32 男はやっぱムリ
学校は2回目という事もあり、思っていたよりの授業内容が分かりやすかった。
だが逆に分かりやすいがすごく眠たくなってくる。
俺は眠気に負け完全に寝てしまった。
「起きろ~」
話した事もない後ろの人が椅子を揺すって起こそうとしていたのだが、先生に気付かれてしまったらしい。
「起きろ!!」
一回目に起きなかったので今度は怒鳴られて、やっと起きた。
「ッ!!」
「これ、解いてみろ」
「……はい」
黒板に問題が書いてある。
学生の頃やってることもあり、途中式もきっちり書こうとしたら手がとどかなかった。
「すみません、椅子取ってきて良いですか……」
「ああ、良いぞ」
さっきまで教室内が張り詰めた空気だったが、俺が椅子を取りに行って良いか聞くと空気が少し和らいだ。
問題は完璧に解答したが少し怒られた。
「やっちまったな」
少し溜息をついてまた授業を受ける。
休み時間に窓の外を眺めながらぼんやりと過ごしているとスマホが振動した。
「ん?LEMONか」
〈 今日 〉
〝休み時間だと思い連絡してみました~!" 午前11:53
〝どうしたんだ?" 午前11:53
〝真面目に学校行く先輩にサービスです" 午前11:55
トイレで撮ったのか分からないが胸元を緩めた写真を送ってきた。
〝アホなもの送る前に仕事しろ!!" 午前11:56
確かにムラッと来ないこともないが、中身は一応男なのでこんなもの送るのは止めて欲しい。
そんなことを思いながらちょこちょことLEMONで話しているとチャイムがなり会話をきりあげる。
*** ** ***
クラス内では俺をチラチラ見てくる男子や何故か睨んでくる女子数名。
2年や3年にまで見られる事が多くなってきた。
昼休み教室でコンビニで買ってきたおにぎり2個食べ、それぐらいで満腹になる胃袋恨めしく思いながら今日も外を眺めて暇を潰す。
「すみません。時間大丈夫ですか?」
「はい?」
一人の男子生徒が話しかけてきた。
「どうしましたか?」
「あ、あの……」
周りが期待したような空気が流れ、男子の緊張がありありと伝わってくる。
顔が赤い、緊張している、これを組み合わせたら告白の瞬間に見えるが俺は彼を知らない。じゃあなにか他の理由か?
「付き合ってください!!」
「いやです」
「……理由を聞いてもいいですか?」
「私は貴方の事を全く知りません。それに男性と付き合うきありません。友達としてなら良いですけど」
「……そ、それは友達からという事でしょうか」
「違います。男女の友情は告白した時点で失くなってます」
だから友達にもなれないと言うと泣いてしまった。
周りも何故か批難するような目を向ける。
確かにキツいことを言ったが中身が男なのだから普通に無理だ。
*** ** ***
学校も終わり家に着き、少ししたらチャイムがなった。
「宅急便で~す」
タイミングよく郵便物が届いたみたいだ。
中身は一週間前に『トントン』で買った防犯グッツだ。
「明日から警棒とマイオトロンでも入れておくか」
というかマイオトロンって言いにくいしスタンガンで良いか。




