40 強敵戦(2)
氷柱を使った攻撃が毒溜まりや泉に刺さり徐々に凍らして行く。
「デバフが付くから凍ってる上を歩いたらダメだよ!」
「わかりました」
言われた通り毒溜まりや凍ってる部分を避けて攻撃するが、先程より攻撃の回数が減ってきた。だが着実にダメージは与えているのでこのままいけば確実に狩れる。
「先輩下がって!!」
クスカの指示に従い、勢いが付いていたが無理にバックステップした事で着地に失敗したが尻尾による横凪を回避できた。
あっぶな!!
「このまま突っ込んでたら即死だった……」
背中に嫌な汗が出て服が張り付き気持ち悪かった。
一旦後方に下がり回復する。
「先輩、敵の体力が減ったことで行動パターンが変化してきているので気を付けてください」
「行動パターン変わるのか……わかった」
もう一度攻撃しに行こうとすると、ハンのいた木の下から氷柱が上り、避けようとしたところで四方八方に飛ばしていた氷柱のようなものに当たり死亡してしまった。
「HPが減っていたのもありますがパターン変化に伴いステータスが向上していますね……」
「これ詰みに近いかもよ……」
「それはどう言う……」
ルーストが攻撃を回避しながら戻って来た。
クスカと俺がよく見てみると一定範囲が凍りついてしまっており、毒だまりのチラホラある。
「あそこの紫色の氷のところは『毒』プラス『スロウ』のデバフが付くよ」
「え、なんで分かるんですか?」
「確かになんでなの?」
「さっき回避場所間違えて踏んだから……」
ばつが悪そうに苦笑いしながら答えてくれた。
「これは敗けましたね」
「ですね」
「いや、まだ行けますよ!!」
諦めきれないルーストが挑もうとするが回避するだけで精一杯の状態だった。
「先輩、撤退しますか?」
撤退するか聞かれたが悩んでしまう。
アイテム全部使えば勝てない事もないが、そこまでする価値が今の俺には無い。
レベルや装備品を揃えてから再挑戦でもいい。
「撤退するか」
「そうですね。ルー撤退するよ!!」
返事の後ルーストに呼び掛けて撤退する。
追撃されそうになるがクスカが防御し防いでくれるので素早く撤退した。
*** ** ***
森の出口付近からハンさんがこっちに向かって来ていたが、こちらを見つけると手を振っていた。
出口付近だったこともあり敵もスライムだったりしたので焦らずにハンと合流した。
「撤退したんすか?」
「あの後一面氷のようになって戦える状況じゃなくなったのよ」
「でもルーはそれでも行こうとしてたじゃない」
ちょっとだけ顔を赤く染めながら言い訳しながら街に戻ることにした。
「先輩はこれからどうしますか?」
「競売所に売りに行くのとまた錬金すると思う」
気分次第と付け加えてから門でクスカ達のパーティを抜け別行動をとる。
「じゃあねー!」
「また遊びたいっすからいつでも連絡ください!」
回復薬こと翡翠の霊水を競売所で1セット3個で4120ギットで売ることにした。
戦闘で消費したのもありこれくらいしか売れないが次はもう少し多く売ろうと思う。
「戻ったらこの前作ったスライムの鑑定と水汲みに行くか」
急ぐほどでもないので周りを見ながら帰ってると教会が見えた。
見た目は金の装飾が多く、レナーテがいた教会とは似ても似つかわしくない派手な教会だった。
貴族や貴金属の装飾品を身に着けた商人のような者が中に入っていくのが見え、自分とは縁遠い場所と思いつつもこんな見た目なのもあり目を付けられないか不安にもなった。
「以外にこの宿って距離があったんだな」




