表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

恋の病

作者:Yuki
三人で過ごす時間は、永遠に続くと思っていた。
放課後の教室で交わした何気ない言葉も、笑い声も、
それがどれほど脆く儚いものかを、奏はまだ知らなかった。
凛音はいつも真っ直ぐで、どこか危ういほどに強かった。
優は明るくて、誰よりも優しかった。
◇◇◇
季節がひとつ過ぎ、夏休みも終わろうとしていた頃――
ほんの一瞬の出来事が、すべてを変えた。
それは突然で、まるで世界の色が一気に剥がれ落ちるような瞬間だった。
気づけば、隣にいたはずの二人はいなかった。
時間は確かに流れているのに、
奏の中では、あの日のまま止まっていた。
何があったのか、どうしてそうなったのか。
◇◇◇
奏には、現実を受け入れられなかった。
二人がいない現実を認めることは、
同時に、あの時間が本当に終わったということだから。
失われたものを抱えたまま、
奏の世界はゆっくりと音を失い始める。
それがまだ「壊れ」の始まりにすぎないことをーー

春先の胸に期待いっぱいの彼女はまだ知らなかった。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ