第三の空港
大阪府では泉佐野沖合に通称関空と呼ばれる関西国際空港と伊丹空港と呼ばれる大阪国際空港が有名な空港である
伊丹とは兵庫県にある市名であり、伊丹空港は大阪府の豊中市と池田市、そして兵庫県の伊丹市にまたがった空港で、伊丹市の面積が一番大きいのだけれど、運営会社の事務所は豊中市にあるらしいので、大阪の空港と言うことになるらしい
大阪人の私でも通常大阪国際空港とは呼ばずに伊丹空港と呼んでいるので、なんとも奇妙な所在地である
ところで、大阪府にはもう一つ第三の空港があるのをご存知だろうか?
大阪府の中央辺りの東部の中河内地域にある八尾空港である
国が管理しており定期便は無いが、管制塔があり航空管制官が配置されている空港らしい
陸上自衛隊、消防や警察も利用する空港で小型飛行機やヘリコプターの離発着で利用されている
民間では航空写真の制作会社や遊覧飛行も企画されているらしい
かつては滑走路が長くジェット戦闘機が飛んでいたと記憶している
毎年、空をカラフルな煙を吐きながらの戦闘機の航空ショーを家の前から眺めていたことも覚えている
今はその面影は無い
ただ、見たことはないのだが花火大会があるらしい
かつて長い滑走路があったときは、交差する道路が滑走路下を抜けていた
長い滑走路の西側を閉鎖した時に地下の道が地上を通り、滑走路跡地に大阪市営地下鉄谷町線の終点である八尾南駅ができた
そしてその横にはさらにまだ広大な空き地が存在している
国と大阪府と大阪市と八尾市で何やら開発の計画があるらしいが何十年もそのままになっている
阪神淡路大震災の時はこの空港から数多くのヘリコプターが編隊を組んで飛び立つのを見ていた
10機以上の編隊は地響きのする、恐怖まで感じるほどの音を出していた
コロナ騒動の前まで大阪の富田林にあるとある団体が毎年8月1日に盛大な花火大会を催していたが、その時には空から花火を見学しようとの企画の遊覧ヘリコプターがこの八尾空港から飛んでいたりもした
滑走路を区切ってあるフェンスの横には芝生があり、気候のいい天気のいい日などは、この芝生から離発着する小型飛行機やヘリコプターを眺めるのも気持ちがいい
関空や伊丹空港のようにどうどうとした国際空港の風格は感じられないけれど、旅客機の離発着などもないこの空港はのどかで良い空間だ
旅客からは普段は完全に忘れられているこの空港
大阪第三の空港としていつまでも存続してほしいと願っている