表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Fランクダンジョンの平和な日常〜ダンジョンコアになって十数年いろんなことがありました〜  作者: 弌黑流人
【第一部】 第二章 王族の危機とコアの秘密

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

21/140

第21話 王族のお忍びと、感知された「不純な意図」。

 精霊アムネの登場によってダンジョンの評判は王都にまで広がり、客足は増加していた。


 (よし。運営は順調だ。ゲンサイ一族の教訓を活かし、客の欲望は『サービス利用』に還元され、EXP収益も安定している)


 その日の午後、俺のモニターに、通常とは異なる「純度の高い魔力」を持つ二つの反応がダンジョンに進入したことを示すアラートが表示された。


 反応1(兄): 幼い王族特有の、濃密だが未成熟な魔力。

 反応2(妹): 同様に濃密だが、無邪気さに満ちている。


 彼らの傍には、もう一つ、『戦闘に特化した』訓練された魔力反応があった。護衛だ。


 「まさか、王族がこのFランクダンジョンに。しかも、護衛一人のお忍びだ」


 彼らの目的は、すぐさま判明した。兄妹は目を輝かせ、まっすぐサウナエリアへと向かった。


 「お兄様、早く!『心の毒も排出するデトックス・ハーブ』と、究極のととのいジェラートをいただきましょう!」妹がはしゃぐ。


 「ああ。父上も、仕事で疲れたらここに来たがっていた。『最高のリフレッシュ』だそうだ」兄が笑う。


 (フム。王族の休養の場にまでなったか。俺の平和提供の価値は、王国の最上層にまで及んだというわけだ。悪くない)


 王族が精霊アムネの導きでサウナの極楽コースを楽しんでいる最中、俺のダンジョン外周を監視するサブモニターが、極めて冷たく不純な魔力を感知した。


 それは、特定の対象の生命を奪うことのみに特化した、「静かなる殺意」だった。


 【警告:外部より、特定の生命体への強い殺意を伴う魔力反応を複数検出。侵入を確認。】


 (チッ。面倒なことになった。このダンジョンは平和維持を原則とする。ここでの殺し合いは、俺の安寧を揺るがす最大の脅威だ)


 王族がお忍びで来ていることが、この悪意を招き入れた原因なのは明白。おそらく王位継承争いの類だろう。


 (『平和な避難所』として、俺が提供する安寧の中で、客の命を奪われるわけにはいかない)


 「ダンジョンの平和をこれまで通り維持する。」


 そのためには、本来、ダンジョン外に向けないはずの莫大なEXPを消費し、暗殺者集団の侵入ルートと、彼らが持つ特殊な魔道具の分析に全リソースを割いた。


 さらに、王族のいるサウナエリア周辺のタイルス・ゴーレムたちに、「最優先で全ての侵入者を警戒・追跡せよ」という非攻撃的な指示を上書きした。


 (良し。これで、最悪の事態は避けられるはずだ。俺の緻密な管理下では、暗殺など成功しない)


 しかし、暗殺者集団は、コアの予想を上回る冷酷さと、ダンジョンコアの「非殺傷ルール」を逆手に取った戦術で、王族のいるエリアへと静かに迫りつつあった。

 ご拝読ありがとうございます。王族がお忍びてくる場所、それがダンジョン!という場所になってもいいじゃないか、と思いこのようになりました。次回は、暗殺集団との攻防が始まります!お楽しみに!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ