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因果応報

ジャック(ベテラン)

NY殺人課のベテラン刑事。軍隊上がりで体力ともに頭脳明晰。名前で呼ばれるのを嫌う

バミューダ・シュタイン(ルーキー)

最近ジャックの殺人課に来たばかりのルーキー。頭脳体力ともに平凡だが、運転技術は元レーサーの親父を引き継ぎ相当な腕前。

ウィティカー

鑑識課の班長。ジャックとは古くからの友人。ウィティカーの方が歳上だが、お互い気を使わずに話す。カミさんの尻に引かれている模様

フレッグ・キラウェイ

ニューヨーク管轄部のFBI捜査官。ジャックとは同じ軍隊上がりで同期。昔は仲が悪かったが、今は捜査に協力している。


ブライアン・スミス

麻薬常習者

カール・アンダーソン

被害者

ローワン・バーキンス

被害者の友人

タレック・デギンズ

麻薬王

ブラッドキャット

犯人


ジョージ・シモンズ

DEA捜査官。今回の事件を合同で捜査することになったのだが……


#1[因果応報]

~ニューヨーク~

「本部から連絡。セントラルパークで銃殺体が発見された。近くの隊員は急行してください」

~セントラルパーク~

犯行現場では既に現場検証が行われていた。鑑識科班長のウィティカーが死体を検案する。

『被害者は40代後半の男性。中肉。45口径で頭を撃たれてやがる』

『コルトか?』

『さぁな。だが、デカイな』

『近くの茂みでまたこいつが見つかった』ベテランが封筒を開ける。そこには紙が入っており、大きくD-4,Next...と書かれていた

『D-4ねぇ。一体なんのことやら』

『殺し方といい、この紙といい。間違いないだろ』

『ふんー。それよりジャック。ルーは?』

『ジャックはよせよ。あいつなら寝坊だとよ』

するとランニングしている市民に混じって、ルーキーが全力疾走で走ってきた。

『し、失礼します!あ、先輩、隊長。遅れてすいません!』

『おせーぞルーキー!』ジャックはルーキーの頭を殴る。

『ハハハ。お前ならチェルシーから1分で来れるだろ』

『そ、そんな無理ですよ!いくらサイレン鳴らしてもミッドタウンのラッシュを抜けるのは無理です!』

『スピード出し過ぎて車や街頭をぶっ壊さなかっただろうな?』

『大丈夫です!腕がいいですから!』

『ふん、いつかスピード違反で捕まえてやる』

『交通課には友人が多いから大丈夫ですぅー。……っと、またアルファベット殺人ですか?』

『生意気な野郎だぜ。ほれ』ジャックが紙を見せる。『最初がG-1、A-2、AS-3。そして今回がD-4か』

『……?この人』ルーキーが死体をみる。『やっぱこの人!あいつです!タレック・デギンズです!ほら、あの脱獄した麻薬王の!』

『なに!?』ウィティカーが指名手配サーバーの写真と比べる。『確かに!髪型とヒゲが生えて確かじゃねぇがそうだ!』

『1年前に脱獄した奴か……』

『そういえば脱獄した手下達の捜査って進展してるんですかね?』

『さぁな。FBIが続行してるが、中々難しいらしい。国外に行った奴らもいるからな』

『隊長!周辺操作と証拠収集、完了しました』

『よし!では引き上げよう。もう一度市警本部で一からまとめるぞ!』


~市警本部~

ベテランがオフィスに入り深く腰掛ける。ルーキーはホワイトボードにこれまでの現場写真と証拠品、そしてアルファベットを書き連ねる。

『こんなもんですかねー』

『そうだな。よし、後は頭をフルで使ってくぞ!』

『G-1、A-2、AS-3か……。ABCの羅列とは関係なさそうですね』

『そうだな。数字の方は規則性があるが、アルファベットの方は不規則だな』

『何かに則って?1人2人とか?』

『いや、そんな不特定多数じゃない。もっと法則性、規則性があるやつだ。1週2週、1回転……日付か?1日2日……1月2月?』

『おい二人共!凶器がわかったぞ。やはり44口径のパイソンだ』ウィティカーが入ってくる。

『4.4マグナムか』

『あぁ。それに被害者、DNA鑑定の結果やはりタレック・デギンズだった』

『あの、先輩達。質問なんですが、なぜデギンズはあんな格好で?』

『というと?』

『まるでホームレスじゃないですか?髪型を変えて、ヒゲを生えして身なりも汚い。これが麻薬王の姿ですかね?』

『それはデギンズがやり手だったって事だ』

『!!あ、貴方は』

『よう久しぶりだな』

殺人課オフィスに入ってきたのはフレッグ・キラウェイだった。

『ようジャック。ウィティカーも。カミさんは元気か?』

『まぁまぁだ』

『ようルーキー!運転の腕あげたか?』

『もちろんです!』

『FBIにしては早い到着だな』ベテランが座りながら最大のシャフ度でフレッグを見る。

『なんせ全国指名手配犯がくたばったって聞いちゃ飛んでくるしかねぇよ。それに、これにはDEAも絡んでる』

『なに!……クソ』

『もうすぐ来るんじゃねぇか?』

『ここがNY市警本部殺人課か。過度なオフィスだな』

『おっと、来やがった』

『フレッグ。FBIとしては早いお着きだな』

(おいルー。証拠品を隠せ)ジャックが小声で合図する。

(は、はい)

『DEAから来たジョージ・シモンズだ。これまで捜査ご苦労さん。だが、もういいぞ。今後は俺たちDEAが引き継ぐ』

『なに!?』

『文句は言わせねぇぞ?市長命令だ』

『おいシモンズ、それは』

『FBIだからっていって口出すなよ?連邦捜査局だろうと国家安全保障局だろうと手はださせねぇ。ここはニューヨークだ。ワシントンじゃねぇ』

『ちっ……』

『さぁて、』シモンズは手を叩く『愛しの証拠品はどこかな?』

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