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4 スライムめ!!

9/14 本文の前半部分を追加しました

「うわぁぁぁああぁぁっ!?」


 先程、胸を刺された激痛が今なお残っており、胸を手で押さえて蹲り、数分間悶えていた。

 痛みが和らぎ目に映るのは『あなたは死にました。再ログインは10分後に可能です』という文字と『雑草と364ギット奪われました』と、でてきていた。


「これは思っていたより痛過ぎるな……」


 ログアウトする前に設定を変えようかと設定画面を開き痛覚設定所まで行ったが、変更せず設定画面を閉じた。

 やっぱり痛みがないと緊張感が生まれないし、痛みもあった方が現実味がますからこのままでも良いかな。


「……俺はドMじゃない。現実味を増したいだけだ!うん!!」


 傍から見たらドMプレイしてるみたいに見えて、きちんと声に出して自己否定しとく事にした。声に出しておかないと認めてるようで嫌だからだ。


「30分も立っていないのに早速殺されてるし……」


 ステイタス、装備ともに最弱の俺を殺した犯人は初心者狩りでもしていたのだろう。だって装備も売れるかも分からないし代物で、アイテムもゴミしか持っていない。多分だが、始めたら絶対にもらえる金目的で俺を殺したのだろう。

 しょうがないが復讐なんて俺にはできない。

 俺弱いもの……。

 だがそれは今はという話だ。強くなったらアイテム全部奪う勢いで殺しまくる!


「それなら10分後は、観光じゃなく狩りに行きますか」


 水分補給をし、更新があったweb小説を読みながら待っていたが、読むのに夢中になって1時間程遅れてログインした。


「思ってたより時間たち過ぎてたな」


 でも過ぎたことより次は簡単に殺されないように狩りに勤しみますか!



   *** ** ***



 ログイン地点は死んだ所ではなく、最初に始めた地点で噴水の周りには恋人がまだまだたくさんいた。


「カップル多すぎだろ……」


 おっと、そんな事より狩り狩り!

 南門の方へ向かうことにした。またフードを被り、今度は殺されないように走って行く。

 数分たってようやく門の外に着いた。

 外には中よりも多くの人がおり、スライム、ボア系、昆虫系のモンスターを狩り尽くす勢いで狩りまくっていた。


「これ、狩れるモンスター残っているかな?」


 ――グエッ!?


 周りを見ているとスライムが後ろにリポップした事に気づかずに攻撃をモロに受けた。

 痛みはさほどなかったがノックバックが地味に強かった。

 スライムのくせしてなかなかやりやがる。


「なんでこんなノックバックつよ……。あ、そっか、俺の装甲が紙過ぎるからか…………」


 でも不意打ちじゃなきゃ勝てる!

 たかがスライムだし!




 と、思っていた時期もありました……




 レイ Lv1

 HP20 MP10 力1 魔力50 防御1 魔防30

       素早さ20 知力40 器用10 抵抗5

 所持金 636ギット


    ↓


 レイ Lv1

 HP3 MP10 力1 魔力50 防御1 魔防30

       素早さ20 知力40 器用10 抵抗5

 所持金 636ギット



「なぜ負ける……」

「相手スライムだぞ」

「スライムって確か2~3回攻撃したら倒せるはずだぞ?」

「じゃあなんで負けてんだよ」

「いや、俺に言われてもわかんねーよ」

「というかあのスライム、あの子の上で跳ねまくってなんか勝ち誇ってないか?」


 周りからの声で泣きそうになった。

 ホント泣きそう……。


「このスライムめ!」


 起き上がろうとする勢いを跳ねていたスライムに利用され、潰されたときに潰れたカエルの様な声でた。

  HP1になってしまったが、誰かが俺の上で跳ねてたスライムを倒してくれたのか、背中に感じる柔らかい感触はなくなった。


「大丈夫かい?」


 助けてくれた人は優しそうな青年で装備がおしゃれだ。上位プレイヤーなのかもしれないが他の人も皆お洒落さんなので良く分からない。


「はい、ありがとうございます。助かりました」

「お礼なんていいよ。一人で狩りをするなら気を付けなよ」


 それだけ言って、違うモンスターを狩りに行った。

 今回の失敗を踏まえて乱雑に振るんじゃなく、一回一回的確に振ってみようかな。周りの人もあの時の俺みたいに振り回してないし。

 それに2~3回で倒せるって言っていたし。


「というか回復回復!」


 運営から初心者パックありそれを開けて見たところHP回復ポーションx5、MP回復ポーションx5を貰いはしたけど10本にして欲しかった。紙装甲だし。



 HP回復ポーション

 ◆1分間の間にHP100回復する


 MP回復ポーション

 ◆1分間の間にMP100回復する



「一分が長い……」


 カップラーメンの3分が長い似てる気がする。あれって、待ってる間基本ずーっと時計見てる気がするんだよな。

 体感3分ぐらいの時間が流れているような感じだった。

 HPも回復したし事だし、もう一回スライムに挑戦してみるか。


「おっ!いたいた!!」


 早速見つけたので、先程の反省点を活かして戦ってみると苦戦はしたものの何とか倒せた。

 倒すと丸い結晶みたいのからはがれ、結晶は割れ液体だけ残った。


 レイ:+2Expを獲得しました。

    『青い液体』を手に入れました。



「よし!まずは一体倒したし、この調子でドンドン狩っていこう!」


 5時間頑張ったが10回くらいスライムに殺された。



 ――解せぬ――



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