した彼が旅立つにあたって与えられたものは、僅かな金貨と粗末な武具。旅のお供にと付けられたのは、母性溢れるスタイルの洗脳された女性神官、そして朗らかで人の良さそうな女性戦士風の暗殺者


彼には鑑定のスキルがあったため、全て分かっていたが、それでも笑顔で言う


よろしくっ


と。



日は巡り、様々な準備を済ませた彼は、魔王討伐への旅を始める





今日はこの宿にしよう




途中立ち寄った集落で盗賊に襲われ、他人を守るため、そして自分の身を守るために戦った彼


盗賊とは言え、人を斬り殺してしまった感覚に壊れそうになる笑顔を必死に保ち、彼は部屋に入る



施錠し、部屋自体を結界で何重にも囲み、彼は粗末なベッドに潜り込む


仮面の外れた彼の嗚咽は、残り少ない体力を容赦なく奪っていき、やがて意識を薄れさせていく



青年の意識が完全に呑まれ、景色が闇色に染まった頃、





私は目を覚ました

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