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煩悶からの準備

主人公がずーーーーっとくっちゃべってるだけなので退屈だとおもいますが更新します。


神を殺すと言うと途方もない事に思えるが、実際は1に準備、2に準備である。


神といっても色々と居る訳で、避けるべきではあるがどうしても対峙するというのなら、それぞれに見合った殺り方を採用しなければならない。


例えばちょっとした土地神なら、その土壌をめちゃくちゃに汚染してやるとかだ。勿論神は怒る。物凄く怒る。

怒るし、牙を剥いてくるだろう。

しかし、そんなグチャグチャにされた土地の神など神格の礎をぶっ壊されれば神として存在し続ける事は出来ない。

そんなものはただの強大な化物だ。

神格汚染で大分力も落としているだろうし、強大は言いすぎたかもしれないな。


まあその後は化物に応じた討伐案を練って実行すれば殺せるだろう。



神を堕とさず殺す事もできなくはない。

物騒だがお手軽な手段としては、その神を信仰するものを皆殺しにしてしまえばいい。


忘れられた神は放っておけば消えてしまうだろう。

その神を信仰していた痕跡も忘れずに破壊しなければいけない。


違う神をぶつけてしまうやり方もある。

当然ぶつけ方にもコツはいる。


お前あの神と喧嘩して来いよ、では話にならない。

一般的なやり方としては組織化されたチンピラ(所謂ヤクザ)式のやり方が良い。


親分はそこで見ていてくださいと威勢よくカチコミに行って、盛大に殺される。すると親分…神は、お前らちょっと全員死にに行くなんて正気なの?と渋々加護をくれる。


親分だって自分の力の源が消えてしまったら困るだろうからな。

運がよければ親分そのものが出張ってくれるかもしれない。


勿論殺してしまった後の事は怖いが、そこも親分任せである。

ただ、ここまでやってしまうと今度はその親分への上納金が跳ね上がるだろうから、普通は封印だけにとどめておくものだが…。

まあ人の手で封印なんてされれば神殺しと言えなくもないだろう。


こういう事を素でやっていたのが中央教会の前身である聖光会である。


つまり神殺しの覚悟とは、巻き込めるだけ巻き込んで、出来るだけ責任転嫁して…そこまでもっていく為の膨大な段取りを整える事務的覚悟の事を言う。


一番嫌なのがそもそも神なんかじゃなかったパターンである。

最初から強大なただの化物の事を周囲が勝手に神だと勘違いして、適当に祀り上げる。


所謂信仰を捧げるわけだが、仮に最初はただの化物であっても、信仰という水をジャバジャバそそいでやっていると神格っぽいナニカを得る場合がある。


このタイプは貶めて神格を穢しても信者を皆殺しにしても無駄である。

神をただの化け物とした所でそいつは最初から化け物だったんだから、ただ元に戻るだけだ。

むしろ狂暴化しているかもしれない。


親分方式もうまくない。

タダで親分神を引っ張りだせるわけはないからだ。

何を支払う事になるかはその親分神次第だろうが…。

どうあれ、頑張って大量の犠牲を受け入れれば倒せるただの化け物だったら頑張った方が収支が合う場合が殆どだろう。


だからこういう場合は真っ向勝負する事になる。


そして、生来の神と後天的な神の区別が人間には良く分からないというのが問題だ。

俺にだって分からない。

まあ、それこそ神からすれば一目瞭然らしいが…。

でも教会の奴が言ってた事だからな。

奴らはすぐ話を盛るのだ。


だから両方の準備をする。


1人で全ての準備などはできないから、出来る奴にお願いをすることになる。

その為の方々への手紙だ。



ギルドへ向かう。


「やあ、おはよう。資料が見たい。大森林にまつわるものだ。そうだな、神話、伝承、逸話…その辺が記されている書物や資料はあるかい?もしくは、そういったものが読める場所を教えて欲しいんだ。…まて!分かっている、理由だろ?まだ言えないが必要な事なんだ。そうそう、俺はヨルシカと友人でね。ああ、知っているのか、結構。彼女はここの認可冒険者だと聞いている。彼女が悪党を友人とするはずがないだろう?うん、うん、そうだよな。じゃあ頼むよ。…はあ、なるほど。王宮になら?うーん、ツテがないが、いや、うん。わかった。また何かあれば質問をしに来てもいいかい?助かるよ、ありがとう。これはお礼だ、いや、なにあぶく銭さ。じゃあな」


金を渡し、ギルドを出る。

早足だ。

目指すは孤児院。



「おはよう、ヨルシカ。ようトマ、今日は歩いているのか。いい事だ。突進はもうやめろよ。革鎧にしてしまうぞ。…それで、ヨルシカ。君に大事な話がある。命にかかわることなんだ。…なんだい、その微妙な表情は」




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まだまだ沢山書いてますので作者ページからぜひよろしくお願いします。
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