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20 これはもしやデート?……いえ、違います(1)

 13時45分にもなっているとお腹も空いてくるのは当然!

 だから今、自分のお腹からクゥ~と音が鳴っていても仕方がない。


「先輩、何か食べに行きませんか?」


 デパート内にある中華料理店に入り、俺は中華セットを頼み荻原さんは天津飯と卵スープを頼んだ。


「先輩……そんなに食べれるんですか?」

「た、多分……」


 出来るのを待っていると、配膳中の中華セットが目に入った。他の客の料理だったが量が写真と違い過ぎてお腹に収まるか不安にはなってきた。


「食べきれなかったら持って帰る……」


 ラーメンや汁物は無理だが唐揚げとかなら持って帰れる。


 …… …… ……


 唐揚げ、焼売(シュウマイ)、餃子、ラーメン、中華丼、杏仁豆腐がやってきた。

 拳一つ分ぐらいの大きさの唐揚げが4つ、唐揚げと同じくらいの焼売が2つこれだけでも多いのに普通より小さいがラーメンと中華丼がある。餃子は4個付けの二人前という量になっていた。


「これはまた……」

「大人だった時でも食べれなさそうですね」


 速攻で店員を呼びフードパック2個を貰う。

 唐揚げ3個、焼売2個、餃子4個詰め込み残り4個の餃子は2個ずつで分けることにした。


「これならギリいけるかな」

「無理なら行ってくださいね?少しくらいなら食べれますから」


 荻原さんの料理もいたが中華丼の器が少し大きくなったくらいでスープも小さめのお椀に入っていた。


「やっぱり中華は美味しいですね!」


 中華丼と天津飯を取り皿に入れて交換し合ったりもした。

 「あ~ん」なんて言う恋人同士がするようなことはしないよ?

 恥ずかしいし。

 餃子はラー油を多量につけて食べたら汗が滝のように出てきた。

 髪の毛邪魔!髪が料理に入る、頬に張り付くし口に入りそうになる!!

 髪を耳にかけていると荻原さんと目が合った。


「先輩、艶めかしいですよ?」

「なっ!?」


 顔をそらして言われると本当にそうなのかと不安になってくる。



   *** ** ***



「お腹も満たしたことだし早速お買い物の時間だー!!」


 いつもよりまともなご飯を食ったおかげか少し疲れが飛んだ。


「大声を出すな。周りに迷惑だろ」

「うぅ、だって先輩とお出かけって久しぶりなんですもん」


 入社して半年たったことには荻原とは仕事上だけでなくゲームをしたり、出かける事もあったが仕事で忙しくしていて帰っても寝る事しかしていなかった。


「仕事が忙しかったんだから仕方がないだろ?」

「確かに何回か意識失いかけましたけど」


 ゴシック?ロリータ?系の服屋さんの前を通り過ぎようとすると腕をつかまれた。


「なに通り過ぎようとしてるんですか?ここ入りますよ?」「マジですか……」


 中は黒を基調としたデザインでフリルやリボン薔薇などの装飾がされている服が多い。


「これとこれとこれ、着てきてください!」

「俺には似合わないって」


 「いいからいいから」と試着室に押し込まれた。

 いや着ろと言われても着方が分からん。

 ウニュクロの商品は基本分かりやすいシンプルな服を選んでいるので、ここまでこった服は着たことない。


「着ましたか~?」

「いやまだ、というか着方が分からん」

「どれですか?」

「ッ!?」


 確かに今は女だがいきなり入ってくるなよ!

 吃驚すんだろ!


「うわぁ」


 上から下まで見て――。


「……着方下手ですね」


 苦笑い気味に言われた。


「着た事ないんだよこんな服!!」

「まぁ着てたら変態さんですもんね。店員さん呼んできますね」


 地味に失礼な発言をして出て行った。

 戻ってくるとまた服が増え店員さんが着させてくれた。


「可愛いですね!」


 確かに鏡で見ると可愛いけど着心地はイマイチだ。着てると肩がこりそう。

 二個目はメイド服だ。


「スカート抑えてたらなんか色っぽく見えますね」

「変態みたいな発言だぞそれ」


 壁際まで下がるがなんか店員まで獲物を見る目で見てくるのがホント怖い。

 他の店にも行き赤ずきんのような恰好からアリスのような服をいろいろ着替えさせられた。


「もう良いだろ……」


 最初の店で2着、次の店で1着、行く店で1着は買っている。

 そして今さっき童話系ガチコスプレ店で4着買った。

 後輩もちで。

 以外にもゴスロリとかよりもコスプレ店の方が着心地はよかった。

 その分お値段の方も怖いくらい高いのだが……。そんな服を他人のために平気で出せる後輩のお財布が凄い。

 以外にもクリーニングに出さなくても家で普通に洗剤OKだった事にびっくりした。


「ラストですよ!」


 溜息をつきそうになるのを我慢して最後の店に向かう。


「やっぱり最後は水着でしょ!」


 脱兎のごとく逃げた。

 まあ手は繋がれたままなので不可能なのだがな。


「逃がさないよ?」


 黒い笑みを湛え顔を覗き込んできた

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