if みにまむ猫リズ①
活動報告ログ。
ちょっとツイッターで盛り上がったネタを一つ。
リズが魔術で何やら大失敗してミニ化&猫耳尻尾生えたちゃった流れ。盛大なifでふざけまくってます。そして説明端折ってます。あくまでifのお話としてお楽しみ下さい、単純にセシル君との猫生活のお話です。
・体長40㎝くらい
・猫耳と尻尾あり。手首から先がもふもふで肉球付き
・食べ物は人間と同じものが食べられる設定、葱類やチョコもいけます。でもまたたびは効く。
・セシル君に調査監視という事で保護されてます。
・殆どセシル君、偶に父様やジル
・セシル君がでれでれ
・ミニ化の影響で殊更リズさん幼い
そんな訳で取り敢えず調査も兼ねてセシル君が預かってくれる事になったのですが、セシル君の様子が何だか変なのです。
いつもは冷静で私がちょっとドジした時は呆れた眼差しを送るのに、今は私が転んだだけですっ飛んで来て治癒術をかけてくるのです。それから、私がお腹空いたと肉球でぺちぺちすると何故かちょっと嬉しそう。空腹を訴えてにゃーと鳴くと言葉は渋々なのに顔は緩んでいたり。あと無言で膝に抱えられて肉球ぷにぷにされたり。擽ったいからあんまり肉球触られるの好きじゃないのですが、その後ちょっぴり上機嫌なセシル君は毛並みを整えてくれるのでまあ好きにさせてあげるのです。
猫になってからセシル君はとっても優しくなったので、失礼ながら微妙に違和感を覚えつつもセシル君に頼る毎日なのです。
「せしるくんせしるくん、ぷりんたべたいです!」
猫になって三日、大分この体にも慣れては来ました。あとセシル君の態度にも。きっとひ弱そうな私を哀れんでくれてるのでしょう。それと多分セシル君猫好き。
そんなこんなでセシル君が甘やかしてくれるのは確信してるので、ソファで寝転んで読書していたセシル君のお腹に背もたれから飛び降りると、セシル君から若干の呻き。失礼な、そんなに重くないです。
適度に鍛えられている腹筋の上を四つん這いで移動して胸元まで行くと、文字の羅列を目で追うのを止めてくれたセシル君はちょっと瞳を細めてます。おねがいー、と頬を肉球アタックすると、はあ、とこれみよがしな溜め息。
「……買ってこいと」
「じぶんじゃかいにいけないんですもん」
お外に出たら怒るのはセシル君なのです。今の私の存在はとても不安定で且つレアなので、事情を説明している魔導院なら兎も角、危険も沢山ある市街地に出るのは無理です。その魔導院すらセシル君の研究室と隣の仮眠室しか移動は許されませんし。そもそもドアを自分じゃ開けられないから出れないのですが。
こんな体になったから、調査監視兼お世話係のセシル君には迷惑ばかりかけているのです。ご飯のお世話とか着替えとか毛並みの手入れとか寝床とか。因みにお洋服はカルディナさん作。私が手首から先だけもふもふでぷにぷにの肉球掌になったばかりに、ご飯や着替えがままなりません。
そんな訳で着替えとお風呂とご飯はセシル君に手伝って貰うのですが、セシル君は非常に気不味そうにしてます。正直このロリ体型どころか赤子のような体型なので、素っ裸見られても何とも思いませんが。
まあ話はずれたものの、兎に角セシル君はお外に出してくれません。だから欲しいものがあるならセシル君にお願いするしかないのです。
「……我慢しろ」
「えー。じゃあきょうのおふろあがりに、わたしのにくきゅうぷにぷにしてもいいですからー」
この一言には、セシル君ぴくりと反応。私は畳み掛けるように肉球をセシル君の頬に押し付けてお願い、と小首を傾げてみせ。
「……だめ?」
「……絶対にこの部屋から出るなよ、あと誰が来ても出るな」
「はぁーい」
やった、勝った!と笑顔を弾けさせれば、セシル君ぐったり。それでもセシル君は夜の肉球ぷにぷにという対価があるので、ちょっと面倒くさそうながらも体を起こします。
危うく胸から転げそうになったのをセシル君に摘ままれ、それから側のサイドテーブルに乗せられて。にゃー、と鳴けば宥めるように頬を指の背で擽られました。
「ちょっと待ってろ。仕方ないやつだ」
……仕方ないな、と表現するには柔らかな微笑みを向けられては、セシル君にときめくしかないでしょう。猫好きなの隠してますが、セシル君絶対猫好きなんですよね。だからこそ私にもこんなに優しくて甘やかしてくれるというか。
……ちょっぴり申し訳ないとは思いつつも、セシル君に甘やかされるの好きだからついつい甘えちゃうのです。セシル君には、ちゃんと肉球ぷにぷにで疲れを労おうと思います。
「大人しく待ってろよ」
「はーい!」
手を挙げて元気よくお返事すれば、セシル君は頬を緩めて私の頭を撫で、コートを手に取りお外にお買い物へ行ってしまいました。私はその姿を見送り、先程セシル君が寝ていたソファに飛び降ります。
セシル君の温もりと香りが残るソファ、そこにころんと寝転んで丸くなります。……セシル君帰って来るまで、時間かかるし……お昼寝してても良いですよね?
心地好い寝床を確保した私は、セシル君が引っ提げて帰ってくるであろうプリンを想像しながら夢の世界に落ちていくのでした。