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ジルのお悩み

活動報告ログ。

リズが意識する少し前のお話。普通にジルも男の子です。ジルのイメージ崩したくない方はブラバしてあげてください。等身大の男性なジルです。

ほんのり性的な描写があるのでご注意下さい。


 私とて男という事を、リズ様は本当に理解していない。

 いつも側に居て頼りになる存在、安心出来る人。リズ様の認識はその辺りで止まりでしょう。そこに性別の概念を持ち込んでいなさそうなのが、リズ様。

 無防備な姿を晒して、あまつさえ抱き付いてはとろとろと溶けきった笑みを向けて来るのです。信頼の眼差し、それはとても嬉しいのですが……確実に、私は異性としてではなく一従者として、好かれているのです。そこに性別の貴賤がない。

 最近のリズ様は、より可愛らしく女性らしさを増して来た。多少中身が幼いような気がしつつも、私達が甘やかして来たせいもあるのでそこについて文句はありません。

 ですが、ちぐはぐな行動だけは勘弁して欲しいのです。体は成熟しそうなのに、言動が何処か幼い為にぺったりとくっついて来たり、抱き付いたり、膝に乗ったり。

 弱っているとはいえ、あそこまで接触して幸せそうな顔をされては、私の大切は何かがぶちっと切れそうです。


 あんなにとろけてしまわれては私とて男、美味しく頂きたいと思ってしまうのです。

 可愛らしい薄紅に口付けて唇を貪りたい、たわわな膨らみを揉みしだいて感触を確かめたい、下肢に割り込んで潤みとろけきったそこに自分のものを埋め込みたい。そう思ってしまうのは、男としては正常なのでしょう。

 けれどそれは許されないし、リズ様に嫌がられては意味がない。同意の上でモノにしたいし、そもそも肉欲だけで好きになった訳ではないのです。


 自身を慰めても、罪悪感と虚しさしか湧かない。リズ様のあどけない無防備な姿で欲を発散しただなんて、本人には絶対に言えません。バレたら引かれる、……いや彼女の事ですから「ジルも男の子なんですねえ」と逆に感心されそうです。

 知識は間違いなく備えているのに、それに感情がついて行ってない、そして対象に入っていると思っていない。私がどれだけ悶々しているのか、リズ様は知らないのです。


 何故ああまでスルーされるのか、……本人が気付きたくないと無意識に思っているからなのでしょう。それが鈍いというのですけど。

 一度押し倒したら、分かってくれるのでしょうか。組み敷いて柔らかな肢体に口付けたら、分かってくれるのでしょうか。

 それをすればリズ様の側に居られなくなると分かっているから、しませんけど。



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