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何故か、味覚が変わった。

ビルメンの話ではありません。

個人的な味覚についての考えです。

この話を書くときは、小学生の頃憂鬱になった給食時間のことを思い出していました。

みなさんは給食の時、カレーと知ったら、どうでしたか?


 好きなものを嫌いになることはあっても、嫌いなものを好きになることはない。

 何かの本で、そんな一文を読んだことがある。

 その通りだと思う。

 

 子供の時分、筋子(すじこ)を好んで食べていたが、ここ数年は口にすることはもちろん食べたいという気も起きない。

 単純に味覚が変わったといえばそれまでであるが、十年以上もそんな状態が続けばいずれは嫌いなカテゴリーの仲間入りをするのではないだろうか。

 

 その点バターやマーガリンはわかりやすい。

 

 絶対に食べたくないという気持ちが幼稚園児から社会人の今日に至るまで変わってないからだ。

 動物性脂肪を好む人の味覚を否定するわけではないが、パンに塗ったり、何か他の物と一緒にして食べるのがたまらなく嫌だった。

 もしかすると、一生この味覚と付き合っていかねばならないかもしれない。が、さして大きな不自由はないので克服する気はまったくない。

 そもそも苦手なことに取り組むより、得意なことを伸ばした方があらゆる面で良いに決まっている。

 上にあげた味覚の例は私の食に対しての考えだが、一部例外もある。

 それが、意外に思われるかもしれないがカレーライスだ。


 小学生の頃、給食の時に出たカレーはここに記すまでもなく人気があった。

 しかし、私の味覚には合わず喜んで食べる人から見ると真逆な気持であった。

 味が悪いのではない。

 

 辛いのである。

 

 私の同級生達は顔色一つ変えず平気な顔で啜っていたカレーだが私は真っ赤になり汗を垂らしながら食べていた。

 九年間、その様なことを繰り返していたのだから大人になった今でもカレーライスをみると口の中がヒリヒリする。

 当然一人暮らしを始めてからも、私の食卓にカレーがある事は滅多にない。

 

 それが変わったのは、新しい現場へ入った時だった。

 

 そのカレー屋さんは札幌市の白石区・南郷(なんごう)にあり、察しのいい人なら気づくと思うが、私の担当した管理物件のアパートと併設したお店だったのだ。

 “一十百”とかいて、「いとや」と読む店名で、ネットのレビューを見ても星は常に四以上とかなりの人気がある。

 といっても、これは現場を離れてから知ったことだ。

 

 私に直属の上司である冨田社長はアパート管理もやってくれといった。

 アパートは築三十年、四階建ての単身者向けアパートで二階から四階は入居者の部屋になっている。

「・・・うまい」

その一階部分の店舗で、私はソーセージエッグのスープカレーを食べながら素直な感想を口にする。

実にうまいスープカレーだ。

金属製ボールを連想させる器にブロッコリーやニンジンなどのカラフルな野菜たちが熱いカレールゥの中で踊っている。

カレーが嫌いな私でも、口に入れた数秒で味を理解した。

 評価が常に四以上なのも頷ける。


ビルメン回は次のお話になります。

最近はカレーライスを食べる機会は増えたと思います。

ただし、中辛以上の辛さはどうしても苦手です(汗

お寿司やおでんで使われるような、わさびやからしは平気なのですが、どうしてもカレーの香辛料は苦手です。

カレー好きの方、ごめんなさい(土下座!

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