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11 幼女は可愛い

「すみません」


 テーブルに近付き声をかけると、少し酔いがあるのか辺りを見回して「?」を浮かべるだけだ。


「すみませ~ん」

「?、?!」


 冒険者風の皮鎧にハルバードという戦闘系装備のお姉さんだ。

 最初と同じで辺りを見回していたが俺の後ろ―お姉さんの右横のテーブル―の人が指差しで教えていた。


「ど、どうしたの?」


 吃驚してお酒を吹き出しそうになってたけど、すぐに俺の体、顔、頭の順に見て行き、顔に戻ってくるが頭に目がチラチラと行っいる。

 こんな髪をした女児が話して来たら突発イベントと勘違いでも起こしてるのかな?まぁ、情報だけ聞けたらいいけど。


「気分良く酔えている所すみません、質問なのですがどこで素材を売れますか?」

「え、なにこの子供らしくない丁寧口調は……NPC?それともプレイヤー?」


 ボソボソと聴き取りづらい声で何かを言っているがそれより売る場所を早く教えてほししい。


「お姉さん?」

「え、あっ、ごめんね。競売所に行くか冒険者協会の横の素材屋になら売れると思うよ」


 案外素直にをしえてくれた。


「それじゃあ失礼します」

「あっ、ちょっと待って」


 まだなんかあるのかな。競売所と素材屋の情報だけで良いんだけど……。


「君ってプレイヤー?」


 こちらを窺っていたプレイヤー、良く分かっていなさそうなNPC達を横目で確認して少し考えた。

 いつかはバレる事だけど全部正直に話すのも面白くない。ここはいっちょしらばっくれますか!! 


「ご想像にお任せします」

「……私も答えたんだし答えてくれても良いんじゃないかな?」


 それを持ち出すのはズルない?

 それでも答える気はないけど。


「それは違うと思いますよ。まず交換条件で聞いた訳ではないのに〝聞いて答えたのだからこちらの質問にも答えろ″っていうのはあんまりじゃないですか」

「ウッ、でもそれくらい答えても良い……ていうかプレイヤーの意味を理解してる時点で君がNPCじゃないでしょ」


 やっぱりそこで気付くんだ。

 次があったら理解してないふりでもしよっかな。


「まぁ、いろいろご想像にお任せします」

「あ、ちょっと――」


 止める声が聞こえたけど無視してギルドを探す。


「まぁ、そのうち見つかるだろ」


 そう言ってから1時間何も進展がなく朝日を迎える事になった。


「いやいやいや……この町広過ぎね」


 教会っぽい所のベンチに座って朝日を眺めながら独り言をつぶやく。

 でもどこにあるんだ。マップのありがたみを今感じるとは……。

 それなら今のうちにレベルポイントでも振っておこ。


「ステータス」


 レイ Lv2

 HP20 MP10 力1 魔力50 防御1 魔防30

       素早さ20 知力40 器用10 抵抗5


 やっぱりいつ見ても貧弱すぎる。

 100ポイントあるみたいだしどうするか。

 魔法はまずスキルじたい取れてないからそっち系は上げないで良いし、防御は焼け石に水の状態だからそっちも上げない。残りはHP、力、素早さ、知力、器用、抵抗ぐらいだけど…………よしこれで行こう!!


 レイ Lv2

 HP20(+5) MP10 力1 魔力50 防御1 魔防30

       素早さ20(+55) 知力40(+35) 器用10(+5) 抵抗5

             ↓

 レイ Lv2

 HP25 MP10 力1 魔力50 防御1 魔防30

       素早さ75 知力75 器用15 抵抗5


 これで完全に確定したら反映されるんだったな。

 

「ちょっと走ってみよ」


 思っていたより速く走れている。

 最初は自転車を遅く漕いだ程度だったが、今は全力で立ち漕ぎしてる速さになった。


「これ面白いな!」


 調子に乗って前宙やロンダート、側転などのアクロバットをしているがすべて簡単なもので体が柔らかいから簡単にできた。教会の芝生の所でそうやって遊んでいると子供達がこっちに向かって走ってきた。。


「姉ちゃんスゲー!!」

「なんでそんな早く走れんの!!」

「綺麗な髪!!」

「光ってるの何?」

「何してたの?」

「お人形さんみたい……」


 子供たちが次々と話しかけてくる。

 いっきに話しかけ られ、あたふたしている所に修道女の人が出て来て、息を切らせながら走ってくる。


「……こ、子供、た、ちが……ごめん……ね…………」


 そこまで運動しないのかなこのシスター?

 俺も大人だった時はこんな感じで1Kmも走ったら息切れしてたしこんなもんか。


「私より貴方の方が大丈夫じゃなさそうですけど」

「大丈夫よ。久しぶりに走ったから疲れちゃって」


 息が落ち着くのが早いのかすぐに喋れるようになっていた。


「シスター!この姉ちゃんスゲーの!」

「足も速いしな!」

「お姉ちゃんの髪ってなんでこんなに綺麗なの?」

「そんないっぺんに話したら答えられないわ。一人ずつ教えて頂戴」


 俺の周りにいた子供たちがシスターの方に移っていく。

 ふぅ、子供の相手って何故こんなに疲れるのか……。


「おわっ」


 後ろから急に抱き着かれた衝撃で変な声が出てしまった。


「ど、どうしたの?」

「お姉ちゃんと遊びたい」


 小1並みの女児に上目遣いでおねだりされたら従っちゃうんだよね。やっぱり可愛いは正義だ!!


「いいよ。けど朝ごはんとか食べたの?」

「まだ食べてないよ」

「じゃあまず朝ごはん食べて来なさい。それから遊ぼ?」

「……うん」



   *** ** ***



 思った以上にAIがヤバい。

 幼女が可愛すぎる。

 ロリコンではなっかたがそっちもありになって来そうだ。


「お姉ちゃんどうしたの?」

「何でもないよ」


 俺の膝の上で座ってご飯を食べている幼女が上を見て聞いてきたのだが、優しく頭を撫でてシスターとの話を続ける。


「すみません。他の子に対してはそんな事ないんですが貴方には凄く甘えん坊みたいで」

「甘えん坊じゃないもん」


 ………


「そういえば冒険者協会の場所でしたね」

「場所が分からなくて」

「それなら簡単に地図でも書いてお渡ししますね」

「お手数をおかけしますが、よろしくお願いします」

「良いんですよ。この子たちと一緒に遊んでくださるんですもの」

「私たちじゃこの子たちの相手をしても、私たちの方がバテてしまうから……」


 ニコニコしているが少し落ち込んでいるように見える。

 外で会ったシスターが教会にいるシスター達に伝えてくれたのかすんなり入れた。


「お姉ちゃん、お話終わったの?」

「ん?、うん、終わったよ」

「じゃあ私とお話しよ!!」

「う、うん、いいよ」


 この子グイグイ来るな。最初のしおらしかった態度はいずこへいったのやら。


「じゃあね、好きな人いるの?」


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