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3 確認は大事

 視界の全てを白く染め上げると、数秒後にゲームタイトルと共に白色がフェイドアウトして町並みが見えてきた。


「ここまでグラフィックが綺麗だと現実と間違えそうだな……」


 このゲーム『Rule(ルール) of(オブ) Mind(マインド)』は、対人戦闘、魔物との戦闘、戦争や支配、冒険や探索がメインでおまけとして生産などがある。‶誰も解けてない未知の世界で自由に生きろ″と口コミで言われていた。

 そして、ベータテストのときには、大人達が子供達をキルしすぎて退会者が続出したらしい。それで修正され、15歳以下は自分から攻撃しない限り保護機能が働き攻撃だけ入らないようになったと公式サイトに書いてある。だが戻ってくる人数は少ないようだ。


 俺が周りを見渡しても子供は見当たらない。

 いや、それでいいんだった。今日は平日なのにいたら完全にサボりに見え……。

 周りの視線がやたらとこちらを見てくるのに気づき、俺がさっきまで考えていた事が俺にも当て嵌まるのではないかとふと思ってしまった。

 俺は奇病だ。そう、奇病で仕事を休んでいるだけだ。


「ス、ステータスでも見てみるかな」


 動揺を隠すように操作確認をし始める。


 ステータスってどう出すんだ……?

 基本的に思考するだけで良いはずだけど……。


 ステータスを出ろと念じていると、目の前に半透明の板が出てきた。そこには色々な情報が載っていた。




 キャラクター名 なし Lv1

 HP20 MP10 力1 魔力50 防御1 魔防30

        素早さ20 知力40 器用10 抵抗5

 レベルポイント:0


 所持金 1000ギット

 装備品

  頭:なし

  胴:(背)色褪せた外套

    (上)ただの黒シャツ

    (下)ただのショートパンツ

  腰:ベルトポーチ  

  腕:ボロボロの皮手袋

  足:ボロボロのブーツ


 武器:漆黒の小太刀 


 右手:なし

 左手:なし


 アクセサリー:なし

       :なし

       :なし

       :なし

       :なし


 スキル:なし

 スキルポイント:0


 称号:転換の少女

   :魔女の資質




 HP、MPが悲しくなるくらい低いけど、力と防御が絶望すぎない?


「木の枝で殴られても死ぬ装甲だな……」


 魔力、魔防、知力は結構高いな。初期のステータスでこれは当たりなんじゃ!?

 まぁ……うん、これ絶対外れだろ!?

 力が1とか武器使っても有効打が与えられない。それに防御も1、他のステータスに持っていかれ過ぎではないかな。


「スキルで何とかしていきたいけど魔法か武器……」


 武器のスキル次第でどうにかなるだろ、というかなってください!

 じゃあ次は称号を見てみよ。



『転換の少女』

 ◆性別を転換し身体を若返らした少女。性別、若さ、美貌を手に入れるために罰を受けることになった。


 取得条件:性転換

 効果:力、防御を支払う量を増やしていくと、魔力消費を抑える。


『魔女の資質』 

 ◆興奮すると魔力が漏れ出て瞳を深紅に染め、髪から魔力の光が漏れ出る。


 取得条件:未知への探究心

 効果:魔力+30、魔防+20、知力+20増やし、使い魔の攻撃を5%増やす。



 称号の効果で力と防御の全てをもっていかれてるのかよ……。

 でも魔法を使うなら良い効果なんだろうな。もう一つも魔法関連、それに取得条件も意味が分からない。

 現実であった事をゲームの世界に取り込んでるのか?


 いや、それとも記憶を見られて――。


「いや考えても仕方ないな」


 称号の内容だと、興奮で髪からなにか出るらしいしフードでも被っておくか。


「まずはこの町を隅々まで観光でもしてみよ」


 オープン開始から2日たってるのに最初の町?都市?国?だけあってプレイヤーの人数が異常に多い。

 ベータテスター達が他の国や街に移動して効率よく狩りでもしてるのかと思えば、案外そんなことはなく、カップルなのか男女二人組で行動しているのが目立つ。見える範囲でも14、5人(じゅうしごにん)ぐらいいる。


 これは俺へのあてつけか?

 でもまぁ、俺ってもう男じゃないしなぁ……。

 これからは、女の子の身嗜みを覚えて、男を好きになって男と付き合って男と結婚して男と子供を産んで育てて…………。



 ――気持ち悪い――



 苦虫を噛み潰したよう顔をしながら町を歩き見渡す。

 音楽が流れ住人かプレイヤーの判別できないが踊りを楽しんでる集団を見つめる。

 それにしてもあそこの通りだけテンションが違うな……。

 カップルが多いこことあまりそうかわりないが、ここを抜けた先では少しピリピリとした緊張感がある。

 プレイヤーはアイコンや名前が見えないのは住人も一緒だが、住人にはAIを搭載しているので、もしプレイヤーと間違ってキルしてしまったらどうなるんだろ?

 そんなことを脳裏によぎったがそれは一瞬のことだった。


「そういえば称号に注目し過ぎて忘れてたわ」


 キャラクター名 なし Lv1

 HP20 MP10 力1 魔力50 防御1 魔防30

       素早さ20 知力40 器用10 抵抗5

 所持金 1000ギット


    ↓


 レイ Lv1

 HP20 MP10 力1 魔力50 防御1 魔防30

       素早さ20 知力40 器用10 抵抗5

 所持金 1000ギット


「これでオッケーっと!」


 名前入れたときに思ったけど装備の詳細見てなかったし見てみよっかな。


 『色褪せた外套』 ★0

 ◆元は綺麗な黒だったが経年劣化の中古品をタダで貰った。

 装備条件:なし

 効果:防御+0

 耐久:100


 『ただの黒シャツ』 ★0

 ◆防御力もないただの黒いシャツ。

 装備条件:なし

 効果:防御+0

 耐久:100


 『ただのショートパンツ』 ★0

 ◆防御力もないただの地味なショートパンツ。

 装備条件:なし

 効果:防御+0

 耐久:100


 『ベルトポーチ(低)』 ★1

 ◆ポーチなどにポーション等をインベントリー経由ではなく簡易的に出し入れできる。

 装備条件:なし


 『ボロボロの皮手袋』 ★0

 ◆少し破れ穴が開いていたり焦げている中古品をタダで貰った。

 装備条件:なし

 効果:防御+0

 耐久:50


 『ボロボロのブーツ』 ★0

 ◆経年劣化や色落ちの中古品をタダで貰った。

 装備条件:なし

 効果:防御+0

 耐久:50





 『漆黒の小太刀』 ★2

 ◆柄から刀身まですべてが黒色で、特に刀身は吸い込まれそうな漆黒に染まっている。

 装備条件:力1 器用5 知力30

 効果:攻撃力+15

 耐久:100




 やはりしょぼい。

 初期装備だから強いのが来る方がおかしいけど、中古品ってなんだよ。普通、ボロボロで金を取る方がおかしいだろ。

 中古でボロなら1ギット?でも売れねーよ……。だからタダなんだろうけど。


「貧弱装備過ぎて笑えてくるな」


 完全に苦笑いだが、路地に入ってみると木箱が置いてあったり、壁に手配書っぽい紙が貼られている。


「木箱や樽、壺は砕くというのがドラ〇エでは普通だが――」


 一瞬、さっきの貧弱ステの内容が頭によぎった。


「俺では無理だな!」


 あれはドラ〇エの事だったし中でも覗いてみますかねっと。

 中はゴミしか入っていなかったが、よく見るとその中の隅の方で草っぽい物が淡く光っていた。

 触れてみると、光りと共に消えてログに『謎の草』と流れた。

 え……。

 謎の草って、薬草でも……。

 箱の中はゴミだったのに口に入れるのは流石に躊躇われた。


「まぁ、何かしらに使えたり――」


 『謎の草』★1

 ◆そこらに生えている雑草。


「これって、俺のボロ装備と同等かそれ以下の価値しかねー!!」


 文句ばっか言ったけど、それでもこんな簡単にアイテムゲット出来るならもっといろいろ探してみるのもいいかもしれないな。

 それからは光ってなかったが樽の上にある瓶も取れるできることが分かり、手当たり次第に採取しまくった。

 『馬糞』『木の実』『レンガの破片x4』『石x2』『雑草x3』『鳥の死骸』『水瓶』『空き瓶x2』『木片』などを手に入れていった。


 インベントリーを確認していたら、胸から紅い液がついた刀身が生えていた。


「えっ?」


 痛みはなかったが刀身を認識していくと、設定で痛覚を100%―現実と同等の痛み―にしていたので声すら出せずに、倒れてしまった。

 痛みに耐えてHPを見ると0だった。

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