1 ロリになった日
8/5 本文の後半部分を追加しました
今日、目が覚めたら女になっていた……。
*** ** ***
俺は生まれてから奴隷のような生活をしていた。母親はいるが父親という者は内にはおらず、自分が生まれる前に死んでしまい、姉弟は長女と次女がおり4人で暮らしている。
最初に行った奴隷というのはそのままの意味だ。母親に少し反抗すれば家を追い出され、姉達には掃除や洗濯、食器洗いしまいには当時、小学生3年生だった時の俺に小学5、6年生の宿題をやらせ間違っていたら頭や体を叩かれていた。
だが俺には根性と少しのポジティブというより切り替えが早かったので家を追い出されたら、夜の真っ暗中、月や星を見ながら街を歩きまわった。通報され警察に補導されることもしばしばあった。たまにだが追い出されても誰にも見つからず2㎞離れた公園に行き朝まで過ごすこともあった。
そんなことも経験して根性とポジティブ?切り替えの早さは誰にも負けない自信はあったが、今の状況はさすがの俺でも呑み込めなかった。
フラフラしながら立ってみるとベッドや机がいつもより大きく見える。今の伸長を確かめようとカラーボックスの二段目に入れてる、メジャーと机にあるシャーペンを持ち壁まで行き、背中をつけ頭のてっぺんの位置で線を引きメジャーで測ると133.9㎝しかない。ついでに体重も測ることにしてみたら32.5㎏しかなかった。
前の伸長は165.3㎝と微妙だが165㎝はあった。そして体重は48㎏で痩せ型な方だった。
「どういうことだ……。体重のこと放置しても良いが身長が30㎝も削られたっていう事がショックすぎる……」
そのまま床に蹲り5分が経つと、お腹から「グウゥ……」と、音を立てて空腹を訴え始めた。
「よし、落ち込んでも始まらないし先に会社に連絡連絡!」
性転換病というのは西暦2032年に流行りだし、26年間経過した今は性転換病の薬の研究も廃止されている理由は発病者が少なく、DNAの遺伝子レベルで組み替えられているからでもある。治す事が不可能だからだ。
「性転換病になったと思われるで療養させていただきたいのですが構いませんでしょうか?」
3回ほど間違い電話と勘違いされて電話を切られてしまった。4回目でやっと信じてもらい2週間ほど休みを貰えた。
引継ぎはもう一人の同期にメールで簡単に教えておく。
「次は保健所に連絡っと」
……
「おはようございます。今日はどうされましたか?」
「性転換病でお電話させていただきました」
「それでは医務薬務課、医務係に連絡――」
言われたところに連絡し、明後日あたりに手続きしてもらった病院で検査する事が決まった。
特にやることがないので掃除洗濯をした後ご飯にすることにした。
前までなら掃除機も楽にできていたが30㎝も削られ上手く出来ず、洗濯や料理は椅子を使いながらしたがいつもより時間がかかった。
「いただきます」
いつもながら安定した味、それに硬さやはり朝はうどんに限る。
麺は冷凍の物で簡単にでき、つゆも市販の2倍濃縮を使っているから切ったりするのはネギぐらいだ。
「ごちそうさまでした」
苦戦しながらも洗い物をさっさと済ませることにする。
「仕事から帰ってからしようと思っていたけど休みだし……アレするか!」
部屋の隅に置いてある段ボールからコンタクトとイヤホンを出す。一昨日には届いていたが時間が作れず、仕事を行っている間に段ボールの中で、データを入れていた。時間も性転換というハプニングで作れたのは嬉しいが性転換してしまい、テンションは0に戻っただけだった。
「イスケピズムにゲームデータは入れてるから、さっそく設定していこうか」
イスケピズムとはVRMMORPGの思考して体を動かすので少し難しいが上手い人はスマホをしながらゲームをする人もいる。
「設定も終わったし早速始めよ」
ゲームが起動しキャラ作成が始まったと思ったが……急にトイレに行きたくなった。
「そういえば朝から行ってない……」
思い付きで書いていきました