【4】
俺のスキルは以下の十個だ。
【蒼海の天剣】
レアリティ:SR
アビリティ:蒼海の天剣が使用可能になる。使用条件はHP二割以下、MP切れ、ST一割以下。大いなる蒼海さえも切り裂く天剣。
【剣刀二刀流】
レアリティ:RR
アビリティ:剣と刀の二つを装備可能とする。スキルレベルが上がるごとに装備できる武器のランクがアップする。スキル装備中は剣及び刀武器のダメージ補正がかかる。
【アクロバティック】
レアリティ:RRR
アビリティ:【ジャンプ】系のスキルの複合スキル。行動制限を解除する。HP、MP、STの消費なしで発動できる。
【魔導】
レアリティ:R
アビリティ:【魔法才能】・【魔力】・【魔力回復】の複合スキル。マジックスキルを使うときにダメージ補正が入る。スキルレベルが上がるごとにMP回復量やダメージ補正が大きくなる。
【調教】
レアリティ:C
アビリティ:モンスターと契約するときに必要になるスキル。モンスターとの契約の成功率や好感度が上がりやすくなる。
【鷹の目】
レアリティ:C
アビリティ:暗視や遠くを見るスキル。スキルレベルが上がるごとに能力は強化されていく。
【魔眼】
レアリティ:RR
アビリティ:マジックスキルのシステム制限を解除する。さらに、アクティブスキルで相手はランダムに異常状態に陥る(その時は目を合わせなければならない)
【魔王】
レアリティ:RRR
アビリティ:魔法を制し王。すべての魔法に適正がある。すなわちすべての属性に適正がある。全属性魔法の複合スキル。
【生産王】
レアリティ:RRR
アビリティ:生産を統べし王。すべての生産スキルに適正がある。すべての生産スキルの複合スキル。
【精霊の愛しい子】
レアリティ:RRR
アビリティ:精霊に愛された子。精霊との契約成功率及び好感度が上がる。
「「なにこれ?」」
「いや、なにこれといわれても……」
「だって、おかしいよ! 普通ランダムに設定してもよくてRまでなのに、スノウお姉ちゃん最高ランクのSRがあるじゃん」
スキルやギフトにはランクがあり、一番上からSR、RRR、RR、R、U、Cとなる。俺は十個中八個がR以上だ。これは異常だろう。
「確かにそうね。これじゃあ、もうチートになるじゃないかしら?」
「そんなにか? だって、まだスキルレベルは1だぜ?」
確かにスキルのランクはすごいが姉さんが言うように最初からすごいわけじゃない。
「でも、育てればすごいわよ」
確かに育てればすごそうだが、それは育てればだ。育てなければすごくはない。しかも、SR
《シークレットレア》についてはかなり使用条件が厳しい。これは負け寸前で発動しなければならない。間違えればすぐ負ける。
でも、チートとは呼ばれなくない。昔、俺はVRゲームが特にうまかった。それも、身体を直に動かしてやるゲーム系はほぼ負けなしだ。ただ、強すぎたため、周りからはチートなどの中傷をしてきたため、俺はVR系のゲームが嫌いになってしまった。
「じゃ、じゃあ、ギフトはどんなのだったの?」
アクアが少し暗くなった俺の雰囲気を察して話題を変えた。アクアは昔から空気を読むのが凄く旨い。それで、救われたこともあるのでこれは少しうれしい。俺はお礼ということでアクアの頭をなでる。
「う、うにゅ~」
アクアは嬉しそうな声を出して、俺になされるがままになってくれた。
「あ、ずるい。スノウちゃん私も」
アクアをなでていると、姉さんもなでを要求してくるので空いている手で撫でる。
「はあ~」
こちらも骨抜きになったような声を出した。とっても気持ちよさそうにしてくれるので、俺もなでがいがある。
「「あ」」
俺が手を放すと同時に声を上げた。どうやら、まだやってほしそうだが、これでは話が進まない。
「それで、ギフトだっけ?」
「あ、うん」
「それから、ほかにも称号とかもらったんだけど?」
「称号も? 早いわね」
姉さんからはまたもや驚きの感情をもらいました。ついでにアクアからも。
「スノウお姉ちゃん。早く見せて?」
「わかってるって。まずは称号からな」
俺は称号をステータス画面に表示して、二人に見せる。
「どれどれっと…・・・って何この数!?」
「しかも、一つが取得条件が地雷だよ」
俺も見てみると、確かに最初にしては数が多かった。称号とはプレイヤーの行動などで付くため、もうちょっと時間をかけなければならない。ちなみに数は四つだ。称号の取得条件と効果を読んでいく。
【先導者】:スキルを使用した時の経験値二倍
取得条件:二万人のプレイヤーのうち最初にログインする。ただし、ログイン待ちのプレイヤーがいても、ランダムにログインされる。
【スキル先駆者】:スキルを覚える時に使うSPが半分になる。
取得条件:全プレイヤー中最初のスキルランダムを選ぶ。今回は唯一のスキルランダム決定者。
【忘却の天命】:スキルレベルアップ時にもらえるSPが二倍。
取得条件:全プレイヤー中最初のシークレットレアスキルを保持する。今回は一人。
【蒼穹の継承者】:スキル・ギフトが進化しやすくなる。
取得条件:シークレットレアギフトを所持する。
「すごいね~」
「そうね、完全にほぼ運よね」
二人の言う通りだ。スキルランダムを選ばなければ得られない称号ばかりだ。
「じゃあ、最後にギフト」
「うん。見せて見せて」
俺はギフトを表示させる。確か、【蒼穹の主】だったはずだ。ついでに俺も効果を見ておこう。
【蒼穹の主】
レアリティ:SR
アビリティ:蒼穹の中にいる間、ステータス二倍。さらに蒼穹が見えていればさらに二倍。
なにこれ? ちょっとありえない。だって、このゲーム、舞台が空に浮かぶ島ジャン。つまりは空の中にいつもいるってことで、いつもステータス二倍ってわけだ。
「「なにこれ?」」
二人も俺と同じことを考えていたようだ。
「ほんとなんて言っていいかわかないけど、スノウちゃんは運が良すぎるね」
「そうだね。良すぎるよ」
そこには驚きを通り越して呆れが入っていた。若干俺も呆れている。
「まあ、いいわ。それよりも、私たちのスキルも見せないとね」
「そうだね。スノウお姉ちゃん見てみて」
二人とも俺にだけ見えるようにステータス画面を見せてくれた。もともとメニューウィンドウは誰に見せるかが設定でいるようになっている。
まずは姉さんからだ。
【杖】
レアリティ:C
アビリティ:杖系統の武器を装備した時にステータス補正が入る。
【ローブ】
レアリティ:C
アビリティ:ローブ系統の防具を装備した時にステータス補正が入る。
【魔法才能】
レアリティ:C
アビリティ:魔法に才能があることを示している。このスキルがあることで魔法が使えるようになる。
【魔力】
レアリティ:C
アビリティ:魔力があることを示す。このスキルがあることによって、MPが表示されるようになる。
【魔力回復Ⅰ】
レアリティ:U
アビリティ:魔力回復量を増やす。スキルレベルが上がるごとに回復量が増える。
【魔力転用】
レアリティ:U
アビリティ:マジックスキルを使うときに消費するMPを軽減する。
【魔法攻撃力アップⅠ】
レアリティ:C
アビリティ:マジックスキルでの相手に与えるダメージに補正が入る。
【雷魔法Ⅰ】
レアリティ:U
アビリティ:雷魔法を使うことができる。スキルレベルが上がるごとに使える魔法が増える。
【氷魔法Ⅰ】
レアリティ:U
アビリティ:氷魔法を使うことができる。スキルレベルが上がるごとに使える魔法が増える。
【回復魔法Ⅰ】
レアリティ:U
アビリティ:回復系の魔法を使うことができる。スキルレベルが上がるごとに使える魔法が増える。
「完全な魔法職だな」
「うん。私魔法好きだし、それに、ギフトもそういうのだしね」
「どんなギフト?」
「これよ」
【魔法加重攻撃】
レアリティ:R
アビリティ:魔法攻撃を三秒以内に追加ですると、魔法攻撃力五パーセントアップ。ただし、三秒以内しなければもとの数値に戻る。
「へぇ~。こんなギフトもあるんだ。でも、三秒以内って難しくない?」
「まあ、プレイヤースキルがかなり高くないと無理でしょうね」
「でもラブリお姉ちゃん、βテストの時に最大十五連続でやってたよ。しかもPKにしにきたプレイヤーに」
PKしにきたプレイヤーも散々だったな。そんだけ連続でやってたら最大で七十五パーセントアップだ。とんでもない、攻撃になっただろう。
「うわぁー」
「ちょっと引かないでよ!」
「さすがに、かわいそうになってな」
「だって、あっちはPKをしにきているから、それぐらいの覚悟はないと」
「そうだけど……まあ、いいわ」
俺は引くのをやめて、次にアクアのスキルを見た。
【剣】
レアリティ:C
アビリティ:剣系統の武器を装備するときにステータス補正が入る。
【鎧】
レアリティ:C
アビリティ:鎧系の防具を装備するときにステータス補正が入る。
【盾】
レアリティ:C
アビリティ:サブ武器に盾を装備した時にステータス補正が入る。
【攻撃力アップⅠ】
レアリティ:C
アビリティ:攻撃力がアップする。スキルレベルが上がると上昇率アップ。
【防御力アップⅠ】
レアリティ:C
アビリティ:防御力がアップする。スキルレベルが上がると上昇率アップ。
【魔法才能】
レアリティ:C
アビリティ:魔法に才能があることを示している。このスキルがあることで魔法が使えるようになる。
【魔力】
レアリティ:C
アビリティ:魔力があることを示す。このスキルがあることによって、MPが表示されるようになる。
【魔力回復Ⅰ】
レアリティ:U
アビリティ:魔力回復量を増やす。スキルレベルが上がるごとに回復量が増える。
【回復魔法】
レアリティ:U
アビリティ:回復系の魔法を使うことができる。スキルレベルが上がるごとに使える魔法が増える。
【光魔法Ⅰ】
レアリティ:U
アビリティ:光魔法が使えることを示す。スキルレベルが上がると使える魔法が増える。
スキルはこの前教えてもらった通りのスキルだった。
「今、思ったんだけど、ギフトって、βから持ち越せるのか?」
「え? うん。持ち越せるのはお金とギフトの二つだよ」
「じゃあ、アクアのギフトはこの前言ってた【抱擁障壁】なのか?」
「そうだよ。ほら」
そういって、ギフト画面を見せるアクア。
【抱擁障壁】
レアリティ:R
アビリティ:パーティーやレイドの人数が多いほど、防御力が上がる。一人に着き二パーセントの上昇率。
確かに教えてもらった通りだった
「それじゃあ、スキルも見せ合ったことだし、武器や防具を買ってからフィールドに行きましょうか」
「そうだね!」
ラブリ姉さんとアクアがどこに向かっているかわからないが俺もとりあえずついていくことにした。
かなり説明っぽくなりました。